KING CRIMSON(アメリカ公演後の分裂) | pulsar21

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           '69.10.10「クリムゾン・キングの宮殿」

1969年10月10日、宮殿はアイランドレコードから発売された。その当時最高のほめ言葉であった「第二のビートルズ」と捉える人も多く、ローリング・ストーン誌も高く評価し、ピート・タウンゼントも「薄気味悪いほどの傑作」と評しているように、多くの賛辞で迎えられた。

一方、クリムゾンに対する反目感情も生まれていた。
宮殿発表前の8月5日のギグ、クリムゾンの演奏が始まると、何人かの観客と共演したディヴィアンツ、Tレックスのメンバーが、ステージに上がってクリムゾンの演奏を妨害する、という事件が起こった。ディヴィアンツのリーダーは後で事を詫びたが、「クリムゾンのような技巧的な音楽傾向は全くもって不毛だと思う」というコメントを残している。(Tレックスは詫びも入れていないみたい。)そして好意的とは程遠い意見を述べているメディアもあった。ジャケットを気味の悪いものにしているのは、不毛な音楽を隠すためだとか、月の子供なんて幼稚な御伽噺から卒業しろとか。

こうした評判をよそに、1970年2月第2週にはメロディ・メーカー誌ではアビーロードを抜き、他誌でも軒並1位へと浮上した。

1969年10月29日、クリムゾンは初めてのアメリカ公演を開始した。コンサートの評判は上々で、より一層の名声と成功を手にした。11月21日ニューヨーク公演について、ビルボード誌はクリムゾンをクリームの再来のように評した。そしてクリムゾンのライブが他のグループより音がやたら大きい事で、ヘヴィ・ロックと評した。クリムゾンの繊細な感情は忘れられ、音が大きいとか演奏の迫力のみでクローズアップされる事になった。

この事が、クリムゾン分裂の引き金となった。マイケルとイアン、レイク、フリップとシンフィールド、3分裂の始まりだった。

マイケルとイアンは音楽に対する理想主義的な性格を持ち、音楽のもつ芸術的な一面をこよなく愛すプレーヤーだった。アメリカ公演での評価に2人はショックを味わい、失望を感じた。

1969年12月7日、マイケルとイアンは、フリップに脱退の意思を伝えた。その時フリップはどうしたか。「私は全身の力が一気に抜けてしまうほどのショックを味わった。クリムゾンは私の全てであったし、私はバンドを存続させるためならば代わりに自分がやめようとも言った。しかしイアンはバンドは君のものだ」と言い切った」後のインタビューで、フリップはこう答えている。

1月24日にフリップとイアンがインタビューを受けている。イアンがクリムゾンの音楽を満足していない、楽しい音楽ではなかった、邪悪なことより楽しいことを歌いたかったなどとインタビューに答えている横で、フリップはただうなずくばかりだったという。

70年代クリムゾン解散直前、イアンは復帰している。そしてこの当時のことは間違いだったと述べている。こんなにすばらしいバンドから離れた自分が馬鹿だったとも。

そしてもう一人の危険分子、グレッグ・レイク。アメリカ公演直前に共演したナイスのキース・エマーソンと話し合ったことで、クリムゾン以降のビジョンが芽生えていた。そしてアメリカ公演で、クリムゾン以上にエキサイティングで攻撃的なアクションプレーを結束できるグループであれば、成功まちがいなしだろう、と。スター・プレーヤーでのトリオ編成という青写真まで浮かんでいて、エマーソンがナイスを抜けられない場合、ジミ・ヘンドリックスにコンタクトをとるつもりだったという。

ナイスは解散を決めた。あとはレイクがクリムゾンをやめるばかり、という状況にまで進展した。レイクは1969年12月末にクリムゾン脱退を決意したが、ナイスの契約上の問題で3月までは解散できず、そして旧友としてのフリップへの義理立てのため、一旦踏みとどまった。しかしそれを知っていたフリップは逆にレイクが脱退しやすいように自由に行動させた。そしてナイスが1970年4月に正式に解散し、ELP結成を正式なものとした。

残されたフリップとシンフィールド。フリップは新たなメンバー探しに入った。1970年5月15日に発表された2ndアルバム「ポセイドンのめざめ」このアルバムにクレジットされているジャイルズ兄弟、グレッグ・レイクはフリップからの協力要請にこたえたものだった。


メンバー
  Robert Fripp : Guitar
  Ian McDonald : Reeds, Woodwind, Vibe, Keyboard, Mtn, Vo
  Greg Lake : Vo, Base
  Michael Giles : Drums, Percussion
  Pete Sinfield : Words