何をしに来たのだろうか…。
迎えに来たのだ。
あの時の自分を…。
薄暗い、どこまでも広い空間で、
私は私の勘だけを頼りに私を探した。
薄暗い、小さな部屋の隅に、
一人ぼっちで座っている背中を私は見つけた。
私はそれが自分だとすぐにわかった。
薄暗い小さな部屋の隅で、
あまりきれいとは言えない格好をして、
小さく肩を震わせ、泣いているかのようにも見える。
まだ少年の私だろうか…。
しかしその瞬間、彼はこちらを振り返り、
彼、いや獣は、私の腕に噛みついて、
そのまま私を食らおうとしている…。
というよりも、私はこれが目的でここに来た気がしたので、
そのまま食われることにしたのだ。
「私は私に食われた」のだ。
そう、私はまた会いに行かなくてはならない。
あの時の自分に。
薄暗い、小さなあの部屋の中へ…
今度は私は、獣のままの姿で、ケロっとした姿で座っている。
獣は物凄い形相に顔を変化させて、
また私に襲い掛かってきた。
おまえひとりに押し付けてしまってごめんな。」
そのたびに彼は私を食らう。
(…いや、「彼」ではない。彼は私なのだが。)
私は私に食われに私の場所に向かった時、
私は、獣の私が私を食らいながら泣いているのに気が付いた。
抱きしめようとして、泣きながら言った。
もうお前だけの痛みじゃないから、
もうこんな所に置いて行ったりはしないから、
お前の痛みは俺の痛みだから…今まで本当にごめんな…」
一人ぼっちになんかしないから。」
そう、また会いに行かなければ。
彼の私を、私は一人にしてはおけない。
彼は私なのだから。
彼の痛みは私の痛みなのだから。





