24/06/21 夢枕獏 おにのさうし | ptureのブログ

平安時代が舞台。やんごとなき女性に恋い焦がれ、鬼になり、思いを遂げる坊主。鬼に魅入られた文学士は双六勝負に勝ち絶世の美女を譲り受ける。最愛の妹を亡くした小野篁の話。鬼はでてくるし、坊主は悪しきものを払ったりするけど、陰陽師というのはでてこなかった。この作家の一番のシリーズが陰陽師だけど、そういや読んだことないな。これはアナザーストーリー的なものなのかしら。漢詩やら詩歌が満載。適度に現代訳があったりなかったり。ちょっと高尚な気分になる。その一方でかなり官能的。えっちいと言ったほうがいいか。雅な世界であっても人は欲で動く。いつの時代も人はあんまり変わらんなあ。怪異がはびこる時代でもかわらんなあという気分にさせる。楽しみました。