番外編「聖飢魔Ⅱ LIVING LEGEND」特集⑥ | PSYCHO村上の全然新しくなゐ話

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発売より時間が経過したアルバム、シングル、DVD、楽曲等にスポットを当て、当時のアーティストを取り巻く環境や、時代背景、今だから見えてくる当時の様子などを交え、作品を再検証。

聖飢魔Ⅱ FINAL MASS TOUR 「LIVING LEGEND」再検証

MC(構成員紹介)

ここのブロックに設けられたトーク・コーナーは構成員の紹介で、「LIVING LEGEND」ツアーの公演において最も長いMCであった。20周年の再集結で閣下が「各構成員は聖飢魔Ⅱ解散後、それぞれが自分たちで舞台を進行する立場でライヴを行っているので、その成果がミサにも反映されていた」といったコメントをしていた。

 

確かに30周年再集結でもルーク参謀が主体でトークが進むコーナーや、参謀と代官が進行役となって「悪魔組曲 作品666番変二短調」前のコーラスを競うコーナーが行われていたが、現役時代は飽くまで閣下が進行役で、他の構成員に話を振った時にそれぞれが少し喋るという感じで進行している。このツアーでもそれは同様であった。「ウラビデオ」内の北海道ミサで、閣下の衣装を修理するために舞台に出て来た侍従・森田氏の誕生日を祝う場面が収録されているが、あれもここのブロックで実施された。

 

・真昼の月~MOON AT MID DAY

本曲のミサ・ヴァージョンはキーボードの音色が冒頭に弾かれ、カウントから閣下、参謀、長官によってスタジオ・ヴァージョン同様のコーラスが再現されるのがお馴染みであるが、それはファイナル・ツアーでも同じように行われている。またスタジオ・ヴァージョンはイントロの主要なメロディを弾くギターが2本重ねられているが、ミサでは参謀が高いキーのポジション1本で弾いている。

 

本曲は「ふるさと総世紀末」ツアーや「THE ULTIMATE BLACK MASS」の映像作品にも収録されており、時期的には同じという事もあってファイナル・ツアーのヴァージョンも、それらの作品で見聴きでるものと近かった。因みに、この位置も日替わりで曲が変更され「MASQUERADE」「CENTURY OF THE RISING ARMS」なども演奏されている。

 

STAINLESS NIGHT

ミサ開始時に構成員が登場したり、「RATSBANE」で長官と和尚のベース・バトルが行われたバルコニーは、エレベーターのように高台まで登る装置が付いており、本曲前の「他人に合わせて生きるのは美しい・・・」の語りパートで、長官がその装置で高台まで登ると歓声が上がっていた。そして長官は本曲を通して高台で演奏する段取りに。本曲は聖飢魔Ⅱの活動を通してミサの定番曲ではあるが、1999年夏のツアーではセット・リスト入りしなかった為、「THE ULTIMATE BLACK MASS」の映像作品及びミサ大教典で見聴きできるのが、1999年に演奏された唯一のヴァージョン。ただ、これも時期的には同じという事もあり「LIVING LEGEND」ツアーで演奏されたのも、それに近い。

 

BAD AGAIN~美しき反逆~

オースティン松崎様パワーズのピアノ伴奏をバックに閣下が間奏前まで歌い、そこからバンド演奏が加わってエンディングを迎える流れは、誰もが知っている本曲のミサ・ヴァージョンを再現したものと言える。前年に行われた「ふるさと総世紀末」ツアーの映像作品を見れば判るが、1998年のツアーはライヴハウスを中心に行われた事もあり、閣下がマイクを通さず生声に近い形態で本曲を歌っている。これは舞台と客席が親密なライヴハウスだからこその演出と言える。よってホールで開催されたファイナル・ツアーは従来通りのマイクを使用しての歌唱であった。また本曲も日替わりで「白い奇跡」と入れ替えられている。

 

SAVE YOUR SOUL~美しきクリシェに背を向けて~

BRAND NEW SONG」との日替わり曲。イントロの印象的なリズム・パターンでは、照明がフラッシュのように点滅を繰り返し本曲は開始されている。本曲は1999年夏ツアーでも演奏されていたが、固定曲としてセット・リスト入りしていた夏ツアーに対し、ファイナル・ツアーでは日替わり曲として扱われたので全公演で演奏された訳ではない。ある時期から、本曲の2番で長官が激しく頭を振りながらギターを弾くのが恒例となっており、ファイナル・ツアーでも同じように行われた。

 

このコーナーは松山市民会館のセット・リストを記載していると書いたが、この日のMC中に閣下より「我々は、前回その土地で行ったミサのメニューを確認し、前回には演奏しなかった曲を今回は演奏するようにメニューを決めている」といった話があった。聖飢魔Ⅱが1998年「ふるさと総世紀末」ツアーで愛媛県を訪れた際は、松山サロンキティにて「白い奇跡」「BRABD NEW SONG」「WINNER!」を含むメニューで演奏した為、1999年の松山ミサでは「BAD AGAIN~美しき反逆~」「SAVE YOUR SOUL~美しきクリシェに背を向けて~」「EL.DORADO」がセット・リスト入りし、正に昨年演奏しなかった方の曲を選んだメニューとなっていた。恐らく全ての公演地で、そのサーヴィス精神の下にメニューが決められていたはず。

 

続く・・・。

 

 

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