降圧薬の選択について | リハビリに注ぐ少々のスパイス

リハビリに注ぐ少々のスパイス

臨床での疑問をもとに、色々なことを書いています。
教育にも興味があるので、少しでも多くのセラピストのためになる記事を書きたいと思っています。

◆本日のテーマ◆
『降圧薬の選択』

今日は、Drが降圧薬をどのような基準で選択しているのか、ちょっと勉強してみたので書いてみます。
まず、最新のガイドラインによると

①Ca拮抗薬
②ARB(アンジオテンシンⅡ受容体ブロッカー)
③ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬
④利尿薬
⑤β遮断薬

これらが第一選択薬として挙げられています。
読者さんもおそらくはこのどれかの薬を使っている方をみることがほとんどだと思います。
各薬剤の降圧の程度は
ARB:10.3mmHg
ACE阻害薬:7.0~7.9mmHg
Ca拮抗薬:8.8~16mmHg
利尿薬:8.8~14.3mmHg
β遮断薬:7.0~9.2mmHg

とされています。
これでは、単剤では目標降圧値に足りないことも多いでしょうから、当然併用療法が推奨されています。
各降圧薬の大まかな特徴をみてみましょう

①Ca拮抗薬
Caチャネルを阻害することで血管平滑筋を弛緩し、末梢血管抵抗の減少を期待します。
降圧力は比較的強く、臓器の血流も保たれるので臓器障害を合併する症例や高齢者でもよい適応となります。
副作用には動悸、頭痛、ほてり感、浮腫、便秘などがあげられています。

②ARB
アンジオテンシンⅡ(AⅡ)タイプⅠ受容体に特異的に結合します。
その結果、AⅡを介する血管収縮、体液貯留、交感神経活性亢進作用を抑制します。
つまり、RAA系を阻害するのでその効果は強力です。
また、臓器保護作用が報告されており、心、腎、脳の臓器合併症や糖尿病がある症例ではよい第一選択薬となります。

③ACE阻害薬
ARB同様、RAA系を抑制します。
副作用としてブラジキニンの作用増強による空咳があります。

④利尿薬
Naの再吸収を抑制して短期的には循環血液量を減少させ、長期的には末梢血管抵抗を低下させます。
副作用に低K血症があります。これには注意が必要です。

⑤β遮断薬
中枢での交感神経抑制作用により心拍出量の低下、レニン産生抑制などで降圧します。
糖・脂質代謝に悪影響を及ぼすため、糖尿病を合併する場合は第一選択としては望ましくないとされています。

そんなことPTに関係ないと思われそうですが、日本に4000万人いる高血圧患者さん、当たり前のように私たちは接しています。
こういう直接理学療法に関係ないような知識でもDrと話をする上で必要なときもあります。
また、病態把握という意味では無駄な知識ではないと思っています^^

血圧は違うでしょうが、PTにも診断学がもっと必要だと私は感じています。
そのためには、今の日本のPTの書籍だけでは不十分です。
もっと様々なところから情報収集が必要だと感じています。