僕らの中で 一番恐れられてるであろう人格の話をするのを 僕はすっかり忘れていた
忘れられるのは 僕はその人の事をあまり恐れていないからだ
確かに色んな意味で怖い人だけど その人の行動理念はハッキリしているし 誰かを無闇に傷つける事は絶対にしない人だ
だから僕はその人の事を恐れてないし 尊敬している
呼び名は君主でいいかな?
彼女はあまり喋っている所を見た事がない
どちらかと言うと寡黙なんだろうけど 喋るとすごく話し易くて 不思議な人だ
あんまり喋らないから みんな怖がるんだろうか
必要以上に語らないだけで 話せば十分な量の会話をくれる人だ 語らないなら語る必要がないって事だ
何か言われるまでは 何も気にしなくて良い 相手の許容範囲の探り合いをしなくて良いのが 僕は楽なのかもしれない
君主は 他とは別格だ
彼女が外へ出ている時は 誰もそれを覗き見る事が出来ないらしい 秘密主義なのかな? それがみんな怖いのもあると思う 君主だけは絶対的な秘密を持つ事が出来るって事だからだ
他にも ちょっと怖い話ではあるけど 人格の記憶を弄ったり 人格を作り出したり出来るらしい 事実 僕も弄られてるらしい でも全く何をか分からない
それに交代能力が絶対的で 彼女の決定には誰も逆らえない 抵抗する暇も無く 彼女の思い通りに動かされてしまう お陰で僕は何度も自殺を止められてる
彼女は感情的になる所も 見た事がない ポーカーフェイスなのか 本当に何も感じてないのか分からない位だ 愛想程度に微笑を浮かべているのは良く見るが それはかえって怖くもある
そして何より 見た目が幼い
全体を見渡して 自分は秘密主義で 記憶の操作っていう他の人格には出来ない事が出来て 抵抗も許さない強制力を持って居て 感情をあまり出さない
そういう所とはアンバランスな程 見た目が幼い
小学生低〜中学年程度の身長で 顔もどちらかと言えば幼く見える
そのギャップは 確かに怖さの一因ではあるが 僕はあまり気にならないなぁ
君主はギャップはあるけど 会話の内容や 物事に対する考え方を見聞きすると しっかり大人で 見た目こそ子供だけど 表情のなさみたいな所は普通に大人びているし 自分の力や功績を誰かに自慢する様な事もない所を見るとしっかり大人だなぁ とも思う
結局イメージが先行して 見た目が子供なのに 中身が大人すぎて ギャップでみんな怖く感じるだけだと思う
後 何考えてるかは良く分からない所もかな
他の人格には出来ない事が 彼女には出来てしまう
そういうの込み込みで怖さはあるけど 痛めつけて来るとか そういうのは無いし 傷付けるような事もしてこない
凄く良い人だよ
何か困ったら 君主はすぐに対応してくれる 言葉が欲しい時は言葉をくれるし 時間が欲しい時は時間もくれる 沢山配慮してくれる
こんなにも縁の下の力持ちみたいな人なのに ただ皆んなから怖がられてるのは 何だか納得いかないなぁと思う