著者: 若竹 七海
タイトル: ヴィラ・マグノリアの殺人







他の方が書かれた読書のページで、感想などを読むうち、面白そうな作家さんだなと思って図書館で借りてみた作品。
全然知らんと思っていたけど、表紙の絵は見覚えのあるもので、過去に、この本を手に取り、読もうか、読むまいか?と悩んだことがあったらしい。

読んでみて、・・・新鮮でした。

高村薫さんの作品が、文章が硬いとかいうの、全然ピンとこなかったのね。
文章が硬い、柔らかいっていわれても、よく分からなかったの。

そしたら、なるほど、この本の文章は、たしかに柔らかい!!

読み慣れない柔らかな(?)軽い(?)文章に戸惑い、最初は読みにくいなぁって思ったけど、殺人も、現実感が希薄で、あまり残忍に感じず、さらりと読むには良いなぁ・・・と、感心しました。

深い人間描写や、リアルな殺人の手口がなくて、穏やかに読めました。
ハラハラドキドキ、最後が気になって、家事も手につかないっていう感じじゃないので、こういうのは、息抜きにチョコチョコ読むには最適かも。

新しい世界に出会えました。




『黄金を抱いて翔べ』を読みました。

う~ん、どうなんでしょう?
しがらみが多すぎて、人も死にすぎなような・・・。

読みはじめ、銀行強盗の壮大な計画に、一癖も二癖もありげな男達が集まってくるので、
映画の
オーシャンズ11みたいな感じなのかと思ったら、もっとドロドロだった。

銀行強盗の計画とかは、すげぇ!と思ったし、それなりにハラハラドキドキしながら読んだけど、登場人物の過去とか、色々ゴチャゴチャありすぎて、最終的に計画は成功はしたみたいだけど、すっきり爽快とはいかなかったね。

男同士の恋愛とかあるし・・・。ビックリ!
モモさんが女装したからそういう風になっちゃったの?

なんだかんだいいながら、話に引き込まれて、一気に読んじゃいました。


著者: 湯本 香樹実
タイトル: 夏の庭―The Friends
この本は、本屋で見るたびに買おうか、買うまいか、ずっと悩んでいた作品。
なぜか、買うのは躊躇してしまうので、図書館で借りて読んでみました。

感想を書く前に、まず、ちょこっと前置き。

昨日、感想をupした田辺 聖子さんの 『ジョゼと虎と魚たち』の感想は、辛口でしたが、『夏の庭―The Friends』の感想は超甘です。
私は、評論家ではないので、作品を楽しむとき、作品自体の出来とかよりも、作品の世界にどれだけ共感できるか?というところで味わっている気がします。

『ジョゼと虎と魚たち』は、大人の恋愛(?)の小説だったように思いますが、私はあまり恋愛小説が好きでなく、他人の恋愛に全く興味がないので、ちっとも面白く感じられないのです。
なので、私が読むべきではない作品だったわけで、作品の選択ミスであり、作品自体の優劣を言っている訳ではないので悪しからず。

『夏の庭―The Friends』は、子供のころの実体験(祖父母の死)に、ズバッとはまってしまって、もう、駄目でした。号泣!

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あらすじは、仲の良い友達三人組(小学6年生)が、死にかけているおじいさんが死ぬところを発見しようと、探偵のように、おじいさんを見張ることにします。
毎日、おじいさんの家を見張り、おじいさんが出かければ尾行します。
もちろん、それはおじいさんにもバレ、級友たちにも知られることになります。

子供らの思惑(死ぬところを発見する)とは逆に、おじいさんは、見張られていることで、どんどん元気に生き生きとしていきます。
家の周りにはゴミの山、草ぼうぼう、壊れた家に住んで、生きてるか死んでるかわからなかったおじいさんが、子供らと共に庭を片付け、庭に洗濯物を干し、家を直し、おじいさんも規則正しい生活をはじめます。
子供らは、おじいさんと共に、生活に必要な知恵を身につけていき、色々なことを語り、成長していきます。

庭に山ほどのコスモスの種をまきますが、おじいさんはコスモスが咲くのを待たず、死んでしまいます。
皆で一緒に食べようとぶどうを洗い、3人の子供らが来るのを待ちながら、眠ったように、死んでしまいます。

最初は死ぬということが分からなかった彼らも、成長しているので、『死』というものを厳粛に受け止めます。
そして、彼らは、「もしおじいさんだったらどう言うだろう?」と、考え、答えを探す。
そして、怖かったお化けも、もう、怖くない。だって、あの世に知り合いがいるのだから。
子供から大人になっていく成長の物語。




なにが良いって、おじいさんと子供らの交流が素敵だ。
おじいさんは、最初は気力を失っていて全然パッとしなかったけど、実は、なかなかかっこいいのだ。
花火もあげられる。けっこうなんでも出来る。
楽しい思い出も、悲しい過去も持っている。
子供らのことも、見てないようで、ちゃんと見て、理解してくれてる。
子供らと打ち解けていく、その関係が、素敵なんだ。

でも、おじいさんは死んでしまう。あっけなく、死んでしまう。

私は、自分の祖父母を思い出す。
大好きだったおじいちゃん、おばあちゃん。
死んでしまった。私を置いて・・・あっけなく。
心にあいた空虚。

でも、人生のあちこちで、励ましてくれる、見守ってくれる。
もういないけれど、今でも心のどこかに生きていて、誰よりも近くで守ってくれる・・・とても大切な人たち。

死というものを、ちょっと近くに、怖い、悲しいだけでなく、真正面から向き合わせてくれる素敵な作品でした。


田辺 聖子さんの 『ジョゼと虎と魚たち』 を読みました。


以前よく見に行っていた映画の掲示板で、すごく評価が高かった映画
『ジョゼと虎と魚たち』に興味が湧き、いつか観てみたいと思いつつ、未だ果たせず。

まずは原作から・・・と思っていたのでしたが、
それでも、なぜか、本屋に行くたび、手にとっては棚に返すことが、かれこれ半年くらい?

やっと、買って読みました。
短編集でした。

実は、田辺聖子さんも読まず嫌いというか、なんか、これまで読んでみようと思ったことがなかった作家さんです。
読んでみて、『・・・・・』
なんていうんだろう?ほとんどの作品で、何の感動もわかなかった。
ストーリーは分かる。
けど、この作品群を読んで、どうしたらいいのか分からなかった。・・・って、変な表現だけど。
なんとも思わなかったっていうの?
あ~、そう・・・。ふ~ん。それで?って、感じ。
感じが悪い言い方だけど、全然興味のない世界だった。

買ったので、最後まで読んだけど、借りてたら読めなかっただろうなぁ。

違う作品なら、もっと受け入れられたかな?

『ジョゼと虎と魚たち』は、面白かった。
映画の原作があんなに短いと思ってなかったので、あっけなく読み終わったけど。

ジョゼが可愛い。
甘えるのが下手で、ワガママで・・・
なんだか頼りない男だけど、恒夫はそれを受け止めて・・・
短い作品だけど余韻が残って、ほのかに甘い感じがいいな・・・と。

だけど、よく覚えてないけど、映画のラスト、2人は別れるって言ってたような。
あの短い作品が、映画ではどうなるのでしょう?
映画を観てみたい気持ちが、強くなりました。


著者: 松本 大洋
タイトル: 鉄コン筋クリート (1)



著者: 松本 大洋
タイトル: 鉄コン筋クリート (2)



著者: 松本 大洋
タイトル: 鉄コン筋クリート (3)

松本大洋様に出会ったのは、この作品が初。
大学生で、大阪府に住んでいて、この本に出会ったのは、梅田の地下のどこかの本屋。
タイトルに魅かれた。

買って、読んだら、世界が揺らいだ・・・くらい、衝撃を受けた。
すごく、すごく、キタ。
心の奥の奥、一番、核の部分に、キタ。

なにが?
どう?


言えない。

感動は、身体反応だ。言葉には出来ない。
体が震え、毛が逆立つ、心臓が踊り、胸は締め付けられる。

私の感動は、私だけのもので、誰とも分かち合えない。
そのとき、そう感じた。

だから、この作品だけは特別なんだなぁ。