
不思議な世界観。始めまったく何が起きているのかわからなかった。それが物語が進むにつれ明らかになっていく展開に正直驚いたのと同時に震えた。「うわぁ、何てどえらいモノを題材に持ってきやがったな」というのが正直な所でした。これをここで彼らが舞台として公演をうつという事の意味。勿論彼ら自身が一番理解してはいるのだろうけれども。勿論彼らは当事者ではないのだからテレビから流れてきたモノ、おそらく調べたりしたモノから作りだしてはいるのであろうけれども。卒業公演としての題材にはあまりにもとてつもなく大きなモノであること、重たいモノであること。でも率直な感想として生きている彼らの表現として、卒業公演としの作品としてとても素晴らしかったのではないでしょうか。今を「生きている」姿、そしてこれからも「生きていく」姿をとてもストレートに表現していましたし、泣きました。
人は「忘れる」生き物です。忘れた方がいいこと、忘れなければ前に進めないこともただあります。「忘れた」為に何度も同じ過ちを繰り返している生き物です。この公演を観ていて強く感じたのは例え忘れさられたとしても「伝える」という事。意味はないのかも、バカにされる事なのかもしれませんが「伝える」「言葉にする」という事なのかも。言葉に重味を持たせるのは容易なことではないのかもしれませんが、続けることで未来があることを信じるしかないのかもしれません。最後の台詞の部分を聞きながら自然と涙がこぼれ、頭の中にはテレビで見た全てを飲み込む震災の映像が何度も思い出されました。しばらくの間、呆然として、その後息が苦しく息継ぎを繰り返している自分がいました。観にいって良かったな、苦しくけれどそれを真正面から表現しよう、そしてこれを卒業公演としての題材に持ってきた彼らに拍手を送りたいと思います。
キッカケを作ってくれた宇宙さんの最後の作品をこうして拝見出来て良かった。彼女の未来の幸せを願って、そして彼女の後輩達の活躍を期待してここらで締めたいと思います。皆様お疲れ様でした。