今日、見送った友人について少し書きたいと思います。
彼が日本にやってきたのは、今から28年前。
国費留学生として来日した。
3年間大学に在籍した後、
日用雑貨を母国から輸入して販売する仕事を始めた。
当時のエスニックブームから、仕事は順調に伸び、
仕事で知り合った日本人女性と結婚し、2男一女をもうけた。
私が彼と出会ったのは、結婚直前の頃で、もう20年が過ぎている。
彼の仕事はその後も順風満帆で、日用雑貨だけではなく、
飲食店なども経営するようになっていった。
都内の比較的良い場所に2店舗を出すにいたり、
それ以外に多角的に経営を始めていた。
しかし業務を広げすぎたのと、
国元の親戚を幹部として呼び寄せたのが災いし、
この数年経営が厳しくなっていったようで、
結果は今回の倒産とほぼ無一文での帰国となったようである。
奥さんと子供は、彼との帰国を拒否して名古屋の実家に戻り、
その話し合いの為に彼は名古屋に来ていた。
結局、話し合いは決裂し
奥さんと子供を連れて帰ることを断念しての帰国となった。
今回の彼の取った結論が、正しかったのかどうかは、
後何円かしなければ判らない。
私としては、彼が帰国後も今と同じく健勝なることと、
彼の奥さんと子供達が平和に生きていくことを祈るだけである。