*リアルタイムはモルドバ、キシナウ
【2014年10月7日~8日】
エルサレムの歴史・後編です。
今日はキリスト教、イスラム教の歴史をまとめてみたいと思います。
世界遺産でもある「エルサレムの旧市街」は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教にとって聖地の中の聖地であり、それぞれに重要な場所が存在しています。
ユダヤ人にとってのそれが「嘆きの壁」です。
そしてここは、キリスト教徒にとっての聖地「聖墳墓教会」です。
ここは336年にローマ皇帝・コンスタンティヌスの母ヘレナがキリストのために建てたと言われています。
裁判を受け死刑を宣告されたキリストが、自ら十字架を背負って歩き、ここにたどり着いたとされています。
なのでここはキリストが磔にされ、亡くなった場所ということです。
教会の中に入るとすぐに目に入るのが、イエス・キリストが亡くなった後、香油を塗られたという台。
ここは観光で来ているキリスト教徒が多かったですが、みんなこの台に頭をつけてお祈りしていました。
お供え物みたいなものをもってきている人も。
ここがキリストの墓で、その中を一目見ようと信者が行列をなしていました。
お墓には天井から太陽の光が差し込みキリストを明るく照らしています。
それにしても信者が途切れることなくずっと次から次へと礼拝にやってくることに驚きました( ゚Д゚)
ちなみにキリスト教はユダヤ教から分かれてできたものだってことも私たちは知りませんでした((+_+))
いやー大学でキリスト教の大学に通っていたのに4年間何を勉強していたんだって悲しくなりますね笑"(-""-)"
なんでもユダヤ教では、「ユダヤ教を信じる者のみ救われる」と説いているらしいですね。
これに対してイエス・キリストは、「神を信じる者はすべて救われる」と説きました。
特にユダヤ人の反感をかったのは、キリストが自分を「神の子」だと称していたこと。
結局ユダヤ教を冒涜したということで、キリストを十字架に貼り付けにして殺してしまう、というのが歴史の流れみたいなんです。
キリストもユダヤ人であることから、キリスト教もユダヤ教もユダヤ人が作ったものということなんです。
こういう背景があってその後のキリスト教徒が多く広まったヨーロッパ各地で差別や迫害を受けたんですね。
聖墳墓教会にはその他に、聖ヘレナ聖堂もあったりとキリスト教徒の聖地ということがよくわかります。
天井にはキリストの絵が!
厳かな雰囲気の中で信者たちが嘆きにも見えるお祈りをしています。
海外ではこんなに宗教を大切にして、宗教が生活の一部と化している。
なぜ日本人は無宗教と言われるほど宗教に無関心になったのでしょうね。
私たちも宗教を勉強することはとても楽しいのですが、その思想自体には興味はありません。
でもこういう違いを肌で知ることができるのは、旅に出て良かったことのひとつです。
この道は「ヴィア・ドロローサ」
ここはイエス・キリストが十字架を背負って歩いたとされる場所です。
わざと人の往来の多い場所をキリストに十字架を背負わせて歩かせたそう。
現在のヴィア・ドロローサも、飲み物の店やレストラン等がひしめいていて人通りも多いです。
商店やお土産屋さんもたくさんあり、賑わっています。
ツアーで説明を聞く観光客。
みんな熱心に耳を傾けていました。
ちなみにキリスト教の建物は旧市街の外にもたくさんあり、これは「万国民の教会」と呼ばれ、キリストが最後の夜を祈りながら過ごした場所だそう。
他にもたくさんも教会があり、私たちは教会はお腹いっぱいなので回りませんでした。
次にイスラム教です。
イスラム教の聖地と呼ばれている場所は「岩のドーム」という場所です。
イスラム教の聖地といえばサウジアラビアにある「メッカ」が有名ですよね??
なぜここがイスラム教の聖地なんでしょう。
調べてみると、イスラム教の預言者ムハンマドは、610年に天使ガブリエルからのあるお告げを聞きました。
「エルサレムへ行きなさい。」と。
そして当時住んでいたメッカからこのエルサレムへ飛んできたそうです。
そこで、この場所から天馬に乗って昇天したんです。
昇天したことない私たちからすると何がなんだか・・・笑。
ムハンマドは昇天し、ここでお告げをたくさんもらい、それが「コーラン」になったと言われています。
のちにその場所に建てられたのが岩のドームと言う訳です。
イスラム教ができた当時は、メッカではなくこのエルサレムに向かって礼拝していたくらい、イスラム教徒は重要な場所としてとらえているそうです。
ちなみに中には入れませんでした!(>_<)
嘆きの壁の裏にあるんですが、お祈りの時間帯があり、入れる時間帯に制限があります。
さらに私たちが行った時は4日間のイスラムの連休中で入れませんでした。
連休が終わり再び中へ入ろうとすると、だいぶ手前でイスラエルの兵士に止められ入れませんでした。
イスラム教の人たちは入れるよと言いますが、兵士たちにはダメだと言われる。
結局中に入るのは諦めました。
ちなみに入れたという人に話を聞くと、岩のドームの中で揉め事が起こってすぐに出されたという話でした。
本当に宗教同士の争いが絶えない場所だということがわかります。
この旧市街の中には約600台の防犯カメラが設置されているそうです。
たびたび起こるイスラム教徒の暴動を阻止する為なんだとか。
ちなみに嘆きの壁に行くのも荷物チェックがあり、厳重な体制で守られています。
「聖墳墓教会」
「岩のドーム」
狭い旧市街の中に3つの偉大な聖地が寄り添いあうようにあります。
寄り添えない人々とは裏腹に・・・。
次回はパレスチナ自治区編です。
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