23/12/20 柚木麻子 あまからカルテット | ptureのブログ

アラサーの中学生時代からの親友の4人。おっとりお嬢様風のピアノ教師、リーダー格でしゃきしゃきの編集者、主婦で内気な料理ブロガー、とてもきれいな化粧販売員。みんな友人が大好き。ときには強い言葉で相手を正したり、そばによりそったりで、それぞれが自分の道を見直して進んでいくお話。ミステリ仕立てになってるんだ。花火大会でたまたまもらったいなり寿司。なんとうまいこと。そして分けてくれた男性が忘れられない。ヒントはいなり寿司だけ。そこから4人で男を探し出す。すげえな。小学生のときに食べた甘食が忘れられない。だから甘食を一緒にたべた友人を探し出す。彼が浮気してると勘ぐる。ヒントはうまいハイボールと相手の名前。そして本人も気づいていない彼氏の気持ちをはっきりさせる。最後の話はミステリではなくて、年末、4人がトラブルにそれぞれ巻き込まれて、でもそれが最高のハッピーエンドにつながっていく。ストーリーがわくわくで読むのを止められない。4人のキャラがバッチリで紙面をとびだしてくるかのよう。こういう小説、いいなあ。なんだか無我夢中で読んじまった。みんな、仕事も休みの日もばらばらだし、収入も違う。それでも離れられない。よっぽど気が合うんだな。4人していつまでも仲良しなんて、ある意味奇跡なのではと羨ましくなる。これなら人生乗り越えられるよな。4人で旅行にいってどうこうなんていうエピソードもなかったのがよかったかも。舞台はいつも日常だから、リアルだわ。4人をとりまく人達も魅力的だよ。しかし最終話、それぞれのトラブルがもうなんとも。みんなで編集者の家に集まっておせちを詰めよう、それは編集者の家に義母がきて、そのときにだしたいから。その日は雪。義母は予定を早めてきちゃう。ピアノの先生は地方で試食販売のバイトだったけど電車が泊まって帰ってこれない。化粧品販売員は福袋を倉庫で詰めてたけど同僚たちと一緒に閉じ込められた。料理ブロガーはTV局で収録のあとに頼まれ込んで、おせちを急遽つくるはめに。どうすんだよってね。いやあ、笑ったし、ジーンとしちゃったり、ちょっと怒ったり。おもしろかったな。続編あるとうれしいなあ。