
人形劇というと子供向けと思いきや笑い、癒され泣かされました。
両親にかまってもらえない寂しく生活を送るピーターが車と事故に遭い「猫」の姿となりそこで出会う猫のジェニィに導かれ「生きる」術を学び様々事を乗り越えていき、現実の世界に戻っていくという話。
ピーター役、山内さん。心寂しげで、気弱で優しい男の子を演じておられました。猫の姿となり、ジェニィとの出会いで成長していく姿を微笑ましく拝見してました。ジェニィの為に戦う姿、最後「猫」の鳴き声に導かれ現実に戻り「ジェニィ」のことも忘れてしまう姿は切なくて泣かされました。
ジェニィ役、水野さん。作品を観に行くきっかけになった役者さん。飼い猫として育てられたが事情により捨てられ野良猫となり人間を嫌い反抗的な態度をとる。でも「ピーター」と出会い、人間を徐々に信用していくようになる。普段から人形を扱うお芝居をされているため人形の扱いのしなやかと巧みはさすがの一言。最初の第一声から声音にとても癒されましたし、引き込まれました。スッと物語の中へ入っていけました。
伊藤さん、様々な役をやられてましたが存在感はさすがだなぁ。かわいらしさ、憎めない感じは彼女ならではだなぁ。全ての役者さんにいえることですが人形を扱いながらの芝居は難しいんだろうけれどちゃんと存在感を出す所は凄いなぁと思いながら観てました。
荘加さんも様々な役を演じておられました。今回のツボは荘加さん。この役者さんの動きと変化の凄さは上手いし、とても面白かったです。ほぼ無茶ぶりに近いいくつもの声音だけで表現し、しかも素早く変化をつけてやってのける姿は驚きましたし、笑わせて頂きました。物語の進行役の乳母の役割もされていてこの方の幅の広さに圧倒されました。
永井さん、高橋さんも人形を扱いながらの芝居は上手いなぁと思いながら拝見してました。一瞬の登場の渡山さん。イメージと声のギャップに驚きました。カッコいいなとも。
子供向けとはいいながら大人も夢中になり癒される世界観は上手く出来てるなぁと。泣きましたよ。「忘れる」事がけして悪いわけではないのだろうけど何か切なくなりました。「生きる」上で手にすることで失うこともあるのはわかるけれども悲しいな。でもピーターが飼う「子猫」は「ジェニィ」の生まれ変わりか、関わりのある猫なのかな、ピーターを現実へと戻し見守る役割なのかなと願いたいです。
作品を観るきっかけとなったのは水野さんもあるけれど、刈馬さんと渡山さんがタッグを組まれて題材が「人形劇」をやられる事というのもきっかけの1つです。ユーモラスさと胸に刺さる心情の描写と台詞の絶妙なバランスをとても楽しませて頂きました。子供向けといいながら私が観た回はほぼ大人という何とも不思議な空間でした。お子さんもいらしてましたけれども。笑ったり、微笑んだり、泣いたり、切なくなったり、感情の忙しい世界観のある舞台でした。拝見出来てとても楽しませて頂きましたし、癒されました。
ではここらで締めたいと思います。皆様お疲れ様でした。