「メンタルモデルを手放す」とは、
自分を変えることではなく、“握りしめていた前提を一度ゆるめる”ことです。
特に管理者、医療・看護の現場では、これは強さを失う行為ではなく、回復と再選択です。
1. なぜ手放せないのか
まず大切な前提として──
メンタルモデルは、あなたを守ってきたものです。
- 「私がやらなければ」→ 現場を守ってきた
- 「弱音を吐けない」→ 役割を全うしてきた
- 「我慢が必要」→ 混乱を乗り越えてきた
👉 だから「手放す」のが怖いのは当然。
これは失敗ではなく、役割を果たしてきた証拠です。
2. 手放しのサイン
次の感覚があれば、モデル更新の時期です。
- 頑張っているのに空回りする
- 正しいはずなのに苦しい
- 同じパターンを繰り返している
- 身体(疲労・不調)が先に反応している
👉 現実が変わったのに、前提だけが残っている状態。
3. メンタルモデルを手放す4ステップ
① 名前をつける(外在化)
まず「気づく」だけでOK。
- 「私は“管理者は我慢するもの”という前提を持っているな」
- 「これは“昔の正解”かもしれない」
👉 自分=モデル、ではなく
自分はモデルを“持っている”だけ。
② 役に立っていた過去を認める
否定しないことが、手放しの近道。
- 「あの時は、この考えが必要だった」
- 「ここまで支えてくれた」
👉 感謝なき手放しは、反動を生みやすい。
③ 代替モデルを仮置きする(決めなくていい)
いきなり信じなくてOK。
- 「一人で抱えなくても、回るかもしれない」
- 「弱さを共有しても、信頼は崩れないかもしれない」
👉 “かもしれない”レベルで十分。
④ 小さな行動で検証する
思考より行動が、モデルを緩めます。
- 5分だけ任せてみる
- 正解を言う前に1回聴く
- 「今は助けてほしい」と一言伝える
👉 成功体験が、新しいモデルを育てる。
4. 手放したあとに起きやすい変化
一時的にこんな感覚が出ることがあります。
- 不安・空白・頼りなさ
- 「これでいいのか?」という揺れ
- 少しの罪悪感
👉 これは後退ではなく、
古い枠が外れ、新しい軸が育つ途中の感覚。
5. 管理者、医療・看護職の方へ
あなたが手放すと、
- スタッフは「頼っていい」と感じる
- 場に余白と呼吸が生まれる
- 本音・創意・回復が起きる
👉 管理者の内面の変化は、
現場の安全文化そのものを変えます。
6. 問い
「この考えは、今の私と現場を本当に守っているだろうか?」
答えを出さなくて大丈夫。
問いを持つこと自体が、手放しの始まりです。










