KING CRIMSON (レッド発表まで) | pulsar21

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   '74.3.16「暗黒の世界」        '74.9.27「レッド」

1974年3月16日、クリムゾン7枚目のアルバム「暗黒の世界」が発売されました。前作「太陽と戦慄」から約1年、ニューヨークで出会った魔女からロバート・フリップが学んだ黒魔術の展開・発展は、この2枚のアルバムでほぼ達成されたと言われています。黒魔術の内容については何回読んでもよくわかりませんが、人体を比喩した表現がところどころで使われています。全8曲中、A面6曲のうち3曲(+夜を支配する人々のイントロ)、B面は2曲とも、73年末ワールド・ツアーでのライブ音源が使用されています。つまりこのアルバムは殆どがライブ音源という事になりますが、オリジナル・アルバムとして発売されています。ベスト演奏集みたいなものでしょうか。ストリングス系ではなく、フルートのメロトロンとヴァイオリン、ベースによる三重奏「Trio」、デヴィット・クロスが平和を即興的に表現したと語っているように、アルバム中唯一ほっとできるような曲です。出だしはメロトロンの音量をかなり絞っている為、演奏しているのかどうかわからないくらいです。


1974年3月19日、イタリアのウディーナを皮切りに、7月1日ニューヨーク・セントラル・パークまで、70年代キング・クリムゾン最後のツアーが行われました。ヨーロッパ公演は3月19日~4月2日の11公演、アメリカに舞台を移し4月11日~5月5日の17公演、一時帰国し、6月4日~7月1日の21公演。

ライブ・アルバム「USA」が録音されたのは6月30日プロヴィデンスでの公演と、1曲だけは6月28日アズベリー・パークでの公演でした。6月30日公演での曲「プロヴィデンス」はアルバム「レッド」に入れられました。コンサートのアンコールには「21世紀の精神異常者」が使われ、場所によっては当時新曲だった「スターレス」がサックスなどを使わずカルテット編成で演奏されました。

最後のツアーを終えてヴァイオリニストのデヴィット・クロスがクリムゾンを脱退しました。キング・クリムゾンがデヴィット・クロスにとって最初のビッグ・バンドであり特殊なバンドであったためか、神経をかなり消耗していたようです。次のアルバム「レッド」は、ロバート・フリップ、ビル・ブルフォード、ジョン・ウェットンの3人で製作することとし、サックス奏者のイアン・マクドナルド、メル・コリンズ、オーボエ奏者のロビン・ミラー、コルネット奏者のマーク・チャリグがゲスト参加することになりました。かつてキング・クリムゾンのメンバーだった人達。「レッド」発売後には約半年にもわたるワールド・ツアーも計画されていました。1974年8月になってから、イアン・マクドナルドは正式にクリムゾンのツアー・メンバーとなることが発表されました。

リハーサル途中の9月末に、まさかクリムゾンが解散することになろうとは夢にも思わなかったと思います。そして「レッド」録音開始前日の7月7日にはロバート・フリップの心が既に解散へ向いていたとは、誰も考えていなかったのだと思います。

「7月7日の夜、私は自分がクリムゾンから脱退しなくてはならないということを自覚した。翌日にはニュー・アルバムのレコーディングをするという時にだ。これは非常に衝撃的な体験だった。私の中にあったキング・クリムゾンが死んでしまったんだ。」(ロバート・フリップ談)

キング・クリムゾンのニュー・アルバム「レッド」は1974年9月27日に発売されています。70年代クリムゾンの解散が発表されたのは1974年9月26日、「レッド」発売の前日でした。