
1973 「Mekanik Destruktiw Kommandoh」
フランス・ジャズ・ロックシーンの重鎮、マグマ。絶対的なリーダーである クリスチャン・ヴァンデ(Christian VANDER:Ds.) を中心に、1969年に結成され、1970年5月末にアルバム「MAGMA(Kobaia)」でデビュー。Leon Thomasのスキャット、及びストラビンスキーのスラブ的な音からクリスチャン・ヴァンデが作った コバイア語(Kobaia) という不思議な言語を使う。デビューアルバムからコバイア・ストーリーに基づき、アルバムが製作された。クリスチャン・ヴァンデが「我々は地球から抜けるんだ」というおおまかなコンセプトを、 クロース・ブラスキス(Klaus BLASQUIZ:Lead Vo.) がストーリーにした。MAGMAのグループ名もクリスチャン・ヴァンデが「類を見ない程のパワー、火山のような熱気を表すような名前」から命名した。71年に2nd「MAGMA 2(1001°Centigrades)」を発表し、同年秋にユニヴェリア・ゼクトというMAGMA別名でアルバムを発表。
そしてMAGMA最高傑作である3rd「Mekanik Destruktiw Kommandoh」(略称「.M.D.K.」。最初にもピリオドを付ける。)を73年に発表。これはコバイアストーリー 「トゥーズァムターク(Theusz Hamtaahk)」の第三楽章 に当たる。第一楽章は「Wurdarltah」(このアルバムは発売されず、クリスチャン・ヴァンデが翌74年に発表したソロアルバム「Tristan & Yseult」で再録音された。)、第二楽章は「Wurdeh Glao」(録音されたが未発表)とされている。
2ndまでのスタイルは管楽器中心。「.M.D.K.」では管楽器に変わって、新しく加入した ステラ・ヴァンデ(Stella VARDER:Vo) らの女性コーラス隊を含む合唱隊で、重厚なコーラス主体の音になった。7つのパートに分かれているがトータル・アルバムとなっている。 邦題は「呪われし地球人たちへ」 。預言者NEBEHR GUDAHTTに導かれ、至高の瞬間である集団自殺の試み、という事らしい。
クリスチャン・ヴァンデの強力で壮絶なドラミング、クロース・ブラスキスのリード・ボーカルとコーラス隊が作る重厚で邪悪なイメージ、裏方としてメロディを司っているキーボードとギター、「.M.D.K.」はすごいアルバムである。