角田光代さんは特別な人
じつは多くは読んでいない
本棚にあるのは、直木賞をとった「対岸の彼女」と、「キッドナップ・ツアー」と、あとはエッセイが2冊
それでも俺には特別な人
2005年に直木賞をとって、その思いをつづった「泣き・笑い まばゆい場所で」という文章を新聞に寄せられた
「受賞が決まりましたら東京会館へ」何度か芥川賞や直木賞の候補になって、その度に言われたが、ずっと落選してきたので「東京会館って本当にあるのか。きっとお城みたいなとこなんだろう。舞踏会が行われているようなところかも」とか、想像のなかでどんどんきらびやかになっていく。受賞が決まって、あわただしく駆け込んだ東京会館は外見を見損ねてしまった。
しかし記者会見が行われるフロアでエレベーターの扉が開いた途端・・・
東京会館はたしかにあった。まさしく想像通りだった。光がはじける、まばゆくきらびやかな場所だった。
どこかのエッセイ集に載っているのだろうか。
この文を読んで、俺は角田光代さんを知った。
この文で俺は、俺の一番つらかった時期に救われた。
俺の東京会館がきっとどこかにある、そう考えて、なんとか乗り越えた。
俺にとって、この「泣き笑い まばゆい場所で」という文章が角田光代さんの全部。
今でも読むとジーンとしてしまうんだ。
さて、今朝の新聞の書評は、俺の好きな藤田香織さん。彼女は書評を通して自分を語る。ほかの書評家は肩書が作家や学者だけど、藤田さんの肩書は「書評家」。書評に魂がこもってる。
で、今日、書評しているのが角田光代さんの「方舟を燃やす」。肝心要のあたりを微妙に隠しつつ、どうしてもそこを知りたくなるように誘導するエモい書評。ううううん、よみたい
しかしな、前回、藤田さんが紹介した佐藤正午さんの「冬に子供が生まれる」もまだ読めてないし、、、。
で、Nから「来月の誕生日に何が欲しい?」ときかれて「角田光代さんが現代語訳した源氏物語」とリクエストしておきました。これなら長く楽しめるのではないか
今日の仕込。
木工用接着剤4:水3の重量比で張り子液を作る。
はじめてつかう紙はやはり厚く、曲面に密着しないので、あらかじめ揉んで薄く裂き、繊維を立ててから液につけ、ベースに張ってゆく。さてさて、うまくいくのかな?