自宅から徒歩3分ほどの場所にある銭湯。東京から戻ってからの約20年、途中の数年は車で15分ほどの場所にある天然温泉のスーパー銭湯に浮気したこともあるが、下の子が小学生の頃からこの近所の銭湯に通っている。と言っても、月に1度はドライブがてら隣接する北広島市の大型温浴施設でのんびり過ごすこともあるけど。
で、この近所の銭湯、よくあるタイル絵のあるなんの変哲もない小さな町の銭湯で、湯船も4人も入れば満杯の薬湯と、それより少しだけ広い普通の沸かし湯の2つだけ。銭湯代500円を払えば自由に入れるサウナもあるが10人入れるかどうか。水風呂は2人が限界。ちょっと前まではいつ行ってもせいぜい3人くらい、約50%の確率で1人で占拠できていたこのサウナが、ここのところはほぼ満杯。以前は目にしたことがなかったサウナキャップ姿の方もチラホラで、昨日はサウナに入ろうとしたら満席で2~3分だけど空くのを待つ始末。昨今のサウナブームが、こんな住宅街の小さな銭湯にも押し寄せているのかと・・・。
気分が向いたときにふらっと入りに行けるのが良かったのにと思うのは客側の勝手な言い分で、経営される方にとってはお客さんが増えるのはいいことなのだろう。
ちなみにこの銭湯、店名に温泉の言葉が入るものの、実のところ温泉ではないところもなんか味があっていい。というどうでもいい話は横に置いといて、今週もぼちぼち始めることにしましょうか。
先週、SNSで目にしたニッポンのロックンロール名演選というタイトルのギターマガジンのギタースコア。RCサクセションの雨上がりの夜空、トランジスタラジオ、君が僕を知っている、シナロケのレモンティー、マーシーのアンダルシアに憧れてetc…。ギターは持っているけど弾くのは専らベースばかり。にも関わらず、このラインナップを見たら、急にギターを弾きたくなって、ギターマガジンの最新号がこのスコア集だと思い書店に行ってみたら最新号は別な特集。あれっ?と思って確認してみると、ギターマガジン発行の通常のスコアブック。価格も3,000円超え。スコアに3,000円は出せないなと早々に諦めたところ。
そういえばここのところ、ギターはおろかベースもほとんど弾いていない。
中学を卒業するタイミングで兄からYAMAHAのレスポールを譲り受けた頃から楽器に目覚め、高校時代は来る日も来る日も雑誌の広告や楽器メーカーのカタログを離さずに憧れのギターを手に入れる日を夢見ていたが、そんなこととギターのテクニックが比例することはなく、バンドは組んでいたもののライブハウスに出演できるような腕前になることはなかった。高校を卒業して以来バンドを組みたいと思うこともなく何十年も過ごしているが(いや、一度だけ友人と真剣にパンクバンドをやるために東京へ行こうとしたことがあったのだが、その時にでさえほとんどベースを弾けなかった…)、なぜだか楽器への興味は失せることなく、60歳を迎えた今でも東京に出かければお茶の水の楽器店群を必ず覗いて周るし、楽器のムック本なんかを見つけるとついつい手が伸びる始末。しかもベース好きのはずなのにギターのモノも。
※上の写真に映る本のどれだったかにフォロワーさんが掲載されてるはず。
自分の好きなバンドのメンバーの愛機たちを紹介する本なんて何時間でも眺めてられるし。
バンドも組まず、さして弾けもしないのに楽器を見ると心がザワザワと騒がしくなるのかはなぜなのか?楽器が手元にあることで自分は今でもロックから離れていないと自分を納得させているのか、それとも単なるコレクター気質によるものなのか、自分でもよくわからないのだが、部屋にギターとベースが置いてあるだけで気分が上がるのは間違いない。
そんな自分だから楽器毎の音の違いなどわかるはずもなく、コレクションにある愛機ははどれも単純にオールドな雰囲気のものに惹かれた見た目重視のモノ。
ギターならP90搭載のレスポールってことで17~8年前に手に入れたのがギブソンのレスポールジュニア。
お茶の水のS楽器店のWebサイトで見つけたフェーデットタイプのちょいキズありの格安モノを通販で買ったのが43か44歳の時。楽器通の方には叱られそうだが、楽器店で試奏できるテクニックも勇気もなく、楽器の良し悪しもわからない自分にはこんな買い方ができるのが助かるというもの。
他にベースが4機。
S楽器のハイコストブランドHystory製のジャズベは発売当時の定価だと17万5千円。
これの中古をオークションサイトで3万円くらいで手に入れたはず。同じジャズベでもフェンダー製なら定価越えになることを考えると人気が高くないブランドとはいえ、かなりお得な買い物だったのでは。ピックガードを黒っぽい鼈甲柄から赤い鼈甲柄へ、コントロールノブをスタックタイプに替えたのは、フェンダー・ヴィンテージ・ベース・ガイドという本で目にしたルイズルイス加部の愛器がかっこ良かったから。やはりここでもオールドなタイプをセレクト。
一番のお気に入りが、フェンダー・ジャパンのOPB。
フェンダー初のベースとして1951年に誕生したプレシジョンベースはテレキャスターに似たシェイプが特徴。その後1957年のモデルチェンジで完成されたと言われるこのタイプはサンバーストカラーを含めやはりオールド感満載。自分のはスティングのシグネチャーモデルということで、12フレットのドットポジションの代わりにスティングのサインになっているのが気になるが、これも定価14万5千円だったものを半値程度の中古で。極太のフレットは好みが別れそうだが、自分は細めのジャズベより断然こちらの方が弾きやすかったりして。
次にヘフナー製のバイオリンベース。
昔はベースの中でも琵琶型ベースの次にカッコ悪く映っていたのだが、オールドタイプのモノに惹かれるうちにこのベースも気になりだし・・・。まぁ、モッズのベーシスト北里晃一氏がアコースティックライブで使っていたのもかなり影響しているのだが。
最後は15年以上も前にバンドを始めた長女が初めて買ったS楽器直系ローコストブランドCoolzのジャズベ。
自分同様、高校を卒業して以来バンドから離れ何年も放っておかれたベースで、長女が結婚した際に新居に持って行けと話したら、お父さんにあげると体よく押し付けられたもの。まぁ、色はオールドな感じだからいいのだけど。
オマケにAshdownのベースアンプ。
これはほとんど鳴らしてない…。
仮に高校生の頃の自分に何か伝えることができるとしたら、「有り余る時間をもっと楽器の練習に費やしておけ!」と言っておきたいところだが、そんなことを考えても後の祭りで、元々自分にはそんな才能もないのだから、楽器を奏でる側ではなく、それを聴く側、そしてその中からいいモノを紹介することに徹していければいいのだと納得することにしておこう。と言いながら、そのうちにまた新しい楽器が増えていたりして・・・。
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。