チラシより
過去に「ダンス経験がある!?・・・」という理由で集められた、伝説の殺し屋・ダイヤら〈孤高のプロの殺し屋たち〉。裏社会のトップ・本条会のクセ者親分が必ず訪れるダンス大会での暗殺をもくろみ、チームを組んで大会の出場を目指すことになるが、実はまるでド素人で仕方なくダンス教室に通い始めるも、ことごとく問題を起こして破門される。そこにダイヤの勤める児童養護施設のダンス少女・明香が救いの手を差し伸べ、最初は歪みあっていた殺し屋たちも次第にダンスの魅力に目覚め、いつしか〈スペシャルな5人〉のチームへと。ダンスも成長を遂げ、本気でダンス大会への情熱を燃やし、あとは暗殺ミッションに挑むだけであったが・・・。
製作:『スペシャルズ』フィルムパートナーズ
監督・原案:内田英治
脚本:内田英治 池亀三太
撮影:YOHEI TATEISHI
美術:佐藤英樹
音楽:小林洋平
出演:佐久間大介 椎名桔平 中本悠太 青柳翔 小沢仁志 羽楽
前田亜季 平川結月 矢島健一 六平直政 石橋蓮司
2026年3月6日公開
内田英治監督の映画は「ミッドナイト・スワン」「ナイトフラワー」とシリアスな内容の作品を観てきており、今回は殺しとダンスの異質の組合せを、コメディタッチでどのように料理するのかに興味が湧きました。
椎名桔平の所属する組は、敵対する組の親分が影武者を立てている上に、滅多に外出しないため殺す機会に恵まれません。それでも敵の親分が溺愛する孫娘がダンスコンテストに出場する時だけは、晴れ舞台を見に行くことから、殺し屋同士がチームを組んで出場し、舞台から標的を殺そうとします。この発想自体、バカっぽくて好き(笑)。
ただし、衆人環視の前で撃ち合いになれば、暴対法を盾に警察が双方の組を潰そうとしかねず、その程度の踊りで本選に出場できるの?とか、色々とツッコミどころは多いです。まぁ、細かい点を気にしなければ、観客目線に立った娯楽作なのでそこは大目に見てもよろしいかと。
個人的にはスペシャルズの面々のダンスのバックに流れるのが、松本伊代「センチメンタル・ジャーニー」、泰葉「フライデイ・チャイナタウン」、TOM☆CAT「ふられ気分でRock’n Roll」といった80年代歌謡曲で、リアルタイムで聴いてきた世代にはツボでした。
また、ダンス中の動きがぎこちなかった椎名桔平も、そうした楽曲をバックに踊れば、ダンスと言うより歌の振り付けの感覚でノリノリになるのは分かるわぁ~。最後まで80年代の歌謡曲に拘ってくれれば、拍手喝采したいところでしたが、最後に小室哲哉(TRFかな?)に靡いてしまったのは残念。
また、予定外の人物が客席に来たことによって、チーム内で暗殺を実行する側と阻止する側に分かれたところまでは良かったものの、その攻防がダンスの中で巧く活かしきれなかったのが惜しまれます。尤も、かなり難易度の高いアクションが要求されるので致し方ないかもしれませんね。
映画にうるさいシネフィルからは馬鹿にされそうな映画ですが、殺し屋の面々の中でも強面の小沢仁志が、仲間のために自ら犠牲になろうとする姿は胸を熱くさせますし、内田英治の別の面も観ることができて、少々の疵はあっても十分楽しめました。













