著者: 江國 香織
タイトル: いつか記憶からこぼれおちるとしても

とある私立女子高の同じクラスの女の子達が主人公の短編集。
それぞれ独立してるけど、脇役に他の話の主人公がさりげなく登場していたりして、全体でひとつの話。女子高生と言う、一種独特の世界が描き出されている。

それは、冒頭の一文で、表されている。
『学校では毎日いろんなことがおこる。教室のあちこちで。
 ワールドニュースみたいだ。どこかの国では戦争をしていて、どこかの国には寒波がきている。ほとんど裸みたいな格好で暮らして、たれさがったおっぱいにビーズの首飾りをじゃらじゃらつけている人たちもいる。
 教室ってそういうところだ。』

ある意味、とてもリアル。
登場人物は、それぞれに魅力的で、あー、いるいる、こんな子って、親近感が沸く。

語られる日常は、さして事件性があるわけでもなく、きっと彼女達の日常の一部を切り取ったら、こんな感じでした・・・というような。
あ~、だから、タイトル『いつか記憶からこぼれおちるとしても』なのか・・・と、納得。
なんでもない日常の一部だけど、とても大切な日々。
それを青春と言ってしまうには、あまりにも繊細な。

かつて、私にも、こんな日々があったのか・・・と、読んだ後、ちょっと感傷的な気分になってしまいました。


著者: 江國 香織
タイトル: スイートリトルライズ


図書館で借りてきた『スイートリトルライズ』を読みました。
江國 香織さんは大好きな作家の一人です。
何よりも、文章が好きで、一文ずつ味わうように楽しみます。

この作品は、仲が悪いわけではないけど、冷えた夫婦が主人公で、妻と夫の視点からの出来事が交互につづられ、物語が進行していきます。

結婚して、結婚する前の恋の情熱が消え、嫌いなわけではないけれど、二人でいても気詰まりな、二人でいても満たされない、やりきれない閉塞感が、静かな文体で丁寧に描かれます。

二人は、お互いに他に恋人を作り、お互いに秘密を持ち合うことによって、二人は危うい均衡の上でつながっているという。

文章は静かに、淡々と進んでいくのだけど、読んでいて、とても苦しく、切なくなってくる。

どうして、こうなっちゃうのかな?夫婦って悲しいな・・・っていうのが、感想。

私は、聡のように、夕食後すぐに自室にこもり、鍵をかけて一人ゲームに夢中になるような人は、絶対に嫌だ。
私は、『聡はただのバカだ、結婚する資格無し』と思ったので、そんな聡を絶望しながらも愛している瑠璃子が、ただひたすら、気の毒で、愛おしいと思った。

スイートな幻想を見るには、テディベアのような男が必要なのかもしれないけど、成り立たなくなっていくのは仕方がないことなんだろうな。


面白かった。
随所に笑いどころが散りばめられていて軽快、テンポの良い展開、もちろんラストはハッピーエンド。
見終わった後、肩の力が抜けて、ニッコリ、楽しい気分が残って、良い感じ。
何度でも見返して、何度も楽しみたい。





タイトル: シュレック & シュレック 2 ツインパック
とても面白かったです。
事件に関わった人々の、インタビューなどを通して、事件の全貌がみえてくるという形を取っているので、
より、事件が立体的に感じられるような気がしました。
同じ出来事を語るのに、人によって感じたことや、言う事がまちまちなのが、リアルだな・・・と思いました。
人物が生き生きしていて、本当にあった事件なのかな?と、思ったほど。
結局どうなんだろう?と、最後の最後まで、ひきつけられました。



著者: 宮部 みゆき
タイトル: 理由