透析後の疲労 | リハビリに注ぐ少々のスパイス

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臨床での疑問をもとに、色々なことを書いています。
教育にも興味があるので、少しでも多くのセラピストのためになる記事を書きたいと思っています。

本日は透析と疲労に関してです。

透析患者さんの多くが疲労感を訴え、これはしばしばQOLに影響します。
実際臨床で患者さんを見ていると、特に透析後に疲労感があり活動量が低下している方が多いです。

実際に、アンケート調査を行ったデータがあるのですが、その中でも透析日と非透析日を比較して透析日の方が優位に疲労感が強いことが示されています。

透析患者に特徴的と思われる因子を挙げてみます。

1.尿毒症
 尿毒症は食欲低化、嘔気などの症状と蛋白の異化亢進による栄養不良の原因となり疲労と相関すると考えられます。
また、カルニチンの欠乏も疲労に影響しているとされています。
実際に透析患者にLカルニチンを静脈内投与すると疲労度が改善したという報告もあります。

2.貧血
エリスロポエチンの投与によって透析患者のQOLが改善することは良く知られています。
つまり、貧血がQOL低下の一因と考えることができますね。

3.慢性炎症
 透析患者は慢性的に炎症状態にあるという考えがあり、炎症性サイトカインがその原因と考えています。
これをMIA症候群と呼ばれています。
サイトカインは慢性炎症による間接的な影響だけでなく,直接中枢神経系,視床下部一下垂体一副腎系に直接作用して疲労発現に関与する可能性が示されています。

4.透析後疲労
 これには種々の原因が考えられていますが一定した見解には至っていないようです。
しかし、頻回透析の患者さんは透析後疲労を訴えることが少ないとの報告もあるので今後の検討に期待です。

5.睡眠時無呼吸
 透析患者さんは効率に睡眠時無呼吸を合併しているとされており、これが疲労の原因となる可能性は考えられます。
むずむず足症候群なんかも睡眠障害の1つと考えられますね。

このような疲労に対する決定的な解決策はまだ見つかっていません。
原因がこれだけ多岐に渡るので治療も容易ではないでしょう。

治療というか、疲労感の改善にリハビリが何か貢献できる可能性はないでしょうか?
私は十分にあるのではないかと思います。
QOLの改善の一助になれればと思います。
やっぱり腎臓リハビリテーションはおもしろい!!