二男、高校受験前夜
明日は二男の高校受験日。
もう兎に角、体調を崩さないように願うのみ。
「入試、みんな親に車で送ってもらうねんて」
と、二男がにじり寄るように言う。
「昨日も聞いた。ご苦労なことで」
「ねえ、おとーさん。ちょっと聞いてくれる」
「なに?」
「入試の成績が上位10%以内なら、入学金が半分になるらしいで」
「ほぅ」
「僕、その10%以内を狙ってるねんな」
「えっ、そら無理やろ」
「そんなん言う親がどこにおんねんな」
「ここ」
「いやいや、おかしいやろ。
もし、試験時間に遅れたらどうする?
一生、後悔するで。入学金半分作戦もおじゃんやで」
「そんなに自信あるんかいな」
「あるから、言うてんねん。
悪いこと言わへん。車で送っとき。
後悔あとに立たずって言うやろ」
「それ言うんやったら、先に立たずや。
It is no use crying over spilt milk ちゅうやつや」
「そうとも言うわな。なあ、送って損はないで。
まあ、考えといて」
二男は、そう言い残して部屋に消えて行った。
もう寝るそうだ。
んん~、おいらより商売上手だ。
二男には言っていないが、
仕事を休む段取りはしてある。
殆ど電車に乗った事がない二男は、
受験よりそちらの方が不安で仕方ないようだ。
都合上、僕が同行する事になるのだろう。
この辺りの受験生は、
受験校まで親御さんが車で送る事も珍しくない。
かと言って、万一事故にでも遭えば大変だと思うと、
迂闊に車で送るとは言えない。
しかし、堺という土地は中心部から少し離れると、
交通の便が至極悪い。
下手に公共機関を使うより、自転車の方が早かったりする。
流石、刃物と自転車の町だ。
まあ、それはいい。
受験校まで車だと、20分程で行ける。渋滞もない。
電車だと、大きくV字を描きながら行く事になるので、40分程掛かる。
縁起がよいから電車で行きなさいと言うのだが、
今一つ説得力に欠ける。
「ん~、こまったな」と思う僕がいる。
まあ、明朝の様子で考えるか。

もう兎に角、体調を崩さないように願うのみ。
「入試、みんな親に車で送ってもらうねんて」
と、二男がにじり寄るように言う。
「昨日も聞いた。ご苦労なことで」
「ねえ、おとーさん。ちょっと聞いてくれる」
「なに?」
「入試の成績が上位10%以内なら、入学金が半分になるらしいで」
「ほぅ」
「僕、その10%以内を狙ってるねんな」
「えっ、そら無理やろ」
「そんなん言う親がどこにおんねんな」
「ここ」
「いやいや、おかしいやろ。
もし、試験時間に遅れたらどうする?
一生、後悔するで。入学金半分作戦もおじゃんやで」
「そんなに自信あるんかいな」
「あるから、言うてんねん。
悪いこと言わへん。車で送っとき。
後悔あとに立たずって言うやろ」
「それ言うんやったら、先に立たずや。
It is no use crying over spilt milk ちゅうやつや」
「そうとも言うわな。なあ、送って損はないで。
まあ、考えといて」
二男は、そう言い残して部屋に消えて行った。
もう寝るそうだ。
んん~、おいらより商売上手だ。
二男には言っていないが、
仕事を休む段取りはしてある。
殆ど電車に乗った事がない二男は、
受験よりそちらの方が不安で仕方ないようだ。
都合上、僕が同行する事になるのだろう。
この辺りの受験生は、
受験校まで親御さんが車で送る事も珍しくない。
かと言って、万一事故にでも遭えば大変だと思うと、
迂闊に車で送るとは言えない。
しかし、堺という土地は中心部から少し離れると、
交通の便が至極悪い。
下手に公共機関を使うより、自転車の方が早かったりする。
流石、刃物と自転車の町だ。
まあ、それはいい。
受験校まで車だと、20分程で行ける。渋滞もない。
電車だと、大きくV字を描きながら行く事になるので、40分程掛かる。
縁起がよいから電車で行きなさいと言うのだが、
今一つ説得力に欠ける。
「ん~、こまったな」と思う僕がいる。
まあ、明朝の様子で考えるか。
