David Peelの1st再発

David Peel & The Lower East Side
Have a Marijuana
ジョン・レノンのNY時代の友人で、ジョンの"New York City"(1972)の歌詞にも登場する名物ヒッピー、David Peelが1968年にElektraからリリースしたデビューアルバム、"Have a Marijuana"がReal Gone MusicからCD再発されます(10月30日発売予定)。
内容は同郷のFugsみたいな、私が勝手に「酔っ払い系」と呼んでいる部類のもので、アコースティックなジャグバンドをバックにした、ほぼ全編が下の動画みたいな感じのアルバムです。やらせっぽい気もしないでもないですが、ジャケットにはRecorded Live on the Streets of New Yorkと書かれています。
この人の一貫したテーマは「マリワナ礼賛」。現在もニューヨークのLower East Sideに住み、ストリートライブを行い、マリワナ合法化を訴え続けているというから立派です。
彼の場合はアルバム作品自体よりも、ロック史的・コレクター趣味的な観点から見る方が面白いかもしれません。エレキ化した次作の"The American Revolution"(1970)は、70sパンクを先取りしたような音になっているのが興味深いところ(→動画)。
1972年のサードアルバム、"The Pope Smokes Dope"(ローマ法王はマリワナを吸っている)は、ジョン・レノン&オノ・ヨーコのプロデュース(レコーディングにも参加)のもと、Appleレコードからリリースされたのですが、アメリカとカナダ以外では発禁処分となってしまいました。その当時の、ジョン&ヨーコをゲストにTVでパフォーマンスをしている映像がYouTubeにアップされています(下の動画)。
その後は自らのレーベル、Orange Recordsを立ち上げ、多数のアルバムを発表しています。ちなみに、Yahowa 13の13枚組ボックスをリリースした日本のCaptain Trip Recordsから、David Peelの16枚組ボックス(!)が2003年に出ています(何セットぐらい売れたんだろう?)
Daughters of Albion 再発

Daughters Of Albion
Daughters Of Albion -Reissue + Bonus Tracks-
以前FalloutなどからCDが出ていた西海岸の男女デュオ、Daughters of Albionの唯一作が、モノシングルミックスのボーナス2曲を追加して、Now Soundsから正規リイシューされます(10月29日発売予定)。
サンシャインポップ系のコンピなどで見かけるGas Company(Gas Co.)の名で、Reprise他から数枚のシングルをリリースしていたGreg DempseyとKathy Yesseのコンビは、Gregの友人だったLeon Russellのプロデュース&アレンジのもと、Daughters of Albionとして1968年に本作をFontanaからリリースします。ダウナーなイメージのジャケとは裏腹に、アルバムはストリングスやホーン入りの、「サージェントペパーズ」からの影響が色濃い、アッパー系のポップサイケ~フォークロック作品となっています(バックの演奏にはJesse Ed DavisやCarl Radleらが参加)。
Gregの手による楽曲は手堅いというか、やや普通っぽい面もありますが、素晴らしくチャーミングなKathyの歌声と、レオンによる偏執的ともいえる職人気質のプロダクション/アレンジが、独特の奇妙な肌触りを与えている一枚です。ちなみに、その後Kathy YesseはKathy Daltonの名で、Gregのプロデュース/楽曲提供によるソロアルバムを70年代前半にリリースしています(バッキングにLittle Featが参加していて、そのスジには名が知られているらしい)。
Track Listing :
1. I Love Her And She Loves My
2. Still Care About You
3. Yes, Our Love Is Growing
4. Candle Song
5. Ladyfingers
6. Sweet Susan Constantine
7. Hats Off, Arms Out, Ronnie
8. Good To Have You
9. Well Wired
10. Hey, You, Wait, Stay
11. Story Of Sad
12. 1968: John Flip Lockup (Medley)
Bonus Tracks :
13. Well Wired (Mono 45)
14. Story Of Sad (Mono 45)
DoorsのライブDVD&Blu-ray発売
![Live at the Bowl 68 [DVD] [Import]](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51gwO4uQ6uL._SL160_.jpg)
The Doors
Live at the Bowl 68 [DVD] [Import] (Blu-rayはこちら)
Doorsの伝説的なHollywood Bowl公演(1968年7月5日)のライブフィルムが、オリジナル・ネガから新たにデジタルスキャンされた映像と、Bruce Botnickによる新規リミックス/リマスタのサウンドトラックによる、新譜DVD/blu-rayとして復活リリースされます(10月23日発売予定)。
以前に"Live at the Hollywood Bowl"のタイトルでビデオ(DVD)が出ていましたが、私が持っているDVDと比べてみると、カットされていた2曲(トラックリストの*印)が演奏曲順どおりにリストアされていて、「完全版」といえる内容になっている模様です。
1時間を超える特典映像に加え、1968年のSmothers Brothers Showからの "Wild Child"、1967年のJonathan Winters Showからの"Light My Fire"など、3曲のボーナス・パフォーマンスも収録されているとのことです。(日本盤DVD&Blu-rayはこちら
TRACKLISTING
1) Show Start / Intro
2) When The Music's Over
3) Alabama Song / Whiskey Bar
4) Back Door Man
5) Five To One
6) Back Door Man (reprise)
7) The WASP (Texas Radio And The Big Beat) *
8) Hello, I Love You *
9) Moonlight Drive
10) Horse Lattitudes
11) A Little Game
12) The Hill Dwellers
13) Spanish Caravan
14) Hey, What Would You Guys Like To Hear?
15) Wake Up!
16) Light My Fire
17) Light My Fire (segue)
18) The Unknown Soldier
19) The End (segue)
20) The End
DVD Format: NTSC Region 0
Screen Format: 16:9
Sound Formats: DTS Surround Sound, Dolby Digital 5.1,
Dolby Digital Stereo
Running Time: 135 mins approx
Hot Tunaの8タイトルが紙ジャケ限定盤で再発
Hot Tunaのデビュー作から78年の"Double Dose"までの8タイトルが、リマスタ紙ジャケ限定盤でCulture Factory USAからリリースされます。トラックリスト等詳細は発売元のページで。

Hot Tuna
Hot Tuna (1970)

Hot Tuna
First Pull Up Then Pull Down (1971)

Hot Tuna
Burgers (1972)

Hot Tuna
Phosphorescent Rat (1973)

Hot Tuna
America's Choice (1975)

Hot Tuna
Yellow Fever (1975)

Hot Tuna
Hoppkorv (1976)

Hot Tuna
Double Dose (1978) [2CD]

Hot Tuna
Hot Tuna (1970)

Hot Tuna
First Pull Up Then Pull Down (1971)

Hot Tuna
Burgers (1972)

Hot Tuna
Phosphorescent Rat (1973)

Hot Tuna
America's Choice (1975)

Hot Tuna
Yellow Fever (1975)

Hot Tuna
Hoppkorv (1976)

Hot Tuna
Double Dose (1978) [2CD]
Ray Stinnettの「ロストアルバム」発売

Ray Stinnett
A Fire Somewhere
全米No.1ヒット"Wooly Bully"(1965)で知られるメンフィスのSam the Sham & the PharaohsのメンバーだったRay Stinnettが、朋友Booker T. Jonesのプロデュースの元に制作し、A&Mから1971年にリリースされるはずだったのに、結局お蔵入りとなってしまった幻のソロデビューアルバム、"A Fire Somewhere"がLight in the Atticから発掘リリースされます(10月2日発売予定)。
試聴した限りでは、メンフィスサウンドとヒッピーサイケを下地にした、メロウ&メランコリックな良質のSSW作品という印象で、期待できそうです。Rayはサマーオブラブの1967年には、サンフランシスコのヒッピーコミューン、Morning Star Ranch(別名The Digger Farm)に家族とともに一時移り住んでいたというから、そのヒッピースピリットは「筋金入り」かもしれません。
詳細は発売元のLight in the Atticのページで(30秒試聴可)。こちらのサイトでは2分間の試聴ができます。
Track Listing :
1. Salty Haze
2. You Make Me - Feel
3. Silky Path
4. Wheel Of Time
5. Stop
6. Long Rivers Flow
7. America
8. You & I
9. Honey Suckle Song
10. Liberty Train
11. Naturally High
12. Loves In The Answer
13. A Fire Somewhere
14. The Rain
Iron Butterfly, Tim Buckleyの廉価ボックス発売

Iron Butterfly
Triple Album Collection
Rhino/WarnerによるCD3枚組の新たな廉価ボックスシリーズ、Triple Album Collectionから、Iron ButterflyとTim Buckleyがリリースされます(10月16日発売予定。他にも十数アーティストが同時発売予定)。
Iron Butterflyは"Heavy"(1968)、"In-A-Gadda-Da-Vida"(1968)、"Live"(1970)の3枚、Tim Buckleyは"Happy Sad"(1969)、"Lorca"(1970)、"Greetings from L.A."(1972)の3枚となっています。いずれもボーナストラックなしの旧リマスタバージョンのようです。

Tim Buckley
Triple Album Collection
Seedsの1stがデラックス盤で再発

THE SEEDS
The Seeds
故Sky Saxon率いるSeedsのデビュー作(1966)が、10曲のボーナストラックを追加したデラックス・エディションで、Ace/Big BeatからCD再発されます。
アルバム本編はオリジナル・モノミックスを採用。ボーナストラックは10曲のうち8曲が未発表テイクとのことです。40頁ブックレット付属のデジパック仕様で、9月24日発売予定。
Seedsは私が最も愛好するバンドのひとつ。一度その独特な「脱力フラワーパンク」ワールドにハマると抜けられません。
Track Listing :
THE SEEDS - GNP Crescendo LP 2023 (1966)
1. CAN'T SEEM TO MAKE YOU MINE
2. NO ESCAPE
3. LOSE YOUR MIND
4. EVIL HOODOO
5. GIRL I WANT YOU
6. PUSHIN' TOO HARD
7. TRY TO UNDERSTAND - GNP Crescendo 370
8. NOBODY SPOIL MY FUN
9. IT'S A HARD LIFE
10. YOU CAN'T BE TRUSTED
11. EXCUSE, EXCUSE
12. FALLIN' IN LOVE
BONUS TRACKS
13. SHE'S WRONG - GNP Crescendo LP GNPS 2107 (1977)
14. DAISY MAE (take 1) (2012)
15. DREAMING OF YOUR LOVE (2012)
16. OUT OF THE QUESTION (version 1, take 1) (2011)
17. OUT OF THE QUESTION (version 1, master) (2012)
18. PUSHIN' TOO HARD (take 1) (2012)
19. GIRL I WANT YOU (alternate overdub, take 6a) (2012)
20. EVIL HOODOO (unedited take and intercut section) (2012)
21. IT'S A HARD LIFE (take 3) (2012)
22. NOBODY SPOIL MY FUN (alternate overdub, take 3a) (2012)
9~10月発売予定のCD

Moving Sidewalks
Complete Moving Sidewalks
レココレ・サイケ号で「テキサス・サイケの最高峰」と紹介されていたMoving Sidewalks。ZZ TopのBilly Gibbonsが在籍していたことでも有名なヒューストンの4人組の「コンプリート」コンピがRockbeatからリリースされます(9月25日発売予定)。
某サイトに掲載されていた下のトラックリストは、以前AkarmaからCD再発された、ボーナス5曲入りの"Flash"(1968)とまったく同じになっていますが、それに加えて未発表および別テイクが収録されるとも記されています。紙ジャケ仕様のCD2枚組になるとの情報もあり、まだ正確なところはよくわかりません。
1. Flashback
2. Scoun Da Be
3. You Make Me Shake
4. You Don't Know The Life
5. Pluto-Sept. 31st
6. No Good To Cry
7. Crimson Witch
8. Joe Blues
9. Eclipse
10. Reclipse
11. 99th Floor
12. What Are You Doing To Do
13. I Want To Hold Your Hand
14. Need Me
15. Every Night A New Surprise
Plus unreleased and alternate takes

21st Century Sound Movement
21st Century Sound Movement
"21st Century Sound Movement"は、数枚の存在しか知られていないらしい、1968年のウルトラレアなガレージアルバム。ミズーリ州インディペンデンスのCavern Sound Studiosで録音されたという以外、メンバーなどの詳細もよくわからないようです。Fuzz, Acid & Flowersでも、「聴いたことのある人によると・・・」との短いコメントが載っているだけでした。
Beatles, Doors, Animals, Jimi Hendrix, Iron Butterflyらのカバーが主体の本編に、Caveレーベルからのシングル2曲を加えた紙ジャケ仕様のCDで、Gear Fabから10月16日発売予定。
1. Don't Let The Sun Catch You Crying
2. House Of The Risin' Sun
3. The Weight
4. Fire
5. Hey Jud
6. Mercy Mercy
7. Susie Q
8. Light My Fire
9. For The Rest Of My Life
10. In-A-Gadda-Da-Vidda
11. Feelin' Down
12. First Day
Total Time: 40:18

Grateful Dead
Spring 1990: So Glad You Made It
こちらは、近くRhinoからリリースされるGrateful Deadのボックスセット、"Spring 1990"(1990年春の6公演をCD18枚に完全収録したもの。約200ドル)から20曲をセレクトしたダイジェスト盤(CD2枚組で9月18日発売予定)。収録曲はいずれも(公式には)未発表トラックとのことです。
Disc One:
1. LET THE GOOD TIMES ROLL> [4:00]
2. FEEL LIKE A STRANGER [7:32]
3. WEST L.A. FADEAWAY [7:33]
4. EASY TO LOVE YOU [5:58]
5. BEAT IT ON DOWN THE LINE [3:19]
6. LOSER [7:31]
7. IT'S ALL OVER NOW> [7:30]
8. JACK-A-ROE [5:00]
9. THE LAST TIME [5:14]
10. BIRD SONG [14:04]
11. BLOW AWAY [11:58]
Disc Two:
1. SAMSON AND DELILAH [6:59]
2. SCARLET BEGONIAS> [11:11]
3. ESTIMATED PROPHET> [10:57]
4. PLAYING IN THE BAND> [8:30]
5. EYES OF THE WORLD [14:50]
6. GIMME SOME LOVIN'> [5:09]
7. MORNING DEW [11:13]
8. NOT FADE AWAY [5:51]
9. ATTICS OF MY LIFE [5:08]
Merry-Go-Roundが紙ジャケで再発

メリー・ゴー・ラウンド
メリー・ゴー・ラウンド(紙ジャケット仕様)
当ブログではお馴染みのEmitt Rhodesが在籍した、LAのMerry-Go-Roundの唯一のアルバム(1967)が、A&M創立50周年記念の紙ジャケ+SHM-CD仕様限定盤で、USMジャパンから再発されます(9月26日発売予定)。
オリジナルのタイトルは"The Merry-Go-Round: You're a Very Lovely Woman - Live"。もちろん、ライヴアルバムってことではなくて、Nuggetsボックスにも収録されている全米63位ヒットシングルの"Live"(リヴ)が収められているという意味です。
このアルバム、2005年にRev-Olaからリリースされた29曲入りのコンピ、"Listen, Listen: The Definitive Collection"の前半に、オリジナルと同じ曲順で全曲が収録されていましたが、今回は当然ながらオリジナルジャケットでの再発となる模様です(上のジャケ画像はアナログ盤のものです)。
We Fiveの3作が紙ジャケで再発

ウィ・ファイヴ
ユー・ワー・オン・マイ・マインド(紙ジャケット仕様) (1965)
サンフランシスコの元祖フォークロック5人組、We FiveのA&M時代の3枚のアルバムが、紙ジャケ+SHM-CD仕様の限定盤で再発されます。これはUSMジャパンによる、A&M創立50周年を記念した一連のリリースのひとつで、9月26日発売予定となっています。
デビュー作なんかは、まだ一世代前のフォークコーラスグループっぽさを残してたりしますが、その男女混声ボーカルによるフォークロックスタイルはJefferson Airplaneらに受け継がれ、その後のシスコサウンドの礎のひとつとなった重要なグループです。
女性ボーカルがBev BivensからDebbie Burganに替わった3rdの"Return of We Five"は、これが初CD化ではないかと思います。

ウィ・ファイヴ
メイク・サムワン・ハッピー(紙ジャケット仕様) (1967)

ウィ・ファイヴ
リターン・オブ・ウィ・ファイヴ(紙ジャケット仕様) (1969)