映画.comより
平凡な主婦リビーは、ハンサムな夫ニックと幼い息子マティと幸せな生活を送っていた。しかし、ある日突然夫殺しの容疑で逮捕されてしまう。マティを親友アンジーに預け刑務所暮らしを送ることに。が、その間にマティとアンジーが行方不明となる。刑務所仲間と協力して調査すると、実は存命する夫と一緒に暮している衝撃の事実を知ってしまう。怒りに震えたリビーは、仲間が仄めかした”ダブル・ジョパディー=二重処罰の禁止”に望みをたくし、6年後、出所するや夫に復讐すべく立ち向かう。
製作:アメリカ
監督:ブルース・ペレスフォード
脚本:デヴィッド・ワイズバーグ ダグラス・S・クック
撮影:ピーター・ジェームズ
美術:アンドリュー・ネスコロムニー
音楽:ノーマンド・コーベイル
出演:アシュレイ・ジャッド トミー・リー・ジョーンズ ベンジャミン・ウェアー
アナベス・ギッシュ ブルース・グリーンウッド
2000年3月4日公開
ニック・パーソンズは横領の罪で財産を差し押さえられ、破産の危機にあったことから、別人に成り済まして妻のリビーの友人のアンジーと息子のマティと共に第二の人生を送ろうと画策しました。そのためには、妻を受取人にして自分に多額の保険金をかけた上で、リビーに殺されたように見せかける必要がありました。
リビーにとっては迷惑なことで、状況証拠だけで殺害容疑がかけられ、起訴された上に有罪判決が下され監獄送りとなります。日本では死体が見つからない限り、起訴されることはないと思うのですが、あちらでは死体がなくても状況証拠だけで起訴に踏み切ってしまえるのでしょうね。ビル・S・バリンジャーの「歯と爪」も“罪体” のない殺人事件を扱っていましたし。
夫の陰謀を何も知らないリビーは、有罪判決を下された後にアンジーに息子のマティを託し、夫の保険金を息子名義で信託財産にして養育することを頼みます。アンジーは当初マティと一緒に面会に来たものの、暫くして面会に訪れなくなり、連絡も取れなくなります。不安になった彼女は知恵を絞り、漸くアンジーの連絡先を探り出し監獄から電話をかけます。その電話の最中に、リビーが夫と友人の罠に嵌められたと気づく演出がなかなか巧いです。
リビーは元弁護士の囚人女性から同一の犯罪では二度有罪にはならないことを教えられます。更に、仮釈放の審査では従順に振る舞うようアドバイスされたことで、刑期より早く釈放されます。仮釈放されたリビーは当分の間、保護観察官トラヴィスの監視下で更生施設に居住しながら生活を送ります。この保護観察官の役を演じるのがトミー・リー・ジョーンズ。役柄は違えども、ハリソン・フォード主演の「逃亡者」の厳格な刑事とほぼ同じキャラクターでリビーを追っていくと思ってよろしいです。
服役中のリビーの電話で危機を抱いたニックが既に住所を移していたため、彼女は仮釈放後に一から彼らを捜さなければならなくなります。その焦りからリビーはヘマを犯します。その結果、リビーは再び監獄へ戻されそうになったため、フェリーから脱走しようとします。ここでのリビーの行動があまりにも無茶なため、彼女の護送を務めるトラヴィスが気の毒になってきます(笑)。
ニックの居所を突き止めるため、彼女は様々な機転を利かせます。ワシリー・カンディンスキーの抽象画を購入すると称して美術商に出向き、出品者のニックの居所の手掛かりを探り、高価なドレスを調達する際も他人名義でツケにして、近くの夫婦に話しかけてパーティー会場に入るなど、リビーがあの手この手を駆使するのも見どころのひとつになっています。
題名の「ダブル・ジョパディー」は合衆国憲法修正5条に定められた二重罰の禁止を意味していて、当然結末も法律に則った終わり方をしています。ただし、目的が復讐と言うより子供と一緒に暮らす意味合いが強かったため、ヒロインのイメージはだいぶ良くなっています。とは言え、観る方としてはもうひとヒネリ欲しかったという思いもありましたね。











