チラシより
2006年、アメリカ軍特殊部隊8名の小隊は、イラクの危険地帯・ラマディで、アルカイダ幹部の監視と狙撃の任務についていた。ところが、想定よりも早く事態を察知した敵兵が先制攻撃を仕掛け、市街で突如全面衝突が始まる。退路もなく敵兵に完全包囲される中、重傷者が続出。部隊の指揮をとることを諦める者、本部との通信を断つ者、悲鳴を上げる者・・・放心状態の隊員たちに、さらなる銃弾が降り注ぐ。小隊は逃げ場のないウォーフェア(=戦闘)から如何にして脱出するのか---。
製作:アメリカ
監督・脚本:アレックス・ガーランド レイ・メンドーサ
撮影:デヴィッド・J・トンプソン
美術:マーク・ディグビー
出演:ディファラオ・ウン=ア=タイ ウィル・ポーター
コズモ・ジャーヴィス ジョセフ・クイン チャールズ・メルトン
2026年1月16日公開
アレックス・ガーランド監督は前作の「シビル・ウオー アメリカ最後の日」でも、映画の登場人物と行動を共にする感覚を味わう“体験型”の作品を撮っていました。加えて、本作では従軍経験のあるレイ・メンドーサも製作に関わっているだけに、よりリアルな描写になっています。その結果、政治的な主張も感傷も排除した上で、過酷な状況に置かれた兵士たちの行動に特化した映画になっています。
まず、戦闘が始まる前のアルカイダの動向を注視する導入部において、結構な時間を割いています。監視場所を確保するため、米兵が監視に適した民家に侵入し、そこを拠点にしてアルカイダの動きを見張ります。占拠された家族にとっては青天の霹靂で、お気の毒と言う他ありませんね。
映画は8名の小隊が民家を占拠した後も、ひたすら監視と報告を行う様子を映し出すため、観客は単調な兵士たちの行動に些か苦行を強いられます。いざ戦闘が始まると、小隊は不利な状況に陥り、負傷した兵士の搬送と前線からの完全撤退が重要課題となります。
この段階にきて映画が漸く動き出した感じにはなるものの、劇的な事が起きる訳ではなく、実戦に即した対応が描かれるため、臨場感は味わえても面白みに欠ける点は否めません。したがって、映画的な興奮や物語の面白さを求める人にはあまり向かない映画です。
その代わり下手に訓を垂れていない分、戦闘を再現することに重きを置いたことで、戦場の生々しさが十分伝わってきます。この映画を十分堪能するには小さい画面では不十分であり、やはり映画館に足を運んでスクリーンで鑑賞するのをお薦めします。













