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[粒子線治療][陽子線治療][菱川良夫] 名誉センター長のこばなし ~がんから学ぶこと~

一般社団法人 メディポリス医学研究所
メディポリス国際陽子線治療センター 名誉センター長
菱川良夫による講演からの小話。

4月初旬、いつものように昼食後のウォーキングをしていると、小動物に出逢いました。

すかさず写真を撮り、Facebookにアップすると、「明るい時間に、たぬきさん」というコメントが返ってきたので、タヌキだと思いました。

しばらくすると、「ハクビシンですか」「写真拝見して、アナグマさんじゃないかと」というコメントが続き、この動物が何者かが知りたくなりました。




調べていくと、生息地より、ハクビシンは除外されました。

タヌキかアナグマのどちらかですが、「アナグマさん」と言われた方は、昆虫や動物に詳しい方なので、ご意見を尊重し、アナグマを見たのだと結論づけました。

日常の出来事をFBに載せて、多くの貴重な意見を聞き、
文献(今回はWikipedia)を参考にし最終的に自分で結論を出しました。


その後、県内の動物に詳しい方から、
「アナグマです」というコメントをいただけました。


私の考察が正しかったようです。
ほんの些細な研究成果でしたが、幸せを感じました。




「アナグマ」Wikipediaから一部抜粋

タヌキ 哺乳綱ネコ目イヌ科タヌキ属に分類される動物。
元々極東にのみ生息する世界的に見れば珍しい動物であり、日本、朝鮮半島、中国、ロシア東部などに分布していた。
主に山野に生息しているが、日本に棲むものは都市部でも見られる。

ハクビシン ネコ目ジャコウネコ科に属する動物である。
その名の通り、額から鼻にかけて白い線があることが特徴である。
日本に生息する唯一のジャコウネコ科の哺乳類で、外来種と考えられている。

中国大陸南部を中心に、マレーシアやインドネシアなどの東南アジア、インド、ネパールなどの南アジア、そして台湾、日本に生息している。
日本では本州の東半分と四国に生息し、北海道でも局所的に記録がある。
多くは海抜200 - 1000mの低山の山林に生息する。

ニホンアナグマ ネコ目イタチ科アナグマ属に属するアナグマの日本産亜種。
独立種とする説もある。

日本の本州、四国、九州地域の里山に棲息する。
(1)年齢確認

コンビニでお酒を買う際、レジで20歳以上であることの年齢確認をされました。
どう見ても20歳未満には見えないと思うのですが、ハッと気がつきました。

このコンビニは、「お前はまだ若い」と高齢者に勇気を与えているのだと。
そう考えると、嬉しくなりました。


(2)神経衰弱

5歳の孫娘とトランプの神経衰弱をしました。
先週は僅差でしたが、今週は大勝でした。

孫は、お母さん(私の娘)から慰められていました。

もうすぐしたら、私が大敗しそうです。
そうなった時、私は一人で悔しさに耐える予定です。


(3)オフィス大阪からの相談

オフィス大阪からの相談です。

陽子線治療を希望される患者さんでしたが、
この方の場合、放射線治療の方が良いと考え、そう考える理由、状態などを丁寧に説明しました。

素直に聞いていただき、主治医の先生と相談して放射線治療を受けていただくことになりました。


(4)バイタリティ

私が兵庫医科大学の放射線科に入るきっかけとなった、親戚がいます。
従兄弟の稲本大阪大学名誉教授です。

先日、彼が当センターを訪問してくれました。

一人旅での訪問。もうすぐ80歳とは思えないバイタリティです。
夕食もしっかりと食べられてました。


(5)早食い

私は、家族から「もう少しゆっくり食べなさい」と言われる早食いです。

その私が地方に講演に行き、3名の地元の方とご当地名物うどんを食べた時の話です。

私と1人が普通サイズ、2人は大サイズを注文。
同時に出てきたうどんを、4人中、最後まで食べていたのが私でした。完敗です。

毎日うどんを食べている人達の食べる速度恐るべし。



日常の中には楽しいことが沢山あります。
同じ内容でも、違った捉え方をすることで毎日が楽しめます。

皆さんも人生を楽しんでください。
講演先の行き帰りでは、タクシーを頻繁に利用しています。
そこで、運転手さんと会話を楽しんでいることは以前のこばなしに書きました。

第164回 毎日を楽しんで
http://ameblo.jp/ptrc/entry-11923371329.html


今回は大阪でタクシーに乗った時のお話です。


運転手さんに、「最近、道路を逆走するお年寄りが多いですね」と聞いたところ...

大阪でも、数年前に高齢者の個人タクシー運転手が高速の出口と入口を間違えって侵入した事例があり、それから個人タクシーの運転手も75歳で定年を迎えるようになったそうです(免許が更新されない)。

しかし、平成6年以前から個人タクシーをしている運転手さんには定年がなく、この運転手さんの地域にも82歳の現役おじいちゃん運転手がいるそうで、
制限速度以下ですこぶる安全運転のようですが、乗客はこぞって不安を隠しきれない様子だそうです。


こんな会話を楽しみながら阪神高速を走っていたところ、
「この高速道路は高架ですが、平面になっているところがあるのをご存知ですか?」
と質問されました。

「知りません」と答えると、
「難波宮跡の部分が平面で、高架にすると遺跡に影響が出るので平面にしている」とのことでした。

そこでは、北側に大阪城がよく見えます。


また、伊丹空港に近づくと照明の種類も変わります。
ポールタイプから、壁面タイプに変わるのです。

これは以前から知っていた知識で、飛行機の関係で変わります。


この知識から一つ踏み込み、今回はポールの高さが壁面になる直前に一段階低くなることを教えてもらいました。

いつも通っていた道、いつも見ていた光景でしたが、全く気がつきませんでした。
見ているつもりが見えていなかったのです。

第64回 見えているつもりが見えていない
http://ameblo.jp/ptrc/entry-11380009455.html


旅をして、色々な方と話すことは楽しい学びの時間です。
これからも学びながら日本中を飛び回り、陽子線を通して幸せな医療を提供してまいります。
私が当センターのセンター長に就任した2010年当初、
鹿児島県における粒子線治療の認知度の低さに驚き、悩まされました。

それから、多くの人に粒子線治療について知ってもらおうと、
県内各地で市民公開講座を開催し、がん治療と粒子線治療のお話をしてきました。


2013年には、鹿児島県が生涯学習として、かごしま県民大学連携講座を開催していることを知りました。

県民大学連携講座とは、鹿児島県内の大学、行政機関、法人、企業などが相互に連携を図りながら、県民の学習機会を提供する試みです。

2013年9月、連携講座で初めてのお話を行い、それから年に3回(1回70分)の講演を続けています。


県民大学については以前のこばなしにも書いています。

第137回 良い先生との出会いを大切に
http://ameblo.jp/ptrc/entry-11791618773.html


強制参加の授業とは異なり、事前の申し込みを経て受講していただく講演なので、
聞いている人の学習意欲も高く、話をしている側もとても楽しいです。

学習は、先生と生徒の協働事業です。
医師と患者の協働作業であるがん治療との関係とよく似ています。


多くの人の前ではなかなか質問ができないこともあるだろうと考え、今回からは5名限定の個別相談も始めました。

このような講演活動を通しての「幸せな医療の提供」も継続して行っていきます。
医学研究では、研究者である医師が、研究へ参加していただく患者さんの条件を決めています。

研究はサイエンス(科学)なので、研究対象に一様性を求める為です。
年齢や腫瘍の大きさ、他の治療の経験などで制限を行う場合が多く見られます。


例えば研究に年齢制限などを設けなかった場合、研究としての治療で良い結果を得られたとしても、他の原因(他の重篤な疾患や寿命など)で亡くなる方が出てきます。
生存率という結果を追い求める研究の場合、これが大きく影響するため排除するのです。

他にも、粒子線治療における研究の場合、化学療法など他の治療が介入することにより、何によってもたらされた結果かが分からなくなるため、他の治療との併用は行いません。

これらのように、医学研究は厳しい条件のもとでやるからこそ意味があるものだと言えます。こうして得た研究成果は、医療に展開されていくのです。


一方、医療はアート(芸術)です。

目の前にいる患者さんをどのように治すかという感性が大切になります。
以下のこばなしで語った内容は、アートそのものではないでしょうか。

第188回「生き方に寄り添う医療」
http://ameblo.jp/ptrc/entry-11995818398.html



「医療」では治療の可能性が少しでも残されていれば、例えそれが医学の常識でなかったとしても、治療の計画(陽子線の照射計画だけではなく、化学療法との併用など、治療全体の計画)を考えることができます。

それから、その治療計画に基づいて、治療のメリット・デメリットを丁寧に説明し、本人やご家族が治療を受けるかどうかを決めることとなります。


以下のこばなしも参考にしてください。

第28回 センター長懇話会
http://ameblo.jp/ptrc/entry-11156742783.html

第121回 がん治療への心の利用
http://ameblo.jp/ptrc/entry-11700494228.html


陽子線治療を使った医療で大切なことは、良い装置とそれらを使って治療をする良い医療チームです。

当センターは、世界最高レベルの装置・施設を要して開設されました。
その為、センター長に就任してからは、専ら組織力・個人力の向上に注力しています。

素晴らしい ろくろ を買ったからと言って、素晴らしい壺を作りだすことはできないということです。


近年になり、陽子線や重粒子線の装置を安易に導入する施設が増えてきています。
しかし、それらを使う医療チームの熟練度や感性なしでは、良い医療は期待できません。

導入する施設の方はそれらのことをよく理解し、早い時期から人づくりをするように心がけてください。