「そんなに簡単なものではない」
来月開幕するバンクーバー五輪・フィギュアスケートに出場する安藤美姫、織田信成両選手のコーチを務めるニコライ・モロゾフ氏が15日、都内で著書『キス・アンド・クライ』(2月2日発売)の出版発表記者会見を行った。報道陣より安藤選手や織田選手の金メダル獲得の可能性を聞かれたモロゾフ氏は「誰が取るかわからない。特に男子は優秀なスケーターが揃っている。皆さんは、荒川選手が(前大会で)金メダルを取って、安藤さんや織田さんも…って思うかもしれないが、そんなに簡単なものではない」と厳しいコメントを残した。
同書では、これまで荒川静香選手などを大きく成長させ“優勝請負人”として、脚光を浴びた名コーチの本音やスケート論が展開され、五輪選手の胸の内などについても赤裸々に綴られている。モロゾフ氏はまず「五輪選手にはとにかく健康でケガ無く(本番を)迎えて欲しい」とエール。日本人選手の特徴として「重心が低く、スケートに向いている体型」をあげるとともに、「努力をしつづけ、規律正しいですね」とその真面目さを高く評価した。