レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -576ページ目

成穂堂は新刊本と古本について考えた

ネットショップで絵本屋を作ると言い出して、

数ヶ月が経っている。

頓挫した訳ではなく、

諸々の仕事に追いかけられ、思うように進まないのだ。

その上、こともあろうか確保していた絵本が、

僕の不手際で、かなり減ってしまったのである。

つまり、販売してしまったのだ。

今後の事を考えると、

古本(と言っても新刊本屋に眠っていた本を引き上げたので、新刊本そのものである)と、

新刊本をミックスして販売するという方向が現実的だと思った。

とは言っても、

新刊本をどうやって仕入れるか?

昔のコネを使えば、

新刊取次からの仕入れは可能だが、

配送料負担という問題はクリヤーできない。

結構、大きな問題だ。

これは難儀な事になってきたと思っていた所に、

新刊本屋の知人が知恵を授けてくれた。

これで新刊本の仕入が可能になる。

まあ最初から全て滞りなく物事が進むなんていうのは稀なのだろう。

という事で、またあれこれと準備を再開する事になった。


こうして新刊本と古本の区分けを改めて考えてみると、

「なんだかねぇ」と、思う所もある。


新刊本という商品について少し触れたい。

新刊本と言うのは、一部を除いて委託である。

買切り商品といって、正味、本を買取るものもあるが、

買切り品でも少し変った体裁をとって、

1年契約をもって返品できるものもある。

何だかんだと、返品された本というのは、

取次ぎを通り、やがて版元に帰っていく。

版元はそれを在庫として抱えたり・・・

本屋から注文があれば、それがまた「よっこらしょ」と出て行く。

勿論、また版元に出戻る本もある。

その循環を繰り返している分には、新刊として定価販売される。

店頭で人に読まれようが空かされようが新刊本である。

当然、その間に本の劣化がおこる。

へたをすると、古本屋にある本の方が、

断然きれいだったりする。

今回、僕の店に来た絵本は、元新刊本屋が買取った絵本たちで、

廃業とともに、行く先が失われた。

それが僕のような本屋に渡ると「古本」と呼ばれてしまう。

再販価格も適用されない。

うまく取り次ぎに返品された本たちは、

再販商品の名をもらい、

またどこかの新刊本屋の店頭に鎮座している。

版元⇔取次ぎ⇔本屋間を行き来している間は、

全て新刊本としての高い仕入率がついてまわる。

新刊本屋は、仮に再版価格を無視できたとしても

やはり定価で販売しなくちゃ、やっていけないだろう。



本はキロあたりいくらと言うものではない。

モノであってモノでない本たち。

本の価格は何で決まるのか?

モノとして原価計算された価格と

人が認める価格には大きな差があるだろう。

これまでも多くの議論が交わされているが

その答えはない・・・

ここの所、差迫った仕事があり、なかなか時間が取れない。

中途半端だが、これにてご免。