何やら隣国騒がしきやうなり。
詳しきことは分からざれど、我国に対して不満あるならむや。
彼の国とは清盛伯父上が昔より交易進めてきて、
人々との交流も恙無きものなるに思ひたりけれど、違ひけるや。
あな同じ地に生く人間同士であれど、異なる考へや諍いなど生じるゆえ、
増してや海を隔て違ふ言語にて話す人々と相違ふは、
致し方なかるやも知られざるかし。
しかしなほ、如何なるに差異あらむにも、人間は人間なり。
愚かしき憎悪の念などに振り回さるることなく、
互ひにまた笑顔交はし合ひ、
平和なる世に向かひて手づから携えてゆかるれば良きと思ふ。
憎しみよりは何も生まれず。
其の果てにあるもは只破壊と自滅のみ。
かりそめなる感情に心を支配せらるぞも分からずもなかれど、
今ひとつ一歩引きて、何が最も正しきことなるやに、
思ひたみせてほしきものなり。
正しきこととはもちらん、
悪しき政に加担することでも傍観することでもなかるならむ。
粘り強く暴力もちふることなく、
世の人々の幸ひ有り構築しゆく。
地味にて歩みは遅かるやも知られざれど、
其れ最も大切にて且つ確実なる方法にてはなからむや。
