長い黒髪で、冷たい感じを与える美貌の女刑事・零（杉本美樹）は、上役たちの企みで、
迷宮入りにされかけた友人エミイ（柿沢エミ）殺しの犯人を捜し出して殺したために留置場に入れられた。
そのころ、刑務所から出所したばかりの仲原（郷鍈治）は、稲葉（遠藤征慈）、野呂（菅原直行）、
関（荒木一郎）、仲原の弟・義明（小原秀明）を伴い、海岸でアベックを襲い、男を殺して娘をレイプした。
ところが、その娘が、次期総理大臣候補・南雲善悟（丹波哲郎）の娘・杏子（岸ひろみ）と知った仲原は、
南雲に身代金３０００万円を要求した。
南雲は、杏子を政・財界の有力者の息子と結婚させようとしていたため、谷（戸浦六宏）、日下（室田日出男）
両警部に「生きたまま娘を連れ戻し、事件の全てを極秘にすること」を命令した。
そこで、日下は、犯人のグループに送り込む刑事として零に白羽の矢をたて、杏子を無事に救い出すことを
条件に釈放した。
監督：野田幸男
助監督：澤井信一郎
脚本：神波史男・松田寛男
原作：篠原とおる
出演：杉本美樹 郷鍈治 荒木一郎 室田日出男 丹波哲郎
1974年5月21日公開
オープニング、杉本美樹が外人から酒を奢られ酔わされて、ホテルに連れ込まれてしまいます。
そこからいきなりベッドに横たわる彼女の裸が見られます。
野田監督、かましてくれます。
もちろん私ら男は、美樹姐のおっぱいが見られてウホウホ状態。
美樹姐は外交官特権をかざして友人殺しを免れた大使館員を、正当防衛とは言え
射殺して逮捕されてしまいます。
彼女が留置場にいる頃、出所してきた郷鍈治は仲間たちと、警視庁長官・丹波哲郎の娘を
誘拐します。
その郷鍈治たちの犯人グループの名前が“ヨコスカの玉ころがし”。
何、それ
間抜けすぎるだろ、その名前( ´艸｀)
事件を極秘にしたい丹波は、室田日出男に娘を救出し次第、犯人グループを
射殺する命令を下します。
室田は美樹姐を留置場から出し、彼女をグループに潜入させます。
その際室田は美樹姐にこう言います。
「ヤマは誘拐だ。人質は生きたまま連れ戻すこと。犯人は射殺しようが好きなようにしろ」。
杉本美樹のかっこいいアクション、郷鍈治の狂犬ぶり、室田日出男の中間管理職の悲哀、
丹波哲郎の腹黒さが、この映画の肝になっています。
赤い警察手帳と赤い手錠（ワッパ）は目立ちすぎだろうとツッコミを入れつつ、
惜しげもなくおっぱいを見せ、男をしばき倒す美樹姐は素敵です。
また銃を乱射し、女を犯しまくり、娘を逃がそうとした実の弟もビール瓶で殴り殺す郷鍈治の
狂気もお見事。
室田日出男が警視庁長官の命令と同僚を殺さなければならない板ばさみになる姿は見ものだし、
丹波哲郎がシャブ漬けにされた娘の政略結婚をあきらめた途端、自分に害が及ばないように、
娘も一緒に犯人グループと道づれにしようとする鬼畜ぶりも面白いです。
ただ裸を見せてくれるのは嬉しいのですが、三原葉子のヌードまで見せるのはサービス過剰。
豊満で形の良いバストは好みですが、できればもっと若い頃の・・・以下自粛。
味方となるべき室田の裏切りに気づいた美樹姐は、娘を守りながら任務を全うします。
犯人グループに慰みものにされた娘は美樹姐に「死んでしまいたい」と漏らします。
しかし、美樹姐はクールに突き放します。
「死にたければ、いつでも死ねるさ。だけど今は生きたまま出て行ってもらうよ。
それが私の仕事だったんだからね」