

こちらも再演とのことですが、観た後会場後にする道すがら「うわぁぁ。」と少し震え、泣きそうになりました。後からじわじわくる物語の波は何だろう。久しぶりの感覚に襲われました。すぐに「もう一度あの世界に浸りたい」と思いました。好きだなぁこういう感覚もだけれどこの物語の雰囲気もかなり好きでした。今回はパンフレットを読み返さずに(「猫の耳」も観てはいるので)物語を追うことに必死だったからかもしれませんが。
「生み出す」ということの大変さ。「身を削る」ということの意味を改めてわからないまでも少し触れられたこと。役者さんの達者ぶりが目立つような気がします。作品としてはけして難しいわけではなく、たまに笑わせに入ってからの主人公の内面を描きだす。冒頭の部分の砕けた雰囲気から物語へと。そして物語の中でもちょくちょく入れてくる笑わせにかかる部分も含めてとても物語に入りやすいのは思いました。
深川役、おおのさん。冷めているようにみえて内心はという難しい役所。後半にかけての内面をさらけ出す畳み掛ける芝居は見ごたえがありました。自分にとっては忘れたくても忘れられない。無くしたくない「琴線」ってありますよね。私も本は好きなので言ってる言葉はわかる気がします。勿論好きな作家はいますけど。
沢野役、岡田さん。掴み所のない役からのカフカの化身に出てくる毒虫の表現は驚きました。難しい役所だとは思います。
竹市さん。今回の作品を観るキッカケになった役者さん。やっぱり彼女の芝居は面白いし、好きでした。物事を斜めに構えてみる役所はやっぱり好きだなぁ。岡田さんとのやり取りは特に表情とか声音とか少し驚きましたけど面白いなぁと思いながら観てました。
羽純役、大上さん。今回ツボだった役者さんの1人。彼女の健気でかわいらしい姿とTV役の巧みさ。正直感心しましたし凄いなぁと思いながら拝見してました。
親方役、親方さん(笑)。いつもはスタッフさんとしてよくお見受けする方の芝居は新鮮でしたし、彼女らしいな、姉御肌っぷりにカッコいいなと思いながら拝見してました。
桐原役、正直いって「何だろうこの方は」と思いながら拝見していたのにあの後半での切り返しはズルいです。役者としてもさる事ながら脚本、演出といい私の中でかなりツボでした。やられました。かなり好きな作品のひとつになろうとしてます。正直いってあまり期待はしていなかったのです。ここまで震えさせてくれるとは思ってもみなかったのでやられました。素直に「ごめんなさい」と謝りたいです。脚本をもう一度読んでみたいな、それよりこのキャストでもう一度観たいですね。そのくらいキャストもはまっていたのでとても面白かったです。本当にごめんなさい。
「性」「表現」「役者」「作家」「脚本」全ての要素の詰まった作品、とても面白く引き込まれました。それと同時にやっぱり役者って凄いなぁと改めて感じさせて頂きました。時間が短く感じましたしね。
ここらで締めたいと思います。皆様お疲れ様でした。