アメリカで盲導犬パピーを連れてお買い物などをしていると

いろいろな人から声をかけられました。

その中には

 「(活動をしてくれて)ありがとう」

と、お礼を言われることもありました。

 

すれ違いざまに微笑まれることも多く、

盲導犬(パピー)に対する世間の目はやさしく、ポジティブなものでした。

 

 

ところが

 

日本では

 

「盲導犬は虐待」だとか「可哀そう」という意見があると聞きました。

 

それが本当にあるということを

6月2日の募金活動で実際に見聞きすることになりました。

介助犬協会 5月31日、6月1日&2日 | アメリカでパピーウォーカー&日本で介助犬ボランティア (ameblo.jp)

 

 

この日はマリナーズVSタイガーズ戦があり

両チームのサポーターがたくさん通り過ぎました。

募金もたくさんの方が協力してくださいました。

 

しばらくすると

アラフォーと見える男性が来て

大きな声でPR犬のエオの前にしゃがみこんで話しかけました。

その内容が

 

「かわいそうにな。お前ら、こんなところに駆り出されて」

「いつもしばかれているんだろ?しばきかえしたれっ!」

「ほんま、なんでこんなことするんだ?!」

 

と言うような内容です。

 

私たちが無理やりワンたちを連れだして無理強いをさせている

虐待しているかのようなことを延々と大きな声でエオに話しかけます。

 

協会の方はまだお若い訓練士さんお二人

「こんな時、どうするの?」と聞いたら「無視します」と。

 

なので

 

私はその人の声が目立たないように

「募金活動をしております。ご協力お願いしまーす!」と

負けじと大きな声で通る方々にお願いをしました。

 

でも

 

あまりにもしつこくどんどんと言葉もエスカレートしていったので

「警察を呼ぼう!」と電話をかけようとしたら

小銭を地面に投げつけて去っていきました。

 

その間、PR犬のエオは微動だにせずじっとしていました。偉い!

迷惑だったよねぇ

 

 

4月に入社したばかりの介助犬協会の訓練士さんに

「こういう事、よくあるの?」と聞いたら

募金活動は毎日あるわけでもないのに

既に何度か遭遇したそうです。

とても残念なことですね。

 

 

以前、有名人の方が「盲導犬廃止」というブログを書いてらして

反論したことがあります。

”〝盲導犬制度の廃止〟する前に | アメリカでパピーウォーカー&日本で介助犬ボランティア (ameblo.jp)

 

 

最近、犬友達になったご近所の奥様方にこの話をすると

「あの方がそんなことを?!」と驚かれます。

皆さん、盲導犬の必要性や価値を理解してくださっています。

 

 

発言力の大きい有名人の方は

もっとよく介助犬たちのことを理解していただきたいと思います。

 

 

元パピーウォーカーだったという方の意見もたまに見ます。

盲導犬はオーナーが何度も変わって可哀そうとか

過酷な訓練をさせられているとか

“元パピーウォーカー”ということで説得力があるのかもしれませんが

同じ元パピーウォーカーとしてその意見に疑問を持ちます。

 

たった2頭しか育てていない私が言うのもおこがましいかもしれませんが

2年半の間に15頭ほどの盲導犬パピーのお世話をして

常に20年、30年とパピーウォーカーをしてきた方たちと接してきたので

それなりに知識や情報はあるつもりです。

 

 

もしまた同じような行動をする人が来たら

少しお話をしてみたいなと思っています。

 

もしかしたら、私の知らないことがあるかも知れない。

 

反論するのではなく、

「可哀そう」や「虐待」という方は

どのような考えでそのような意見を持っているのか知ってみたくなりました。

 

 

世の中の人々が

補助犬に対して正しい理解を持って

補助犬たちの仕事を軽減するように

助け合っていけるようになったらなと希望します。

 

 

そして

 

パピーウォーカーさんたちが

ご自分の活動に誇りをもって楽しんでパピーたちを育てられる世の中に

そう願っています。