「みんな優しい」
本音と建前。優しいって何だろう。全て教えてあげること、それとも汲み取ること?何もしないことが優しいことなのか。日本人の心情とか、日本人らしさがすごく出てて笑わせて頂きました。ここまでキレまくる菅沼さんの芝居もあんまり観たことなかったなぁ。何だろう、どうしてそうなるっていう当たり前って何だろうっていうのが出て現代風にはなってるんだけど面白かったです。
「愛のふきだし」
このタイトルもまた面白いですね。正直このタイトルの意味が観終わって理解できました。
元山さんが面白かった。とにかく間のとり方が絶妙でした。永田さんとのやり取りでのテンポのズレと心情のズレと温度差の表現が1つ1つがとにかく上手いし、笑わせて頂きました。ここまでズレてる永田さんも面白かったなぁ。わかるんですよ、優しいのは伝わるのに相手に伝わらないもどかしさがこっちから観ていてとっても面白かったです。「ふきだし」は漫画での口に出さない心情の部分。元山さんからそれが口から笑いながら思わず「ふきだし」てるわけですね。そして最後の永田さんのセリフ。自分の性癖なんて口にしなくてもいいのに思わず溢れて「ふきだし」てしまうというのも笑えました。
「音 男子版」
いやぁ笑わせて頂きました。何が始まったのかと思いました。最初は何か単なるイジケて、グチグチしてるだけかと思いきや最後のあの怒濤の流れと客席を巻き込んでいく連帯感は本当に面白かったです。出てくる役者陣がとにかく上手いし、面白かったです。しれっと入ってくる田内さんが絶妙でした。
「虚飾もなく」
不条理とはまさにこの事ですね。素直はいいけど素直過ぎるのは何だろう。日本人の配慮っていうのかなぁ。世渡りっていうのかなぁ。わかるんだけどでもねっていうのが本当に面白い。藤島さんの淡々と吐き出していく感じが何とも怖いんだけど面白い。一番敵に回すと厄介な人かもしれません。悪気が無さすぎて。
むしろ夫婦の方が遠慮が無さすぎて悪いんだけどまだ可愛げがある。それもおかしいですけどね。元山さんがとても良い人でした。狐につままれた感じでも最後まで付き合うのは優しい。怒っても無理はないのになぁ。普通にいい人でしたね。
「兄よ」
笑わせて頂きました。切なくて、物悲しくて、愛しくてでも笑える。心優しくて小心者、単なる独りよがりな面もある不器用で面倒くさい内弁慶な兄とその面倒くさい兄を支えながらも見守る弟。このバランスがとても良かった。佐治さんの感情の浮き沈みの表現がすごかった。やっぱり上手いなぁ。好きな役者ですね。久しぶりに拝見したけど良かったなあ。面白いし、切ないしでも面倒くさい。タイトル通りの人でしたね。最終的にはツコッミを入れたい。どうしたいっていうか面倒くさいんだよ、何をしたいの「兄よ」(笑)
「お父さん達はキャンプヘ」
これぞ不条理極まれり。何だこれ。出てくる人間どれも気持ちはわかるんだけど、面倒くさいかったり、他人のせいにしたいのも。でもね何でこうなるっていう不条理は本当に観ていてスッキリしないけど、独特の世界観は面白い。ここまで湾曲して物事を捉えたり、進めたり出来るのか。さすがに汲んでやれというのと自分勝手をここまで怒りを出さずにセリフと間とで表現するのがオイスターズの真骨頂なんだろうけど。なんだかなぁ。モヤモヤするけどやり取りは本当にイライラしながらもまさにあっけらかんと勝手をひけらかして誰も譲らないのはある意味凄い。でも被害者を可愛そうだなぁと思いながらも悲壮感もなくクスリと笑えてしまうのは自分勝手な人達にモヤモヤしながらも論破された第三者の私自身が存在してました。
皆様お疲れ様でした。楽しませて頂きました。