この日本語カヴァー、ヤバくね!? | パンクフロイドのブログ

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私たちは何度でも立ち上がってきた。
ともに苦難を乗り越えよう!

洋楽曲を日本語でカヴァーすると、往々にして陳腐なものになりがちですが、
時にはこれは!と思う逸品を見つけることもあります。

内山田洋とクールファイブのリードヴォーカルは前川清ですが、
小林正樹がヴォーカルを担当したカーペンターズの
「イエスタデイ・ワンス・モア」は武骨ながらも味のある歌い方で、
日本的な生活感のあるカヴァーになっています。
アメリカンポップスを歌謡曲に置き換えて成功した例です。
訳詞をされた方がわからないのが残念です。

内山田とクールファイブ「イエスタデイ・ワンス・モア」
作詞:ジョン・ベティス 作曲:リチャード・カーペンター

あの頃 暮らした あの部屋で 歌ったものさ
二人の好きな 愛の歌
時は流れ 街の中で あの日の歌を
ふと聴いたよ 別れた人に 出会ったように
Every Sha-la-la-la Every Wo-o-wo-o 今
Every Sing-a-ling-a-ling 心揺する歌
懐かしくて 立ち止まった あの日に今も 帰りたい
it’s yesterday once more

なぜに帰らぬ 年月は 綺麗なのだろう
すべては 夢のようなもの
愛し合って 生きた頃に 戻ってみたい
今あなたはどこにいるのか 幸せだろうか
Every Sha-la-la-la Every Wo-o-wo-o 今
Every Sing-a-ling-a-ling 心揺する歌
思い出せば 胸が痛い あの日に今も帰りたい
it’s yesterday once more 

Every Sha-la-la-la Every Wo-o-wo-o 今
Every Sing-a-ling-a-ling 心揺する歌
Every Sha-la-la-la Every Wo-o-wo-o 今
Every Sing-a-ling-a-ling 心揺する歌






草刈正雄の歌うギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン」は
山崎まさよしみたいな歌い方がナイスです(草刈正雄の方が元祖なのですが)。
厭世感のある訳詞も原曲に沿った内容で、さすが、なかにし礼と言えます。

草刈正雄「アローン・アゲイン」
作詞:ギルバート・オサリバン 作曲:ギルバート・オサリバン
訳詞:なかにし礼

楽しいことが 何も起こらないなら 心に決めたこと 始めるだけさ
塔に上り 身を投げろよ 素晴らしい見世物だ 人間が死ぬとは
どんなことか きっとわかるだろう そして人は 皆生きていること
空しくなる そうさ人は 誰でもひとり

昨日まではただ 僕はこのピエロ役 誰よりもうまく やる自信があった
だけどそうさ 身を投げたら 僕はただ粉々の 切れ端になるだけ
神のことを 話すことさえも できはしない 僕は神から
見放されたよ そうさ人は 誰でもひとり

この世には悲しい 心を抱えている人ばかり どうすりゃいいのさ

過ぎた年月 思い馳せてみるとき やさしい父が死に
母はひとり 愛した人 奪われて泣いていた 慰める言葉も 僕は失くし
じっと立っていた その母も僕を 残して死んだ
僕はひとり そうさ人は 誰でもひとり 誰でもひとり






同じ「アローン・アゲイン」でも対極にあるのが九重祐三子ヴァージョン。
愛した人はあなただけと言う歌なのですが、ただのヤリマン女の自慢と
聴こえないこともないのでは?
男をポイ捨てする軽さとヤサグレ感が最高です。
ちなみにこちらも訳詞はなかにし礼です(笑)。

九重祐三子「また一人」

私としたことが あなたに捨てられて 生きてることが 空しくなっちゃって
高いビルの屋上から 身を投げて 死のうかと 思いつめていたら
よせと言って 声をかけてきた やさしい男と 恋したけれど
つまらなくて 今日からまた 私はひとり

私としたことが あなたに捨てられて 人間なんか 嫌いになっちゃって
汽車に乗って 船に乗って もう二度と 帰らない 旅に出かけてみた
海のような 碧い目をしている 男と砂浜で 恋したけれど
つまらなくて 今日からまた 私はひとり

私の人生 悲しみを救うのは あなただけ 他にはいないの

私はひとり

私としたことが あなたに捨てられて まじめにしても 気になっちゃちゃって
タバコくわえ 酒に酔って 夜明けまで 狂おしく 踊り続けてみた
長い髪の 名前も知らぬ 男に抱かれて 恋したけれど
つまらなくて 今日からまた 私はひとり

私はひとり