水滸伝
8月の4日に「八犬伝の世界展」を取り上げました。「南総里見八犬伝」といえば日本で屈指の伝奇小説の巨編です。
巨編も巨編、曲亭馬琴が28年もの歳月をかけた全98巻106冊という長大な物語です。
「南総里見八犬伝」は刺青の題材としても好まれ、その中でも1番人気なのは「芳流閣」の場面ではないでしょうか。
犬塚信乃と犬飼現八がお互いに八犬士であることを知らずに決闘になる場面です。
当時はこのような形で出版されていました。
左が表紙で右が中のページです。

筋についてあまり突っ込むとあとの楽しみが減ってしまいます。
是非ぜひ読んでみてください。
8月の4日のブログ「八犬伝の世界展」にお勧め書籍を掲載しています。
そして展覧会にも行ってみたら楽しいと思います。
そして今回のお題は「水滸伝」。「南総里見八犬伝」を取り上げれば、忘れてならないのが中国四大奇書のひとつ「水滸伝」です。
こちらも「南総里見八犬伝」に負けず劣らず歌舞伎や小説、映画やドラマ、漫画やゲームと様々なところで題材として扱われています。
そして刺青の題材としても別格な扱いを受けています。
そもそも歌川国芳が「水滸伝」の錦絵を出版し、それに触発されて今日にまで続く「日本のほりもの(刺青)」が始まったという説があるくらいです。
ちょっと当時の人になったつもりで、水滸伝図の金字塔「通俗水滸伝百八人の一個」を眺めて観てみましょう。

裏町の長屋で暮らし、着たきりのボロボロの着物を一枚羽織って、蕎麦かなんかすすりながら一杯引っ掛けている・・・・と。
喧嘩と祭りと花見くらいしか楽しみなんてありません。
どうです?すごくないですか?
いまのように贅沢なものなんかひとつもなくたって、この小さな錦絵の中には無限に広がるロマンがあるんです。
僕の仕事もそういう意味では同じだと思っています。
針と墨、たったそれだけの材料で、創意と工夫しだいでどんなことでも起こせるんです。
キャンバスと絵の具、土をこねた粘土、紙と鉛筆どれもこれも魔法の道具です。
文学もそうですね。
そこでまずは歌川国芳が「通俗水滸傳百八人之一個」を穴があくまで鑑賞しましょう。
これはやはり図版が大きく全てが網羅されている下のものがお薦めです。
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在庫状況が不安定なんで、在庫があったら迷わずゲットです。
じっくりと眺めまくった次には、物語を読んでみましょう。
さっきまで眺めていた彼らが息をして動き出します。
「水滸伝」には大きく分けて70回本、100回本、120回本といわれるものがあります。
この中で70回本は途中で終わってしまいますのでせっかく読むのに勿体ないですね。
現在日本で読めるものの中で基本として押さえておきたいのは、120回本をベースに駒田信二先生が翻訳されたものです。
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暫くのあいだ絶版になっていましたが、出版社が変わって数年前に再び文庫版で出版されていますのでこれを読みましょう。
全8巻ありますが、文庫版なのでいつも手元に1冊おいておけばそれほどかからずに読めてしまうでしょう。
現代の生活や社会の感覚で読むと、理解しにくいところもあると思いますが、当時の人々には絶大な支持をされていました。
刺青もそういった感覚で想像してみると、もっともっと楽しめると思いますよ。
刺青|賽天 - www.psyten.com