いつもKindle UnlimitedでBest10に入っているよな。んで、他の書評でもこの小説出てきた。んじゃ読んでみるかと。お、連続殺人だ。犯人が語る倒叙タイプ。女性を殺し、死体を損壊せざるを得ない犯人の心情、犯人を追う退職した元警部。薄々犯行に気づいてしまう犯人の母親。多少時間が語る人物により前後するの、変なのと想いつつもどんどん読み進む。この手の話は止まらない。時代は1992年くらい。タクシーが全くつかまらず、携帯がなく、タバコは普通に吸われ、専業主婦が普通の時代。そして連続殺人といえばで、宮崎勤事件がまだ新鮮なころ。犯人は盛んに愛と言う。殺すのは愛の究極の姿だそうで。狂ってるこの感じ、なんでだろう、作家の凄みを感じた。なんでこんな発想ができるのか、と。これまでにもいくらでも、イカレタように見せたキャラはたくさん出会ったのに今回はなんというか、違う。リアリティがあるのかなあ。母親の考えが怖いぞ。息子が殺害したとしても、それは精神異常という病気だから。なので罪に問われない。病気が治り、これ以上殺さなければそれで問題はないだって。被害者への謝罪、責任が放棄されてる。自分本位って思えばこの頃から顕著になってきたのかもな。そしてどんでん返しが用意されてる。なるほど。でもこれは毎度のことながら、ちとずるい。読者への挑戦のためだけだものなあ。俺の好きなやーらーれーたーではなかったな。おもしろかった。