初めて綱附森を登った日のことを、昨日のことのように憶えているが

登頂したその日も、帰ってから興奮状態がさめなかった。

 その思いが娘のアーにうつったのだろうか。  めずらしく「わたしも行きたい。」と言ってきた。


 よし。  歩きたい気持ちが冷めないうちに、一緒に登りたい。   大好きな綱附森に。




 3連休の初日。 11月2日。

朝から曇り空。   ただ雨は降らない予報。   山の天気はただでさえ移り変わりが早い。

どうしようか出発直前まで悩むが、前日からしっかり準備を整えたアーが目の前で

目を輝かせて玄関に立っている。

 それを見てしまっては、行くしかないのである。




8:00 自宅出発


 一面グレーな空を見上げながら、車を走らせる。

途中で、紅葉を見つけてはカメラを首にひっかけて車を降りる。




▲題名:「山ガールと紅葉」




▲植林の濃緑と紅葉のコントラスト。



10:00 登山口駐車場に到着


 雨は今のところ降りそうにない。  車ももう1台とまってる。

先客がいるだけで少し安心した。   よし。  アー? 準備オッケー?

「オッケー!」



10:03 登山口出発



▲登山口にて。




▲熊の警戒看板に思わず怯むアー。 「ヒィィィ」




▲樹林帯を歩きはじめる。




▲休憩をはさみながら順調に高度をあげていく。


 はじめて山を歩くにしては、かなり順調に進んでいく。

自分的には、登山口から3時間で登頂予定。  天気もよくないし

元気なうちにできるだけ頑張って歩きたいとこではある。。  さぁどうなることやら。




▲題名:「老木と少女」




▲ご覧のとおり、全面ガス。


 抜けるような青空で歩く山。   当たり前だがそれは気持ちがいいものだ。

でも、静かな山を 霧の立ち込める中歩くのも自分はすきだ。

仕事でもよくこういう状況の中を、さまよい歩いた。  大体が雨がすきなのだ。


 こういう天気では、鳥のさえずりや風の音。  遠くで聞こえるエンジン音。

自分の鼓動まで、聞こえてくる。    本当に静かな世界。  これも山を歩く醍醐味だと思う。




11:14 十字路通過



▲十字路の目印横で。




▲さぁ一人で行ってごらん。




▲お~い。 パパおいてかないでよぉ。




▲麦チョコ(鹿糞)を見るのはアーは初めて。




▲頂上手前、最後のキツイ登り。  ここを超えたらあと少し。




▲おっ!? 超えてきたか?




▲息をきらしながらあがってきた。  うんうん。




▲ほら。 あれが頂上だ。 先に行っていいよ。



12:11 綱附森(1643.1m)


 なんと2時間であがってきた。  予想よりも1時間もはやく。

これには驚いた。  前回、忍者氏と(チンタラとはいえ)の登頂時間とほぼ同タイム。

やればできるんじゃん。   アー。  すごいよ。



▲頂上にいたご夫婦に撮っていただきました。  2人でピース!



 歩いてる最中は暑かった。   でも山頂は霧の中。  風も吹いてきた。

さ、寒い。  防寒着もってきて正解。   さて、ラーメンつくろっと。




▲2人きりで山頂ランチ。  なんとも贅沢だ。


 霧でまわりが見えなくても、この間の景色が目の前に浮かぶ。

あっちには天狗塚。  その隣には三嶺かぁ。   白髪も石立も、白いガスのフィルター越しに見える。

 あの雄大な稜線を、娘は今回見ることができなかった。

でも山は逃げない。  そこにある。   だからまた見えるよ。  きっとね。




▲題名:「綱附森でロンリーガール」




▲これ何~?  それは三角点っていうんだよ。





12:50 綱附森 下山開始


 さて、風がつよくなり始めた。  雨の気配をちかくに感じる。

よし、寒いし下りよう。 



▲さむいぜぇ。 いぇ~い。




▲アーは帰りも元気いっぱい。




▲もう少しで車につくよ~。


 帰りはさすがに疲れも見えてきた。  休憩をはさみながら

ミカンを食べたりチョコを食べたり。


 鹿の警戒音も聞こえた。   アーは初めての鹿の声に感動していた。

その顔を見て、父も満足だ。




▲霧の中では苔が生き生きと発色している。




▲カサカサと踏み音を楽しむ。


 顔を赤らめてついてくるアー。   もうすぐゴールだ。

よく頑張った。




14:45 綱附森 下山


 帰りも順調だった。  とにかく雨が降らなくてよかった。

天もアーの初登山に味方してくれたようだ。   感謝感謝。




▲やったよ~~。


 
 翌日。  アーは綱附森に行ったことを日記に書いていた。

学校でみんなに聞かせてやれ。  たぶんアーだけじゃないかな。   全校生徒でこの山登ってんの。


 すごいよ。 君は。    父の誇りだ。



 「パパ、 また行こうね。」 by アー





 【縦走Epi-1】←白髪山~カヤハゲ編
 【縦走Epi-2】←カヤハゲ~三嶺~西熊山編



 地獄の縦走3部作もいよいよ完結。

西熊山から下山までを振り返る。




▲いざ逝かん! あのトンガリへ!


 しかし西熊の山頂は気持ちがいい。

三嶺は見えるし、天狗塚も見える。  南には綱附森もいるし。 北には徳島の高峰が

ならんでる。  残念な山じゃないよ。ここは。



▲おっと! あぶなく麦チョコ(鹿糞)を踏むとこだったぜ。





▲絵に描いたようにコルから顔をのぞかせる天狗塚。




11:25
 西熊山出発


 
 一路、天狗塚をめざし2人は歩きはじめる。

さすがに足にハリを感じてきた。   でもまだまだ体力は残ってる。

しかもずっと行きたかった天狗塚。

 早くあのてっぺんに立ちたい。



▲西熊からお亀岩へ。 正面はイザリ峠。



 西熊山からの下りも駆け下りて行った。

熟年夫婦が休んでいる横を走りすぎていく。  どう見てもトレランの装いではないのに。

ドカドカと登山靴で重い荷物をしょって走り下りていく。


夫婦には不思議な光景だろうか。  しかしわれらは急がねばならないのだ。

 少しでも到達目標タイムを割り込めば、牛ノ瀬を断念しなければいけない。   

ここまで来て、あの笹原に行けないのはありえない。   だから走ってます。  ドカドカと。




▲紅葉をしばし鑑賞。 立ち尽くす忍者氏。




11:40
 お亀岩
(昼休憩)



▲お亀岩の道標。 その後ろに見えてるのがいわゆる「お亀岩」。



 ここも風の通り道。  寒い。  お亀岩で風をしのぎながらのランチタイム。

今日のメニューはすごい。  ・・・・・訳もなくいつもの如くでカップラーメンだ。   



▲ここは日が射して暖かい。 風も当らないし。


 ジェットボイルの沸かしが若干あまく、ラーメンがヌルい・・・・。

そこへカチカチのおにぎりを投入したために、さらにスープが冷たくなり

えも言われぬマズさ。  これは飲み干したら腹をこわすリスクあり。

しかし山は寒い。 少しでも暖かいスープを飲んでおかねば。。。     完飲。


 そのあとはゆったりとコーヒータイムでくつろぎ、今朝からの重労働を忘れるひととき。

アーモンドチョコを落としたところに、麦チョコが。   あぶなく麦チョコを食べるところであった。




▲眼下にはお亀の避難小屋。




▲今日の朝、白髪(写真右端)から来たんだなぁ。 左には三嶺。  改めてみると変態縦走路だ。



 自分たちが、今朝起きてあそこからここまで歩いてきたのかと思うと

感慨深いと同時に、人間の歩くスピードの速さにも驚く。  なんでもやってやれんことはないのだ。

とにかくやってみることが大事である。  そう、思う。




▲正面のピークはさっきいた西熊。 その右にとんがった三嶺。



12:30 お亀岩出発




▲お亀岩からイザリ峠はあっという間。




▲峠の分岐道標が見えてきた。




13:00
 イザリ峠



▲イザリ峠。  後方に本日の縦走路。


 さてここから、イザリ峠~天狗塚~牛ノ瀬のピストンとなる。

時間は13:00。  想定時間ジャストだ。  大丈夫。

牛ノ瀬まで行けそうだ。   よし逝こう。  モーモー。。。。。




▲峠に荷物を置いて、身を軽くして激走。  左に天狗塚。 右にはモーモーの草原。


 天狗塚の取り付きについた。   これがすごい。

直登じゃねぇか。  つづら折りとかじゃない。   まっすぐトップまで急こう配で

道がのびている。    なんてわかりやすい、男前なルートだ。  そんな天狗塚が大好きだ。


 両脇の笹を手づかみしながら、慎重に登った。   しんどいじゃん。




13:20 天狗塚(1812m)




▲天狗塚~~~~~~!キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!  天狗塚キメのポーズ。 拡散してください。


 ピラミダルな天狗塚。  どこから見てもきれいな三角。

ゆえに頂上にあまりスペースなし。  おぉ。 


 ここから縦走路も一望。   すごいすごい。  自分のことながらよく歩いてきた。

行程はあと少し。  足にも頑張ってもらおう。




▲天狗塚から見た縦走路。 右端は白髪。中央にカヤハゲ。 その左に三嶺。  おぉ。

 



▲天狗塚から見た牛ノ瀬。


 天狗塚からの下りがまた凄かった。

下りに異常に興奮する忍者氏が走り始める。  当然ついていくしかないのでこっちも走る。



▲牛ノ瀬へのアプローチ。  歩いているのは平吉。




▲天狗池。 地図にも載ってる。  今日は2つ池ができてた。





13:51 牛ノ瀬(1757.1m)



▲はい! 牛ノ瀬です!


 だだっ広い笹原。 そこにつく一筋の道。

歩いていくと看板のようなものがあるわけでもなく、ただポツーンと三角点の石柱のみ。

 なんだか味気ないが、ここは山ではないのか? よく分からん。



▲牛ノ瀬(ミツコバ)の三角点。 三等三角点「坐33」 基準点名:古味


 
 牛ノ瀬でしばし休憩。 ここで昼寝をしたいのが自分の夢だが

今日の弾丸縦走では無理だ。  次回、天狗塚とセットでゆっくり来よう。

 さて、そろそろ帰るか。



14:00 牛ノ瀬出発


 イザリ峠へリターン。 ただし天狗塚は左巻きの道でピークは回避するルート。


▲久しぶりに岩とたわむれた。  指皮いたいっす。




▲さらば天狗塚。 また近いうちに会おう。  ※天狗塚とフュージョンする場合はこのポーズで決まりです。



 さてその後のルートと通過時間は以下のとおり。


14:50
 イザリ峠

14:55 地蔵ノ頭

15:30 堂床分岐(綱附新道分岐)

16:10 八丁合流

16:30 光石登山口に到着




 お分かりの方は分かるでしょうか、ものすごく速いですこのタイム。

トレラン的には遅いだろうけど、トレッキング的には激早。

そりゃそう。  地蔵ノ頭を通過したあたりから2人で猛ダッシュ。

急ぐ理由はお話できません。  聞きたい方は直接お会いした際に。

 なのでこのブログを見た方、今回の縦走路を考えてるのであれば

このタイムは参考にしないでください。 



▲地蔵ノ頭にて。 この直後、急いで走ることとなる。。。。



 10時間。 長いようで短い。   終わってみるとあっけない。

だから来年も歩きたい。 もしかしたら、もう少し拡充or小屋泊まりで

綱附森まで縦走。  だって、山がつながってるんだから、歩かないと。 どこまでも。


 
                                      死神観光で逝く 地獄の縦走路三部作  完

 


 【縦走Epi-1】 ←白髪山~カヤハゲ編

 
 
 次なる高みをめざして2人のおっさんの足が進み始めた。

三嶺。  正式な呼び名は「みうね」。 高知では「さんれい」と呼ぶのが一般的。


 高知県最高峰。 これは登らないとダメでしょ。



9:28 カヤハゲ出発


 山頂をすぎると、また急峻な下りが待つ。

あたり一面、コケや低草に覆われた柔らかい斜面を2人で駆け下りていく。

※下りは今回、基本走りました。


▲正面には冠をかくした三嶺。 ここを駆け下りる。




▲ようやく陽が背中を照らす。  これだけでも暖かい。




▲西熊は晴れてるが、天狗塚は相変わらず隠れたままだ。  紅葉もまずまず。




▲大岩が見えてきた。  その右奥に三嶺のピーク。


 まだ10時前。 山頂付近では時折ガスが発生。

次々に景色が一遍する。  気温もガクンと下がっていく。

歩きながらとはいえ、寒すぎる。



▲大岩近くから青ザレ・西熊方向。 ガス。




▲岩野郎じゃなくなった途端、岩に対する興味もなくなった。  しかしデカイ。


 この大岩の右側に鎖場がある。 鎖を使わなくても大丈夫は大丈夫。

でも使ったほうが安心。  だからしっかり使った。




▲鎖場の取り付き。




▲シカ対策の橋。 シカはここを通れないらしい。 よく考えてある。


 山頂付近がまた濃いガスに覆われ始める。

風もつよく、思わず手で顔を隠す。  寒い。 ほんとに寒い。


 でも頂上もようやく近づいてきた。

あと少し。   あと少し。




9:25 三嶺(1893.4m)



▲団体客でそこそこ混んでいた。  登頂時はガスで視界がきかない。


 ここでようやく休憩。  三嶺の池を見たい。

山小屋も見たい。  荷物をおいて、散歩に出かけた。



▲三嶺山頂北側。 忍者氏の読みどおり「霧氷」が。




▲バランスをとる平吉。 風で揺れる。 ※良識ある大人と、いい子は真似しないでね。




▲赤く燃える草木。 ここからの眺めも格別だった。




▲なんだかミニチュアみたいな光景。  こんな山の上に池。  本当に不思議な光景。




▲三嶺の池。





▲三嶺の山小屋内部。 昨日泊まった小屋とは大違い。



 山頂を見やるとさっきまでの団体客の姿がなくなっている。

よし。 そろそろ戻ろう。




▲「三嶺」 本日の3座目。 気温があがってき始めた。




▲三嶺の三角点。 二等三角点「興28」 基準点名:三嶺


 三嶺ですっかり時間を費やしてしまった。

まだまだ行程の半分も来ていない。 先を急がなくては。




10:07
 三嶺出発



▲次は西熊山。 笹原の稜線の先にある。


 4座目の西熊山を目指して歩き始める。

ここからは快適な縦走が続く。   途中登りはあるものの

景色がすばらしく、足取りも自然と軽くなる。



▲中央が西熊山。 その左奥が天狗塚。  まだ雲の中だ。




▲光石下山口。 




▲快適快適。 ずっと歩いていたい笹のカーペット帯。




▲右奥に白髪。  かなり来たなぁ。




▲青ザレの基部に立つ。  ここも絶景。




▲三嶺を見返る。




▲三嶺の左肩。 雪が降ったらスキー上級者コースだ。




▲だんだん近づいてきた。 




▲紅葉してます。 かなりいい感じ。




▲あの小さいピークを越えたら。




▲思わずヤマネチ。




▲広大な笹原。  向こうには徳島県のどこかの集落が見えてる。




▲鹿の食害だろうか。  大部分の笹が枯死している。




▲西熊山への最後の登り。 これまた地味にキツイ。  登っていく忍者氏。




11:15 西熊山(1815.9m)




▲ちょいと一休みするか。




▲4座目。 「西熊山」


 西熊山を、かわいそうな山だという人もいる。  確かに東に三嶺、

西に天狗塚があり、ここを目的に登る人はいないと言っていい。

縦走路の一通過点でしかない。    ただ、三嶺からのアプローチは長く、しかも快適であり

しかも頂上での眺望もすばらしい。  ここを目的地とする人はいなくても

西熊だからこそといった味わいもあるように思う。  
 

 ここではお茶でも飲みながら休憩することを薦める。 というかふつうは休憩するものか。。。




▲西熊山の三角点。 三等三角点。「坐32」 基準点名:西熊山





▲さぁ次はいよいよ、あこがれの尖峰「天狗塚」。  待ってろよ~~~~。






 RockからMountainに転身し、何ヶ月か経った。

去年、この縦走の誘いを忍者氏から受けたとき、あまりの距離と想像を超えるスケール感に腰がひけ

実行直前にキャンセル。  今でも思う。  あの時行かなくてよかったと。


 あれから1年。

いくつかの山を登り、夜には走りこんできた。

今年こそは!と意気込んでのぞんだ地獄の縦走。  しかも自分からのリクエストで

天狗塚に行くなら牛ノ瀬まで足を延ばしたいというワガママで、縦走路がさらに拡充。

 ほんとに地獄・・・・。 遊びというより苦行・・・・。 


 ということで、当初の計画から大幅に変更された私達のド変態縦走路がこれだ。


 白髪山~カヤハゲ~三嶺~西熊山~お亀岩~イザリ峠~天狗塚~牛ノ瀬~イザリ峠~地蔵ノ頭~綱附新道にて光石。


 全行程、水平距離でザッと20km。 実際歩いたらどうなる・・・・。

しかも日帰り。


 忍者氏は過去に数回、ショートバージョンで完走済み。(牛ノ背ピストン抜き)

なので簡単に行程をたててもらった。  で、それをもとに自分が計画書を作成。

人様のブログからデータをとり、目標タイムを設定。  とりあえず天狗塚の到着時間で

牛ノ瀬に進むか判断。 無理して行ったら、暗闇の綱附新道を歩くことになる。   それは愚行だ。






10月26日(土) 20:30

 プロジェクトが静かに始動する。

一路、合流地点の大栃へ向け出発。

合流地点到着後、しばし遅れて忍者氏参上。  それぞれの車で本日の宿まで車を走らせる。



さぞかし、小ぎれいな小屋かと思いきや。。。



▲初の山小屋泊でこれはちょっと。



22:00
 山小屋

西熊牧場の跡地ということだが、あたりはまっくらでよく分らない。  場所は光石登山口から

車で5分ほど白髪登山口方向へ行ったあたり。   広場にポツンと佇んでいる。

しかも小屋入り口には熊の絵が貼ってあって、それがリアルで怖い。

 この小屋は熊が本気だしたらヤラれる。  なんか3匹の子豚みたい。  この時直感。

たぶん眠れません。  ボク。


 市内からの先客が一人。  小一時間話をして就寝。

あったかい寝袋に思わずウトウト。。。。  ところがこの日は強風につき

風が鳴くわ、コツコツ戸にあたる音がするわで気が散って眠れない。

しかも熊のイラストが脳裏をかすめて落ち着かない。 ガチャって入ってきたら・・・・。

おれ、窓際やし! 食われるやん! 忍者! テメェが窓際だろ!

そんなことを考えるうちに、オチル。




10月27日(日) 5:00
 

 起床。 キンキンに冷えてカチコチになったおにぎりを食らう。

そしてキンキンのポカリで流し込む。

 支度をととのえとりあえず白髪の登山口に車で出発。


 
 今から始まるのかと思うと、心がはずむ。 高揚していく。 アガッていく。

なんとしても完走することを自分に誓って、いざスタート。




6:30 白髪山登山口


▲白髪山登山口。 ここにも熊の看板。  




▲アプローチは出だしから地味にキツイ。




▲鹿の食害対策ネット。  直に幹に巻いてある。




▲右手(東方向)を見ると、すぐそこに石立山。  相変わらずの男前ぶりに見とれてしまう。



▲ゆきねえさん。 ほんとに笹が腐ってるみたいですね。


 時折強く吹きつける風に体が傾く。  しかも恐ろしく寒い。

体感的に氷点下。(登山口ではout temp3℃)

2人とも、鼻水が垂れてるであろうがそれも分からない。 顔がビリビリしてきた。 




▲寒いはずだ。 笹凍ってるし。




7:10 白髪山(1770m)

 寒さに震えながら歩くこと40分ほど。

白髪山登頂。  まずは1座目。



▲あまりの寒さに内股気味。 顔もこわばる。




▲白髪山の三角点。 三等三角点「坐27」 基準点名:白髪山


 忍者氏いわく山頂北側にある大岩からの眺めがいいらしい。

大岩の上に立って見下ろしてみたが、いやはや確かに絶景。 しかも高度感がすばらしい。

吸い込まれそうになる。



▲大岩からの眺望。 すり鉢状にひろがる山腹。 


 まだ7時過ぎ。  陽も射さない。  しかも北から冷たい強風が山肌を駆け上がってくる。

ここには数分もいられない。   思わず山頂側へ避難。



▲白髪から西熊山(右)と天狗塚(左)方向。  天狗塚は靄の中。




7:20 白髪山山頂スタート


 ここから白髪分岐に向かう。

寒空の中、尾根道を進む。  どこを見ても鹿の食害。  ネットに覆われた木々。

山を登るまでは、考えることも知ることもなかった事実。  でも自分には何もできない無力感。



▲快適な尾根道。  所々にネットがロールのまま置かれている。


 と、ここで目の前を雄シカが横切っていった。

自分がリードだったが、ほんと数メートル。  5メートルほど。

 あまりの速さにシャッターをきる余裕もなかった。  残念。



▲トトロ道(仮称)。




▲「トリカブト」




7:50 白髪分岐(休憩なし)


▲白髪分岐に到着。 写真左に行けば剣山山系方面。  忍者さん、笑いませんか。


 今のところ順調に進んでいる。  目標タイムも大きくズレることなく推移。

この縦走は日帰りだし、とにかく長い。  だから時間との勝負でもある。  少しでも遅れ始めると

体力低下も手伝って、取り戻すのには相当苦労するはず。  そうなれば牛ノ背を諦めるが

できれば行きたい。  だからフレッシュなうちはガンガン進んでおきたい。



▲分岐にある境界杭。 三角点ではない。




▲白髪分岐から剣山方向。  徳島はまだまだ雲に覆われている。


 動かないととにかく寒い。  写真を撮ってすぐにつぎに向かう。

次はカヤハゲ(東熊山)だ。




▲少し歩くとカヤハゲが見えてくる。 右奥は三嶺。 左は西熊山。


 白髪分岐からはかなり急峻な下りが待っている。

かなりの勾配。   そこを2人で走り下りる。




▲白髪分岐からカヤハゲ間の下り。  ここを駆け下りていく。


 下りがおわると、あとは当然登るだけ。

カヤハゲへの登りはダラダラと長くつづく。  これも地味にキツイ。



▲左側をシカ対策ネットが山頂へ伸びていく。




8:25 カヤハゲ(1720m)休憩なし


▲2座目のカヤハゲ到着。 縦走路で一番風が強かったし寒かった。


 あまりの風の強さにここでの休憩は不可能。

写真を撮って次を目指す。

 


▲うしろを振り返ると右に白髪山。左は白髪分岐。 はやくもこんなに歩いてきたのか。


 

 さぁ次は3座目 いよいよ「三嶺」。





 10月29日(火) いまは午前10時をすこし過ぎたあたり。

事務所上空を航空機が通過。    どうもヘリっぽい。


 音が小さくなったと思ったら、また大きくなった。

ん?



 そのまま上空で爆音が止まらない。


何々?  


あまりの音に、思わず窓をあけ空を見る。  何事や。




▲どう見ても県警のヘリコプター「くろしお」だ。  ホバーリング中。


 近隣の住民も外に出始める。   何だろう。  何やってんだ。

隊員のヘルメットだろうか。 白いものが出たり入ったり。


 その後、周辺を5~6周旋回しはじめた。 

なんだか気味わるい。

 上空から犯人さがしでしょうか。  それとも写真撮影?


 どうでもいいが、ようやく仕事がノッてくる時間なだけにうっとうしい。 



 
 冬の朝

 寒空に流れゆく 靄であろうか 雲であろうか

わずかばかりにみせる隙間より 幾線もの陽の光が射す

黒く浮かぶその稜線が照らされ 突き出た山容から

一目で かの山であるとわかる




▲石立山


 手をのばせば まさに届かんとするその山を

我がものとする日はいつのことであろう


                                          2013.10.28 白髪山登山道中にて




 所長的な加算法でいくと、

平吉の2013.10.28時点でのピーク集計は 16556.1m。

 昨日の縦走だけで 10768.1m。  すごいね。


 所長が現在 23980m。


 追いつけるかも。(゜ρ゜)ポカーン


 白髪山~カヤハゲ~三嶺~西熊山~お亀岩~天狗塚~牛ノ瀬~イザリ峠~地蔵ノ頭~光石



「死神観光の 日帰りで逝こう。地獄の10時間縦走弾丸ツアー」


 無事に完走。



▲念願の「天狗塚」。 天狗塚では必ずこのポーズをとってください。



 涙なくしては語れないエントリーは後日。(あまりの内容の濃さに数日かかります)


 ね・・・寝ます。



 生まれて初めて歩く場所。

ドキドキするね。  どんな世界がまってるのか。



▲白髪山~三嶺~天狗塚~牛ノ背~光石


 合計すると水平距離だけで20km・・・・・・・・。

実際に歩くと、どんだけ~~~~~~~????


 確実に「綱附森」&「石鎚山」二日連続登山よりも、走破距離が長い・・・・・。

膝しぬね。 たぶん。   次の日、仕事できんね。 きっと。



 

 昨日(22日)の夜、高知市内の「男女共同参画センター・ソーレ」において

公益社団法人日本山岳ガイド協会(JMGA)主催による

「百万人の山と自然 安全のための知識と技術」 という公開講座が開かれ

参加してきました。

あまりの来場者の数に驚きました。 ただやはり登山といえば中高年の遊びなのか、

そのほとんどがジジババ初老の紳士淑女でございました。

 
 同町在住の市議(先月北鎌尾根縦走)に誘われ行ってきたんですが、

金田先生の「低体温症」に関するお話、翠川元救助隊長による「遭難救助」のお話。

 う~ん。  非常にたのしく実のある内容でした。


 中でも夏山で起きる低体温症は、自分の認識の甘さを痛感するものであり

まさか夏山で凍え死ぬなんて夢にも思ってませんでした。

 
 これからの登山経験に活かして行きます。


 最後に、四国山岳ガイド協会の会長にも面通ししてもらい

名刺をいただいて、軽くお話しました。  というより、この会長。

わが町の「夏祭り」に、電気工事で来てたあのおっさんやんけ。。。。  はは。

 その節はどうも。 m(u_u)m 



 さて、日曜は  白髪~三嶺~天狗塚  地獄の縦走です。

鬼コーチの忍者氏いわく、苦行だということであります。  約9時間の縦走コース。


 鼻歌まじりで駆け抜けてまいります!!ε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ タノシミ