かわいい女の子が、

目を閉じているってだけで、

キスしたい誘惑に駆られます。

 

 

実際、

もう、キスしました。

 

 

わざとじゃなかったですけどね。

 

 

彼女と、

頭をぶつけたときです。

 

 

彼女は、

目玉を落として、

その目玉を探していたんです。

 

 

それで、

僕は、今、一緒に、

彼女の目玉を探している最中です。

 

 

ただ、

彼女が目を閉じているので、

僕は、

彼女の顔ばかり見つめています。

 

 

かわいいんです。

 

 

目を閉じているので、

引力がすごいです。

 

 

強力な磁力のようなものが、

僕をつかんで、引き寄せます。

 

 

これが、

恋ってものでしょうか?

 

 

彼女のパンティーの匂いを嗅(か)いだのも、

いけなかったですね。

 

 

恋するなって言う方がムリです。

 

 

・・・桜が、きれいに咲いてますね

 

 

桜が、あるんですか?

 

 

今、

あなたが、手を置いているのが、

桜の木です。

 

満開ですよ

 

 

彼女が、

閉じた目蓋で、

幹に触れながら、

桜の花を見上げます。

 

 

美しい桜の花と、

彼女とが、そっくりです。

 

 

肌なんか、

桜の花びらのようです。

 

 

えーーぇ、見たい

 

 

そう言いながら、

なぜか後退(あとずさ)って行くんです。

 

 

どこ、行くんですか?

 

 

近くて、見えないから

 

 

近くて、見えない?

 

見えないのは、目玉がないからですよ

 

 

だから、

目に入れようと思って・・・

 

 

目に入れようと思って?

 

 

もっと離れないとダメかしら?

 

 

転ぶと、いけないんで、

押さえますよ?

 

 

何のことか、

わからないんですけど、

彼女が転ばないように、

彼女の背中を押さえます。

 

 

でも、

本心は、彼女に触りたいんです。

 

 

300mくらい離れたでしょうか。

 

 

どこまで行くんですか?

 

 

どれくらいになったかしら?

 

 

桜の木ですか?

 

 

はい

 

 

・・・・どれくらいって、

どういう意味ですか?

 

 

ところが、

彼女は、手を伸ばすと、

桜の木をつまんで、

目の中に入れてしまうんです。

 

 

たしかに、

離れれば、小さく見えますよ。

 

 

だからって、

目の中に入りますか?

 

 

だいいち、

手が届かないでしょ?

 

 

それなのに、

なぜか、手が届いて、

小さくなった桜の木を、

目の中に入れてしまうんです。

 

 

・・・ほんと、きれい

 

 

僕には、

今、見た、光景が信じられません。

 

 

 

ー つづく ー

 

 

 

目の中なんかに入れて、

痛くないんですかね?ウインクラブラブ