レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -44ページ目

三男、成人式を迎える。それは成穂堂への道でもある

明けましておめでとうございます。

皆さま、良いお正月を過ごされたでしょうか。

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昨日は三男坊の成人式。

朝一、バタバタと二男が駅まで送って行った。

僕はやっと出掛けたかとホッとした。

この一月間、成人式に着る洋服がどうとか、靴がどうとか、大変だった。

大学の入学式で着た洋服でいいじゃないかと言ったが、それでは愛想がないと言う。

たかが数時間の事、何でもいいじゃないか、それに誰が何を着ていた所で、皆あっという間に忘れてしまう。と、僕は思う。

三男が「おとーさんは何を着て成人式に行ったの?」と、聞くので

「剣道着やがな。それが剣道部の慣わしや」と。

「マジで!」と、三男が目を見開いた。

「そんな訳ないやろ」


実のところ、僕は成人式には参加していない。

僕だけでなく、当時、某書店でバイトをしていた仲間たちは、成人式当日もバイトに勤しんでいた。

語弊を恐れず言うなら、

そんな儀式めいたものに行く時間があれば、少しでも学費を稼ぐ方がずっと良い。

僕のまわりは、そんな風潮だった。

青臭くとんがっていたんだな。

勿論、成人式に参加する人たちを否定していた訳ではない。

久々に友達が集まるのだ。それなりに、良い思い出になるかも知れない。

多分、三男坊なぞもそれが目的で、成人式に行くのだと思う。

夜は夜で、小学校の同級生が集まり、二次会があると言う事だった。

一学年90名ほどで、内80名が集まったとの事。

ここは古い町で、地元の人達が多く、繋がりが濃い。

兎も角、機嫌良く出掛けて機嫌良く帰ってきた。


三男がスーツを脱ぎ脱ぎ僕の部屋にやってきて、「皆、おまえ成穂堂の後を継ぐのか?と、聞くねんな」と。

「何で成穂堂の事を知ってる?」と、僕は驚いた。

「こんな田舎町やで。何か得体の知れん店があってみ。そら、目立つで。それに、おとーさん、昔トレカを扱ってたやろ。兄ちゃん達や僕の世代で、おとーさんの事、知らん人おれへんで」と。

それはいかん。まずい。何がまずいか分からないけど、兎も角まずい。

「それでな、ものすごく気になるけど、入ってもええのかな? みたいな感じやて」

「そら、しゃーないで。コンビニのような気軽さはないやろな」

「そこが問題ちゃうか? 成穂堂の課題や」

「おっ、そうくるか。確かにそやな」

話は三男の成人式から大きく逸れるが、

今どきの世代の子がうちの店を覗くと、どうも異世界のモノたちの店に見えるのかも知れない。

ある意味、コレクターズショップみたいなものだから、店の方も人を選んでしまう。

万人受けする店づくりしている訳ではないので、それで良いとも思うが、

気になるけど入りづらいというのは、どうも良くない。

そこで、三男にうちの店を手伝う気はないか? と聞くと、「目利きの世界やろ、無理」と。

「大丈夫。うちは本格的な骨董屋じゃない。大まかには覚えられるわ」

「時間があったら手伝いには行くけど、覚えるのは無理」と、三男。

「今のバイトはどうや? 日々、新しい事は覚えられるか? おもろいか?」と畳み込むように聞くと

「同じことの繰り返しで面白くない。何か考えないといけない」と、ポロリと本音が。

「おまえね、もう子供っぽい考え方は通じないよ。新しい世界を経験すべきやな」と、僕。

「それはそうやけど・・・」と、三男が考え込む。

よしよし、そうこなくちゃ。

今日はここらで引き下がらないと、防御線を張られてしまう。

時間をかけて、懐柔していこう。

尻切れトンボな終わり方だけど、今年も店の模様替えは続く。

時折、そんな様子もアップしてこうと思う。

本年もどうぞ宜しくお願い致します♪