残暑なんて言葉と縁遠かったはずの札幌が、お盆を過ぎても真夏日がまだ続いていて、今年の暑さはかなりのものだななんて思っていたら、昨日で今年の真夏日が32日となり最高記録を更新したというから驚き。さらに驚いたのがこの記録更新が101年振りだってこと。
大正時代にもこれほど暑い日が続いたことがあるってことは、ここ最近の暑さは決して異常だってことではないのかなと。案外、暑さ寒さも長い時間をかけた周期で巡り合わせがあるのかなと思えば、温暖化もそんなに気にすることじゃなくて・・・となればいいのだけど、そんなに簡単なことではないことはわかっているけど。
そんな真夏日でも週末のレコード屋巡りと一人昼飲みはかかさないわけで、昨日寄った居酒屋では、この暑さの中、初物の秋刀魚が登場。若干高めの値段設定で注文は見送り安定のマグロにしようと思いながらお品書きを眺めていたら、たまたま隣席になった常連さんらしき方から「今日の秋刀魚は初物の割にはお値打ちだし、美味しいですよ」と声をかけられた。こういう時は初志貫徹よりも流れに沿うのがよい。ってことで、冷酒と合わせて注文。
30代の頃、レコード、CD等のコレクションの大半を手放したことは、もう何度もこのブログで語っているが、ロック雑誌も同様にほとんどのモノを売り払ったので若い頃に愛読していたロック雑誌のほとんどは手元に残っていなかった。まぁ、一部は表紙と好きなバンドの記事が載った頁だけを切り取って残したりもしたけど。
50歳を過ぎた頃からオークションサイトやフリマサイトで懐かしい表紙のモノをみつけては少しずつ買ってはきたが、それでも自分が欲しいと思うものは案外高めの値段で売り買いされていて、なかなか手が出ない。
月刊誌のロッキンfが1982年の初夏に刊行した日本のロックを特集した臨時増刊も売りに出されているのを目にする機会は稀で、たまに見つけても2,000円から3,000円を超える価格なもんだから落札に参加する勇気さえなく・・・というのが何年も続いていたのだが、先日1,000円のモノを見つけ迷わず入札。運よく他の入札者も登場せず初値で落札。それでも当時の定価が500円だから倍の価格となったのだけど。
表紙が清志郎ってこともあってか、1/3近くのページがRCサクセションの特集。他には高中正義、子供ばんどの特集記事も。グラビアには、RC、モッズ、ルースターズ、ARB、アナーキー、シナロケに加え、バウワウ、サザンに、果てはフュージョンバンドのカシオペアまで。
そうそう、ロッキンfという雑誌はこういうごった煮感が特徴だった。自分的には尖がってた頃の田中一郎が前面に出たグレコの広告が懐かしすぎたけど。
と、懐かしさに浸っていたら、すべてのメニューが大盛りで出される喫茶店で友人たちと昼食をとった後にみんなで寄った書店でこの臨時増刊を買ったことまでフラッシュバック。ロックに関することって、そんな思い出とセットなことが多いんだよな…。
そんなこんなの懐かしさついでに、ジョー・ストラマーが表紙のロッキンfの1982年7月号も500円で落札。こっちの定価は440円!
クラッシュのコンバット・ロックが発売された時だったのでもちろんその特集がメイン。モッズの森山達也とライターの宮部知彦の対談に、モモヨの寄稿と、当時の自分のフェイバリットロッカー2人が揃いも揃ってクラッシュを語ってることで何度も読み返してたっけ。
他にはASIA、TOTO、SAXON、トーキングヘッズ、スターリン、モッズ、鮎川誠と田中一郎のギター対談、果てはチョーキングのやり方と、ジャンルも和洋もゴチャゴチャに、新譜の広告、楽器の広告も盛りだくさんで、ギターを手にして楽器にも興味津々、パンク系に傾倒しつつもまだまだいろんなジャンルのモノに触れたかった自分にはうってつけの雑誌だったけど、今となっては、このごった煮感の雑誌って逆に新鮮かも。
めっきりロック雑誌の数も減り、その数少ないロック雑誌もそれぞれのジャンルに特化しコアのファンを囲い込んでいくことで必死に生き残りをかけている現代に、こんな雑誌を望んでもしょうがないのだろうが、昭和後半に青春時代を過ごした60代をターゲットにしたら、案外こんなごった煮のロック雑誌もそれなりに売れたりして・・・ってことはないのでしょうが、ロッキンfを読んでたら久々にあの10代の頃のワクワク感が蘇ったのは紛れもない事実でして。ちょっと感傷的になった万年ロック好きの老いぼれ青年の呟きでした。
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。