墓標 秋水燃料庫 その1 | simonのブログ

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過日、足を延ばして千葉県柏へ。

 

大戦中 千葉県とくに県北西部には柏、松戸、藤ヶ谷(現海上自衛隊下総基地)、印旛と航空基地があり帝都防空の要であった。

 

これらは旧陸軍航空隊基地であり、二式複戦「屠龍」や二式単戦「鍾馗」などが展開していた。

 

大戦末期のB-29の来襲に対し10000メートル高空、また中低空での夜間空襲に対して厳しく激しい迎撃防空戦を行ったのである。

 

 

昭和20年3月10日の夜間空襲の焼夷弾攻撃の際は、東京の火災により基地からみる東京の空は真昼のように明るくなり、明け方には基地一面に東京から流れてきた大量の燃えカスが雪のように降り積もったという。

 

その柏の地に 先に記事にした「秋水」の配備が決定していたのだ。

 

もちろん配備される前に敗戦となり、実際に「秋水」がこの地に脚をおろすことはなかった。

 

しかし、事前にこれまでの航空機と異なる燃料を使う「特殊」な機体のために固有の燃料庫が設置されたのである。

 

そしてその燃料庫が80年近くを経てその姿を留めている。

 

柏市の北東部に位置する住宅街の中、その場所だけピタリと時間が止まったような佇まい。

 

 

入口は当然ながら閉鎖されている。

 

緩やかな傾斜地を利用して作られている。

 

当時は草地、山林であったのだろうが、開発、造成された現代の建物群の中にあって、その特異性、異様さが際立つ。

 

To be continued