25/09/11 中島らも 白いメリーさん | ptureのブログ

少しだけ歪んだ日常が短編で並ぶ。どちらかというと、いずれもブラック方面寄りなんだけど、底抜けな明るさも感じられる。昭和っぽいな。昔はそんな内容の漫画とかショートとかよく読んだ。この作家っぽいな。 

年に一回商店街で開かれる殺し合い。大人になるとヘビ女になってしまう姉妹。停車場に帰っていく電車に無常を見出す男。夜中ジョギングする男の体験。心をよみとることができる男と、五感を失った少年。付きに一回怒りに歯止めがきかなくなる女性とだらしない男。吸血する女と吸わせる男。都市伝説を追う記者とその娘。上昇し続けいつまでも止まらないエレベーターの中の男女。 

タイトルである話は都市伝説からみなんだけど、どうやら物語を書いたころにはまだそういう言葉は生まれてなかったみたい。都市民俗学みたいな表現が、的を得てるなあ。いつの世もきっとなくならないことを実感する。蛇女の話も、その姿からヘビメタのスターにって発想がいい。めちゃくちゃなれど、すごく前向き。いいじゃん。おもしろかった。