【前編】

https://ameblo.jp/psyana/entry-12617297147.html

 

質問箱から

https://peing.net/ja/q/73b4c847-6c42-4309-8c50-082629377b86

 

 ボーダーの質問をした者です。再び質問させてください(笑)※長文なため返信はお時間のある時で大丈夫です。

 ボーダーができるのは不特定多数の恋などではなく、特定の恋人、ただひとりにです。

10代中頃の時に出会った年上の彼は私の人格が揺れ動く異変に気づき、ボーダーについて説明してくれました。私たちは独自にできる限りボーダーの症状を治していこう約束を立てました。彼も大変尽くしてくれて、私も認知を変えてゆく努力を5年かけて行いました。その結果、成人を迎えた頃には私のアイデンティティが確立し物事の見方が変わりました。

 しかし私にはほかに好きな人が出来て別れることになります。自分から振っておきながら元彼に恋人ができたと知ると「裏切ったな!私を思い続けてほしかったのに!」とここにきても愛情を枯渇しており、また、新しい人と付き合いではじわじわとボーダーが溢れるようになりました。

 最近のやり取りはこんな感じです。

 私「これってこういうこと?」

 彼「んー。知らん」

 私「なんでそんな素っ気ない態度するの?」

 彼「?」

 私「もういい!今日は連絡しない!(そんなに私がいらないなら捨てろよ!別れて!私なんていらないんでしょ!リスカしたい。しにたい。思い知らせてやりたい)←心の声はぐっと堪える」

 

 これは果たして治っているのでしょうか?

 

 私はこれから先落ち着いた交際が出来るようになるにはどうしたらいいでしょうか?

 

 また今の恋人はボーダーに対して勉強しようとはしてくれません…相手に求めすぎでしょうか…

 

 

 まず私のことを信頼してくれて、自分の身の上のことを相談してくれたことは嬉しいです。
 そして上記の話を読んで、正直、最初の反応は「え?それで?」「元彼とはどのようにボーダーを乗り越えてきたんですか?」「そうなの?もっと詳しく教えて下さい」です(笑)職業病というか、癖がついつい出ますね。
 

 ただ、逆に言うと、私の素の反応は2つの意味があるかもしれません。

 ①あなたについて、やはり私は知らなすぎて、うまく言えないところは多い

 ②私からあなたにいっぱい論理的な話・専門用語を並べても、あなたの回復に大して役に立たないかも、と私は感じてます。


 上記↑のことを踏まえて、以下↓のことを話しますね。

 今回の質問を読んで、一つ強く感じたのは、「やはりいちばん目の質問から想像したあなたの事情とは全然違うなー(笑)」ってことです。えええ、実はこんなことがあったの?!って
 そして一つ困惑に感じることは、「今一番強く考えてるのは、自分のボーダーを何とかしたいってこと?それとも元彼との関係のほうがむしろ何より何とかしたい気持ちが強い?」ちょっと分からなく感じてるところです。自分のクライエントなら、たぶんここで一度わざとボケて「え、どうする?元彼と復縁する?」って聞くと思います。

 人格障害などは、「境界性・パーソナリティ障害」と理解されることも多いが、私は「境界性パーソナリティ・障害」と考えてます。他にも「うつパーソナリティ」「強迫パーソナリティ」「自己愛パーソナリティ」などがあります。みんなそこそこ健康の時は、就学就労親密関係を維持できますが、不調になってから、いろいろと障害の表現が現れます。
 障害は治れるかもしれないが、境界性パーソナリティは消えないのではないでしょうか?
 それはあなたが世界や他者と関わる時に、あなた独特な傾向とパターンで、その個性や人格が消えたら、あなたはあなたじゃなくなって、あなたはあなたらしくなくなるんじゃないでしょうか?

 つまり、強迫パーソナリティの人は不調になったら、強迫行為と強迫観念が激しくなり、うつパーソナリティの人は不調になったらいろいろとうつの症状がでる。
 あなたは不調の時に、境界性パーソナリティが、境界性パーソナリティ障害として表現される。あなたは一度障害から回復したけど、これからの人生も激しい不調になったら、ボーダーの特徴が表面化されるでしょう。逆に、調子のいい時は、境界性パーソナリティの傾向は、あなたに鋭い感性や洞察力、人の気持ちを繊細に理解する才能など、プラスの面を発揮される。

 今回あなたが教えてくれたエピソードを、私はトラウマ体験(人生の重大イベント)のように感じます。あなたはそのトラウマをまだほとんど消化できてないので、この「ゴワゴワとしたよく分からない感情の塊」があなたに不調をもたらすでしょう。
 また、実際障害という程の症状は出てないので、こういう意味ではやはりカウンセリングのほうが適してると思います。

 このように、パーソナリティに限らず、「治ったか」ではなく、「治せるか」です。ボーダーを治した人というのは「これからの人生に一度もボーダーの特徴が出ない」のではなく、「ボーダー的になっても、そこから自分なりに何とか安定した状態に戻れる能力」のことですね。
 あなたは一度ひどい状況から安定になれたので、そういう意味で、あなたは一度もそういう成功体験のない方よりはずっと自己回復力は高いと思います。
 ただ、今回の流れは鮮烈すぎる(と私は想像してる)ので、自分の力だけでどこまで回復できるか、確かに怪しいかもしれません。無理に一人で頑張るのではなく、誰かに助けを呼ぶのは結構いいことなのでしょう。

 次に、これからの交際。
 今の恋人はどんな人物か分からないから、うまく言えないが。私が思うに、あなたは今こうなってしまったのは

 ①あなた自身のボーダー性格

 ②元彼との複雑な感情の未消化

 ③今の彼

 の3つの原因の共同作用のように想像してます。


 ①は変わらないもので別として。
 ②を解決したら、今の状態は回復されるかも。
 ③別の人と交際してたら、こうはならないかも。


 「勉強しようとはしてくれません」と言ってますが、そこは問題ではないと思いますね。元彼はあなたと一緒にボーダーを乗り越えたのも、彼にボーダーの知識があるからではないです。
 ボーダーの恋人は、「本人に対する関心」や「いろいろ嫌な気持ちを引き受けて、本人を嫌いになっても、それでも本人から離れてなかった」など、そういうものではないでしょうか?元彼があなたをよくしたのは、ボーダーの知識ではなく、元彼があなたを大事にしてる気持ちや、元彼の愛情だったではないでしょうか?

 「求めすぎでしょうか…」というが、ほかにどんなことを求めていたのか知らないので、何とも言えませんが。人々はそれぞれ恋人に求めるものは違うでしょう。うつ性格の人が求めることや、強迫性格の人が求めるものや、それぞれ違ってて、自分が求めることに素直になったほうがいいと思うんけどね、そこを否定したところで自分がますますチグハグになるだけじゃないかな。

 問題は、どのような手段や方法でそれを求めることなんだよね。脅しや自傷でなければいいのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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比較的回復しやすい患者とか逆に治療し難い患者tかもしあるとしたら、それはどんな精神疾患とか状態の人が多いですか?

 

 

 

 

    しやすい ← ← ← → → → 難しい

1.病名から見て、
2.患者さん本人の個性から見て
3.環境要素

1、病名から見て
 患者さんは基本4つのレベルに分類することが出来る。回復しやすい順から【健康の人の一時的不調】<【神経症】<【人格障害】<【精神病】治療が難しい。
 【神経症】の中には、うつ神経症、不安神経症、強迫神経症、パニック障害、ヒステリー(身体転換性障害)、軽度の解離性障害など。この人達は一般生活をかろうじて維持することが出来るけど、内面には自分で受け止められない感情的なものがあるため、身体面や行動面に何らかの不調に来す。
 【人格障害】境界性パーソナリティ障害(ボーダーライン)、自己愛性パーソナリティ障害、摂食障害、反社会性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害(ヒステリー性格)、回避性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害など。
 この人達は安定した就労や勉強、安定した関係を維持する能力が欠けていて、毎日のように苦しみし続けている。人間関係を安定させることが出来ないので、治療関係も形成されにくい。
 【精神病】うつ病、躁うつ、統合失調症。精神病とは、現実を認識する能力が損傷してる。要は目の前にりんごがあるけど、りんごだと認識できないなど。

2、患者さん本人の個性
 比較的、人を信頼できる人は治りやすい。逆に人を信用できない人は治療するのが難しい。
 人を信用するかしないかは、かなり内面の特徴であり、悪い人に傷つけられたからと言って「人を信用しやすい性格」から「人を信用できない性格」に変わることはあまりない。
 人を信用しやすい性格はかなり産まれながら持つものである。つまり、バカ正直に人を信用する人は、騙されても、やはり人を信用しがち。
 確かに能力面やモラルの面で、よくない専門家(精神科医や心理士)もいるでしょう。人を信用しやすい患者さんは、例え悪い専門家を信用してしまう。これはリスクに見えるかもしれないが。
 ただ、全体的に言うと、やはり人を信用することの出来る人は回復しやすい。


3環境要素
 環境面で一番重要なのは家族の態度です。
 家族、特に若いうち(一部の精神疾患の方は年齢通りに新しい家庭を作ることができないので、歳をとっても親と一緒に生活することも多い)は親の態度はかなり重要です。
 まず親は疑り深く、専門家を信用しない親もかなり多い。また、患者さん本人の苦痛を蔑ろにして、「我慢しなさい」「甘えんな」「そんなの知らん」「とにかく働いてくれ」「とにかく精神科やめろ」「あの彼氏はやめろ」「あんな娘とは遊ぶな」「あなたの上司はおかしい、転職しろ」など、こういう環境の患者さんは回復しにくい。
 
 また、貧困など現実的な要素も悪い影響をもたらすでしょう。お金があればあるほど、選択肢が増えて、逆に貧乏であれば貧乏であるほど日常的なストレスも増える。

 あと、これは運命と言うべきなのか。何かのきっかけで真摯な心で自分を支えてくれる存在と出会えた患者さんは回復しやすいでしょう。これも患者さん自身の人徳も影響するかもしれない。
 先程も話したように、人を信頼できる患者さんは、こういういい人とも出会いやすい。献身的に自分を支えてくれる存在がいるか、いないかで、かなり患者さんの生活や治療に影響をもたらすでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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共依存はどうやって治しますか?

 

 

 

 まず、共依存は理想的な関係です。もちろん、病的な共依存もありますね。

 依存って何かというと、自分が責任を持って取り掛かる問題を、他人にやらせることですよね。共依存は、お互い出来ない問題を、相手に投げることですね。
 人間は誰しも完璧ではないので、結局苦手なことを誰もがいっぱい持ってます。それを自分の代わりに解決してくれる相手がいて、しかも自分は相手の苦手な問題を解決してあげることができるなんて、素晴らしい関係ですよね!もう本当に素敵な関係です。

 もちろん、病的な共依存もありますね。お互いに、同じ問題を抱えて、誰も解決できない、誰も解決しない。そして、自分の抱えてる問題で、相手を傷つかせる。一緒にいればいるほど、お互いの心に傷だらけになる。

 「反復強迫」て概念があります。
 例えれば、アル中の父親をもって、小さい頃から父親からDVされる女の子がいるとしよう。この女の子はなぜか大人になって、同じアル中の彼氏と結婚して、家で夫にDVされます。やっと離婚できたと思えば、次にまた暴力的な彼氏が出来て、同棲します。
 これを何度も何度も繰り返します。これは反復強迫。
 普通の人間は自分にとって苦痛なものから逃げるのだが、こういう人たちはなぜか自分から寄っていくんです。

 これはどういうものかというと、「過去のストーリーを書き換えたい」願望かもしれません。過去にはアル中で乱暴な父親にひどく傷つけられたけど、何とかアル中で乱暴の人でも幸せに一緒に過ごす現実を作りたいだと思われます。

 どうすればいいか、分かりません。
 私は心理士で、精神福祉士ではありません。
 実際、助けを求めてきて、治療を申し込む人にはいろんな手を尽くしますが、助けを求めてない人には何もできませんよ私達。

 本人はもし治したいなら、まずは信頼できる人と相談したほうがいいでしょう。親族でも友達でも。それがないなら、専門家に相談したほうがいいでしょう。地域の福祉関係機関や、精神科、あるいはカウンセラーのところ。
 ほかの障害にも通じますが、こういうのはあまり一人で独学して解決できるような問題ではないと思いますね。相手が必要です。親でも、友達でも、自分の子供でも、主治医でも、カウンセラーでも、福祉担当者でも。信頼できる相手がないと、自分の内面の変動には対処できないのではないでしょうか?

 なので、そもそも困ってなくて、治したいと思ってない人は何も出来ないと思います。治したい人には、具体的な事情を、じっくり時間をかけてきいてみないと、何とも言えないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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自我状態療法とはどんなものなんでしょうか…?

知り合いのカウンセラーの人から細心の治療法と聞いたのですが、ネットで調べてもあまり情報が見つからず戸惑っています

 

 

 「自我状態療法はどんなものか知識として興味がある」のと「自我状態療法を勧められたが、受けるか悩んでいる」とで話が違ってくる。

 まず知識として。
 正直私も初耳の単語なので、軽く調べた程度でしか答えられないので、ご了承を。
 自我状態療法は精神分析から理論を借りて、催眠療法とEMDRから発展したアメリカ初の新しい治療法と謳っている。自我状態(ero-state)は我々分析界の著名なFedernが作った概念で、自我機能や防衛機制といろいろ絡んでる。
 そしてこの治療法は、解離性同一性障害(俗に言う多重人格)とPTSDをメインに発展されている。流れの中で、催眠パートと普通のカウンセリングパートがある。
 催眠を通して、複数人格、または自分の中にある複数の自我状態(正直、分析系のカウンセラーが使う「人格」と大して意味は変わりません)を呼び起こして、その間にある葛藤を解決させたり、融合させたりで、苦しみを消す、という流れですが。催眠の部分以外は、正直、一般のカウンセラーのやってることと大して違いませんね。
 日本では日本催眠医学学会や、臨床催眠学会などがこの治療法をバックしてる。本を書いた甲南大学の先生と、静岡の先生がいて、国内ではかなりマイナーで、ほとんどはこの二人の先生の関係者だと思います。
 また、日本ではすでに長年カウンセリング現場で催眠を使わない風潮になっているため、催眠パートを使わない人もいるが、これはもう本格の自我状態療法ではなくなります。つまり、催眠しないなら、普通のカウンセリングとは対して違わないと思います。

 アメリカ発の治療法なので、これは悪い印象になります。アメリカは保険システムはいろいろあれなので、ここ十数年、いろいろな「新しい治療法!」と作り出してビジネスとしてやってるものが多い。
 日本でも「新型うつ」って言葉が流行ったことはあったよね。今までと変わらないものに、新しい名前をつけて売り出す感じ。ビジネス。そしてアメリカから留学して、「最新の治療法!」を持ち帰って「日本では唯一これができる専門家」になる。
 このため、アメリカ発の新しい治療法に対しては常に疑う目で見てしまう自分がいる。
 今、日本では自我状態療法ジャパンというところが、セミナーを行う利権を独占してる。


 つぎ、受けるかどうか悩んでる場合。
 「知り合いのカウンセラーの人から」ってどういう意味なのでしょうか?そのカウンセラーがあなたを治療するって話しなんですか?
 自我状態療法は、今国内ではほぼ重度の解離性障害の人と、重度のPSTDの人を治療した実績はないと思われる。
 (もちろん、この治療法を押したい人は、自分のクライエントに使ってる場合もあるでしょう)

 つまり、あのカウンセラーはあなたの状況を見て、治療法を選択したのか?それとも、あのカウンセラーは単に自我状態療法を押したいのか?これを見極めたほうがいいかもしれませんね。
 あなたは重度の解離性障害の患者さんですか?すでにほかの人格を持ってると自覚してますか?それとも解離性遁走や、ひどい記憶喪失の体験をしてますか?
 そして、あのカウンセラーは催眠の資格を持ってますか?催眠することをちゃんとあなたに伝えてますか?
 上でも書いてましたが、本格の自我状態療法は催眠パートがあります。もし催眠しないなら、ほかのカウンセラーとやってることは大して違いません。「自我状態療法!」って名前をつけたいだけになります。


 そして、いつも言ってますが、治療効果は、担当者と患者さんの信頼関係から生まれます。これは国際的でも、国内でもちゃんとした研究結果です。
 治療法はそれほど重要ではありません。正直。もし信頼できるカウンセラーなら、自我状態療法でも、ほかの療法でも構いませんよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【後編】はこちら

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家族や友人には試し行為などせずに済むのですが恋人になった相手にだけ、境界性人格障害のような症状?が出ます。数年前よりは自傷行為などはほとんどなくなり相手を脅かすようなこともなくなりましたが、何かちょっとしたことで裏切られた、捨てられた、嫌われたと思うと悲しくて死にたくなったり、怒りが抑えられず別れ話をしたりコントロールできなくなります。これは精神科などにいくべきでしょうか?それてもカウンセリングの領域でしょうか?

 

 

 

 

 まず精神科と心療内科の違いとして、【心療内科】はあくまで表面的なものを対処するもので、不眠、動悸、落涙など、実際発生してしまうものを、何とか解消したり、元の状態に戻したり、あくまで心療をする内科である。
 次に【精神科】は心療内科よりも内面の問題を対処する。苦痛、つらさ、苦しみ、絶望感、怒りなど。病院の精神科医は事情が複雑で何とも言えないが、クリニックの精神科医は一日診る患者数は40~80人ぐらいです。新患の時は30分~60分ぐらいかかって事情を伺うが、再来の時は10分間話しを聞いてくれたら親切な方です。つまり、十分に自分の事情を相談できない可能性は高いと思います。
 もしあなたは境界性人格障害のベースがあったら、より時間をかかってくれるでしょう。神経症レベルの再来患者さんは3分未満もかなり多いと思います。
 また、あなたの抱えてる問題は、特定の苦痛というよりも、自分の行動パターン、認知パターン、いわゆるパーソナリティの問題を解決しようとしてる。精神科医は常にどのように薬を処方するかを考えながら診察してるので、やはりちょっと方向性がズレてるところがありますね。
 ただ、ちゃんと人格障害を診てくれる精神科医は、この短い時間の中でも、しっかりあなたの情緒面や情緒面の変化を対応してくれると思います。もちろん処方のことも考えてるでしょうが、それよりも診察での関わりこそがあなたを良くしてることを、分かってると思いますね。
 つまり、精神科だといろいろ微妙なところもありますが、いい先生がいれば、ちゃんと対応してくれるところもあると思います。

 あなたのパーソナリティの問題は、やはりカウンセリングは一番適切だと思います。パーソナリティの問題は、やはり時間をかかってやっと変化が現れるものだと思います。自傷行為から回復したあなたなら、たぶんこれを分かってるのでしょう!
 つまり、極端的に言うと、カウンセリングの何がいいって、長く関わってもらえるところ、その一点のみだと考えていいかもしれません。(もちろん、専門家たちが言うと、いろいろと専門用語を並べて、あーだこーだって、いろんな利点がある!とか主張するかもしれませんが笑)

 ついでに、症状がなくなったことだが、あなたの事情をまだ詳しく知りませんが、年齢はいくつぐらいでしょうか?
 一般的に40代ぐらいになると、自然と境界性人格障害の傾向が落ち着いてきます。つまり、もしあなたは40代前後なら、あなた自身が乗り越えてきたよりも、体が何となく落ち着いてきた可能性は高いかもしれません。
 ところが!
 もしあなたは20代中盤や、30前後なら、以前の症状をなくさせたのは、間違いなくあなたとあなたの周りの人間の莫大な努力によるものでしょう。ここまできて、あなたの自我もかなり強くなってて、普通の健康の人よりも有能で、感情について深い理解を持ってる可能性は高いです!
 恋人に対していろいろと不安定になりますが、その恋人は特定の相手でしょうか?それとも不特定の複数相手のことを指してるのでしょうか?
 もし誰であろうと恋人には不安定になるなら、あなた自身の問題の可能性は高いですね。ただ、もしその不安定は特定の相手にだけ向いてきたとしたら、あれ?あれれ?相手に問題がある可能性もあるんじゃない?!
 一度境界性人格障害の治療を経験すると、自分の感情をついつい内省したりする癖が付きますね。何かあるとすぐ自分の問題を探し、対処法を思い浮かぶかもしれないが、過去の症状から回復したあなたは周りよりもちゃんとしてる可能性だってあるかもしれません笑
 あなたはこれまで恋人にどんな気持ちを抱いてきて、どのように行動したのか聞きたくなりますね。
 まぁ、あなたの具体的な事情をよく知らなくてこれ以上何とも言えないが笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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カウンセラーさんはどうしてクライエントの言動や思想がどんなものであれ肯定的な関心と共感を嘘偽りなく示すことができるのですか?(普通の人間では困難なことですよね)

また、カウンセラーさんは自身が経験のない精神症状や苦痛(強迫観念、過食、解離、うつ、フラッシュバックetc)を訴えるクライエントの苦しみを、どうやって理解出来ているのでしょうか?想像力…?

 

 

Ⅰ普通の人もできる
Ⅱカウンセラーと普通の人の違い
Ⅲ理解できない体験はしょうがない、理解できるように頑張る

 まず一つ訂正だが、「どんなものであれ肯定的」ではないです。
 「やっぱ人間は痩せて生活するべきです!」「死ぬって約束した以上、死ぬべきだと思います」こういうのには肯定しませんね。

 普通の人間では困難、だと言ってるけど。私は困難だと思えないね。カウンセラーの能力を美化しすぎなのでは?
 「どんなものであれ肯定的な関心と共感」はあくまで目指す目標であって、みんな出来てないよ。仕事を長くやればやるほど、もっともっと出来るようになるけど。普通の人間よりできてるとも限らないよ。
 普通の人間の中にもっと知能が高く、共感力が高く、クライエントに対して温かい愛情を持つ人もいると思う。

 私はよく言ってることだが、「多くの人はカウンセリング受けずに
普通に生活してるよね?カウンセラーがついてないとダメになるのか?って言うと、そうでもないよね?そのカウンセラー役が、周りの親友やパートナーが担ってくれてるから。」


 次に「カウンセラーと普通の人間とは何が違うか」の話
 そもそも「どんなものであれ肯定的な関心と共感」の難点は4つあると思います
 ①時間と体力
 ②自分にとって害となる考えを取り入れなければならない
 ③自分の性格上の歪んでる部分を抑えなければならない
 ④損得勘定

 ①時間と体力
 今のカウンセリングのほとんどは週一回で、長くても50分か60分です。
 なので、いくら献身的に共感して関心を持っても、週に50分だけでいいんです。普通の人間関係はそうはいかないよね?話が長くなったら2時間や3時間にもなるし、一緒に住んでたらそれこそ一日中しなくちゃいけない。そういうの、どんなカウンセラーでも出来ないですよ。3、4時間ずっと一方的に共感と肯定するなんて、気が狂ってしまいます。
 また、お金をもらってるので、相手に対して何かしてあげも心の中で納得するよね。普通の人間関係では、お金貰わないよね。

 ②自分にとって害となる考えを取り入れなければならない
 例えば、あなたは貧乏です、相手が「このレベルの贅沢品も買えない人間とは、一緒に遊びたくないものですね」って言ったら、いかがでしょうか?素直に受け入れるのでしょうか?
 カウンセラーなら、ここで「へえ~そう思ってるんですね」「その一緒に遊びたくない相手とは、どんな感じの人なんですか?」「過去に何か関係する体験でもあるの?」と反応するところだが。
 普通の関係なら、「は?どういう意味?!」になるのは普通だと思います。自分の存在価値を否定するようなセリフなので、それを受け入れてその先の話をするのは、誰にとっても負担です。
 カウンセラーはまず自分のことをほぼクライエントに話しません。なので、クライエントはどんなことを話してても、自分とは無関係で、クライエントの私生活のことだと理解することができる。これは一つのお守りです。
 例え、自分に指してると分かってても、カウンセリング中は、自分の存在を切り離してるので、話の先まで聞き続けることができます。自分の中で悶々とするのは、クライエントが退室してから一人でやってればいいわけです。時間制限は、2つ目のお守りです。
 あと、同じ話になるけど、お金をもらってます。もらった以上は、自分の不満や不安を抑えるのが筋と、カウンセラーの中で納得しやすいです。対価は3つ目のお守りです。
 つまり、普通の人間関係と比べて、カウンセラーはかなり守られてる状態で話をしてるから、普通の人間より出来ます。

 ③カウンセラー自身の歪み
 こういう体験はありますか?自分の話なのに、相手が自分以上に激怒したり悲しんだり絶望したり、それはあなたの話は相手の人格の核となる部分を触れてる可能性があります。
 カウンセラーは資格を取得する前に、自分の歪みをちゃんと認識し、対処してきた経験が求められます。それでも、カウンセリングの中で100%自分の歪みを抑えられるかというと、100%はできないです。経験が浅いほど抑えられないです。
 実際、全く自分の歪みについて無知で、全く抑えられてないカウンセラーもいるのは現状です。ちょっと残念ですね。
 カウンセリングの途中からクライエントに対して恋愛感情を持ち、それをちゃんと抑えようとしないカウンセラーや、クライエントに裏切られて激怒して、そのまま怒りを表現するカウンセラーはいるところはいるんですね。

 ④損得勘定
 どんな立派な人間でも、関係性は平等であれば続きません。あなたは上司からひどいことをされたが、その代わり給料をもらう。これは対等です。だからこそ、就労関係が継続するんです。
 人間関係の中でもし一方的に捧げだすなら、無意識のうちに対価をもらおうと動く心理が出てきます。それが叶わないと、関係は終結に向かいます。
 だからお金をもらうことは如何に重要であるかは、ここでも見られます。


■カウンセラーの未経験の体験
 実は「共感」ではなく、「共感できるように努力する」ことなんです。100%の共感はありえないが、できるだけ多く共感できるように努力し続けることが治療効果をもたらします。
 経験のない苦痛に対してどうするかというと、「ごめん、まだ分からないです。もっと教えてもらいますか?」って言います。
 経験の浅いカウンセラーはよく「そうなんですか」って分かってないのに、分かったふりをするけど、それは間違いですね。分からないものは分からないです。「カウンセラーはとても私の気持ちを知りたいんだー」って気持ちのほうが、実際理解してるよりも重要なのでしょう。
 カウンセリングは続いて、カウンセラーはうまく共感できずに困ってるのをみて、クライエントのほうから「大丈夫ですよ先生!」「先生もきっと〇〇」と関係が逆転して、クライエントがカウンセラーを世話することもよくあります。これはまさに、治療がうまく進んで、カウンセラーの世話的な人格を、クライエントが自分の中に取り入れた証拠でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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質問箱で聞かれた(多分公式の質問、https://peing.net/ja/q/1b61cd26-c4e6-44c2-b939-04af111c2f53)ので、こちらにも貼ろう

 

とりあえず好きな人を作りたいから作って満足する人そんな人はどう思いますか?

 

 

 心理検査結果報告書風に書いてみると。

 「好きな人を作りたい」のところから、A健康的欲求、B軽躁気分の可能性、C親社会的意欲、D依存欲求などが考えられる。このどれもが基本、望ましい傾向だと思われる。
 (依存欲求はネガティブに捉えられやすいが、良好な人間関係の形成に必要不可欠な要素なので、実はいいものです。)

 「作って」→「作ることが出来た」と理解される。意欲があって実行することも出来た、として理解された場合、基本とても望ましい傾向だと思われる。少なくとも深刻なうつ気分や、深刻な精神病状態の可能性は排除することができるでしょう。

 一方、「作ることができた」と言っても、いろんな可能性がある。無論、一般的に望ましいやり方で、一般的にそこそこいい人を好きな相手として、関係性が形成されたら、本当にいいことなのでしょう。
 例えれば、好きな人を作りたいから、親や友達に適切な相手を紹介してほしいと頼んで、喫茶店や展示会など、しっかり物理的に会ってからじっくり交流を深め、3,4人の相手の中から印象のいい方とさらに付き合いを深めて、お互いの気持ちを確かめてから、そこそこの友人関係あるいは交際関係を成立させれば、かなり望ましいことなのでしょう。
 逆に、出会い系サイトのような深く知り合うのが難しい場所や、ユーチューバーやインフルエンザなど一方的な関係性から急に発展する関係はいろんなリクスが孕んでいるのでしょう。
 また、顔や表情を見ながら会話を交わし、お互いの気持ちや考え方、過去や現実生活を知ってから、徐々に関係を深めたほうが望ましい。いきなり身体接触や深い感情的繋がりを築くのはあまりよくないでしょう。
 もしそうなったとしたら、両方にパーソナリティ面の未熟的な部分や、一時的メンタルの不調の可能性を考える必要があるでしょう。

 「満足する人」、満足感を味わえるのはとても大切な能力です。人間関係から安定した満足感を味わえる人は、基本パーソナリティは適切に発達されて、うつ気分も強くないと考えていいでしょう。

 以上のことをまとめると、「好きな人を作りたいから作って満足人」は多分、そこそこ健康的で日常生活においてもほどよく適応できている可能性は高いと思われる。


 一方、質問の中で「とりあえず」と「作って満足」という表現はいろんな捉え方があり、否定的な意味合いとして使われることも少なくないです。
 「とりあえず」は「適当に」「(自分あるいは相手に対して)無責任的」なニュアンスもある。さらに、本人が「とりあえず作った」と思ってるのか、それとも外野が「とりあえず作ってる」と思ってるのかによっても、状況が変わります。
 「適当に、無責任的に、好きな人を作って」は、具体的に見ていく必要があります。人は誰でも不調になります。軽いうつ気分に陥り、物事に対して真剣に取り込むことで出来なくなることもあります。もし長期に渡して、何度も適当に好きな人を作ってたら、パーソナリティの歪みを意識する必要があるでしょう。また、場合によってはこれも一種の自傷行為となりえる。

 「作って満足」は好きな相手を作ってから何もしなくなる、のような言外の意味をも含みます。もし、関係性が成立してから、その前後の行動や態度が激しく変化したのなら、相手を傷つける可能性はとても高くなるでしょう。
 これも関係性の成立によって不安が高まり、以前のように振る舞えなくなる可能性が考えられます。統合失調症の人や、境界性パーソナリティ障害の方は、関係性に対して激しく動揺しやすいため、新しい関係の成立自体に対して、強い不安を覚えて、自分の感情をうまく統制できなくなり、以前のように振る舞えなくなる可能性があります。

 一方、反社会性パーソナリティや自己愛性パーソナリティや境界性パーソナリティの方の中では、端から人の気持ちを大事にしようとする気持ちがなく、好き勝手に人の気持ちを弄ぶ人もいるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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質問箱(https://peing.net/ja/q/abfb5787-1a75-42f9-890e-f32158956e03)で聞かれたので、ここにも貼ろう

 

 

どうやって境界性パーソナリティ障害の患者さんを治療するのでしょうか…?

 

 

「家族/周りの人」「医療」「本人」の3つに分けて書きます。

また下記に書いた内容はあくまで私個人の考え方で、違う考え方もあると覚えてください。私の書いた内容が、自分の主治医やカウンセラーと矛盾した時は、主治医とカウンセラーを信じてください。

 

■家族/周りの人

①親

 パーソナリティ障害は人間関係の問題で、人間関係の中でしか治すことはできません。また、親と本人は「ただの人間関係」ではなく、「親子」という濃い関係性を持っているため、「素の人間」として本人と関わり合う機能を果たしきれません。親だけの力でBPDを治すなんて非現実的な夢を早く捨ててください。

 ということで、BPDには「素の人間」としての第三者が必要です。親は子供のBPDを治したいなら、子供の大切なパートナーやカウンセラーや主治医との関係を、全力で応援してください。寛容的な態度を持って、子供に助けを求められたら、その現実的な困難を解決してあげてください。

 また、子供は成人しても、幼い子供だとみてください。知能は大人になっても、感情の面は幼子程度なので、本人は自立できてなくても、いつ甘えてもいいように、帰る場所となってあげてください。

 

②親戚/友達

 BPDを支えるには、かなりの苦しみと根性が必要です。よほど成熟した人で、かつ自分自身がボロボロになる覚悟がないと、続きません。

 BPDは徐々にあなたを信頼し始めたら、自分の苦痛をあなたに投げるので、あなたは健全な育て方をされてたなら、まず体験したことのない怒りと苦しみを味わうことになるでしょう。

 なので、親戚や友人程度は、到底支えきれませんので、諦めてください。

 なぜなら、途中であなたが支えきれなくなって本人を諦めたら、それこそ「また彼/彼女を捨てる」人が一人増える話になる。本人にとって傷を増やすだけなので、やめてくださいね。

 むしろあなたは距離を取って、ずっと薄い関係を続いたほうが、本人にとってプラスになる。

 

③恋人/夫婦

 今まで見てきたケースの中で唯一本人が寛解まで支えきれる関係性です。BPDの人が恋仲を強く求めるのも、この関係性から可能性をうすうす感づいているからでしょう。

 ただ、先程も話したように、BPDの人を支えるのに、壮絶な覚悟が必要です。私は前にTwitterでも書いたが、BPDの人はこれまで死にたくなるほどの裏切りを何度も体験してきたので、基本人間と世界を信用することはできません。

 あなたは運命の人(自分を苦痛から救い出す存在)かもしれないと感じ始めたら、あなたは本当に信頼に値する人かどうかを試すようになります。つまり「私はどんなひどいことをしても、この人は私を見捨てません」を確認します。

 BPDの人は何かをやらかしたら、それはあなたを怒らせたい、あなたを傷つけたいからです。あなたが激怒して、あなたが同じように死にたくなるほど苦しくなるまで、ひどい行動をやめません。

 あなたは怒り返したり、同じひどいことをやり返してもいいです。ただ一つ、それでも彼/彼女から離れないことです。

 これを達成するためには、あなた自身は温かい家庭や、生涯の親友の支えが必要でしょう。それがないと、途中からあなたの歪んでる部分が現れます。あなた自身も精神科に通うほどやんでしまうでしょう。この状態を少なくとも3年間続く覚悟をしてください。

 出来ないなら本人に無駄に期待させないでください。

 

■医療

①診療

 処方は「自傷自殺を防ぐこと」が最優先事項でなされます。週一の短い診療(20分未満)なら、治療目標は「死なずに生きていく」ことです。これ以上の効果はほとんど望めないかもしれない。

 もっと良くなりたいなら、入院したり、毎週2・3回受診したり、あるいは毎回30分以上話してくれる精神科医を探してください。

 

②カウンセリング

 カウンセリングは自費で高いが、BPDの問題行動による経済的損失と比べれば、安い方ではないでしょうか?

 「認知行動療法(CBT)・弁証法的行動療法(DBT)」と「力動的精神療法」が主流です。

 「CBT・DBT」は生活の中で具体的な課題の対処法を考えます。「自傷をどうやったらやめられるか」「好きな人にひどいことをするのを、どうやったらやめられるか」を一緒に考えます。徐々に本人とカウンセラーとの間に信頼関係が成立して、過去の傷つき体験が露わになり、以前には耐えられない苦しみを耐えられるようになります。

 「力動的精神療法」は自分の話をします。その中で信頼関係を築きます。BPDの人はカウンセラーを信頼しはじめたら、カウンセラーは本当に自分を見捨てないかを試すようになります。わざとじゃなくて、無意識的に行うんです。そこでカウンセラーは自分の気持ちを伝えたり、BPDの人の怒りや苦しみを明確化したりで、カウンセラーの力を借りて、自分ひとりでは耐え難い苦しみを、一緒に抱えます。徐々にカウンセラーの存在がBPDの人の中に確立するようになり。外でも、カウンセラーの顔や声を思い出し、カウンセラーの気持ちを想像したり、これによってかつて自分ひとりで抱えきれない苦痛を、抱えられるようになります。

 ただ、カウンセラーの本当の効果は、「信頼関係」と「ずっと会える」なところです。

 やはり「何があっても見捨てない」ことこそが治療なんです。

 治療法よりも、信頼できる人を選んだほうが治療効果高いです。 

 

■本人

 BPD自分自身で治すのはかなり難しいではないでしょうか。

 今のところ一番成功率が高いのはカウンセリングを受けることかもしれません。

 自分自身で何が出来るかと考えた時、「相手を諦めない」ことだと思います。

 今まで自ら関係を断ったことは何度あったのでしょうか?

 自分がひどく傷ついても、ひどく恥をかいたとしても、それでも相手のところに行って、関わり合いしつづけることが本人にとって唯一できることかもしれない。

 あなたを拒絶する人には無理せず、あなたが頭を下げて戻ったらすぐ向こうも受け入れてくれる相手を、大事にしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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やたらと患者さんに

 

「このクリニック大丈夫か?」

「この先生は大丈夫か?」

「ほかのところも試してみたら?」

「セカンドオピニオンもらってみたら?」

 

と勧める家族がいる。患者さん本人はだいたいこれを聞いて頭を抱える(理由は後術)

 

私の感覚としては、特に統合失調症の患者さんと摂食障害の患者さんの家族はこの傾向は顕著。

 

(神経症レベルの患者さんはある程度自立できるので、そこまで家族に口出されない)

(境界性パーソナリティ障害の患者さんは、最初から面倒見られないか、自ら関係性を切ってから受診するので)

 

その原因は、その家族は「良い医者なら、すぐ治るはず」という幻想を抱いているから。

 

特にこの統合失調症と摂食障害において、家族は「一体どうなってるの?!」「どうすればいいの?!」ってかなり不安になりやすいから。

 

そもそも患者さん自身は、自分はどうなってるのか、どうしたいのか、どうしてほしいのか、分からないものです。

分からないから、家族に伝えることもできない。

 

でもね、ムズムズして落ち着かなくて、つらくて、気持ちよくないです。

気持ちよくないから、家族を困らせて、「私は大変です」ってサインを出してるのです。

 

家族は家族で、うまく言葉で伝えられず、ひたすら困らせられて、時にはこいつわざとじゃない?って思うほど気が気じゃないでしょう。

 

家族は毎日こういう環境の中で、不安や疲弊が繰り返されて、とにかくはですね。

「早く治ってほしい!!!」って思うわけですよ。

 

この、早く治ってほしい気持ちの裏には、また優しい気持ちがあるんです。

それは

――ほっとけない

からです。

このまま患者さんに追い詰められると、家族が限界になって、患者さんを捨ててしまいたくなるかもしれないから。

 

ほっとけない

ほっとけないから、これ以上自分のストレスを溜まりたくない、だから早く治ってほしい

なわけです。

 

そしたら、精神疾患の知識もないので、「良い医者ならすぐ治る」という非現実的な期待を持つわけです。

 

家族から転院を勧められるが、自分は本当は今の先生を信頼してるって患者さんも結構多いです。

家族からそう押されたら、結構困るよね。

 

実は、専門家の立場からみて、こういうのが毎日のように繰り返されてるので、先生に話してみたら

「なんだ、○○さんの家族もそう言ってますか。大丈夫ですよ(笑)いつものことです」

 

 

問題は、ここで患者さんにさらに悪い影響を与えてしまうものです。

というのは、「ほかのところを試してみたら?」

ってことばから

「早く治ってほしいのよ」って気持ちを、患者さんが感づいてしまうからです。

それがプレッシャーになるんです。

 

 

ますます良くなりにくいのよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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この専門に入るまでは、統合失調症(精神病/分裂病)普段の生活ではなかなか出会いない。

精神科の閉鎖病棟にとじ込まれる人々だと想像していた。

 

が、いろんな患者さんの治療やケアに関わってから、なんだ、割と日常生活の中でもよく出会える人々じゃないかとかなり変わってきた。

 

実は私達の日常生活の中で、軽度の統合失調症の人は普通に生活している。

 

電車の中で奇行をしたり、奇声を上げたり、明らかに存在しない人とぶつぶつ会話してたり、いきなりワケ分からない会話を仕掛けてきたり、そういう重度の統合失調症はそれほど多くはないが。

 

帽子かぶって、マスクつけて、サングラス掛けて、変に人を避けたり、言ってることはちょっと変わったり、やや意味不明だったりなど、軽度の統合失調症は割といる。

職場でもたまには出会うし、学校や、何かのイベント、友達の知り合いとの食事など、「なんか変わってる人だな―」と思う相手の中に、意外と軽度の統合失調症の人はいるね。

 

例をあげれば分かりやすいと思う。我々は誰しも一度や二度ぐらい、統合失調症みたいな状態になることがある。特に思春期の子供なら一時的に統合失調症のような状態になるのは、かなり普通のこと。時間が経てばすぐ治るケースは多いでしょう。

 

我々はストレスで疲れ切った時期に、たまに街で歩いて、みんながこそこそ自分の醜い顔や体を見たり、みんながこそこそ自分の悪口を言ってるような感覚になることは、稀にあるのではないでしょうか?

これは実を言えば、一瞬だけ統合失調症みたいな感覚になってることです。

統合失調症はこの↑上記の嫌な感覚を、10倍か100倍ぐらい深刻にしたものだと想像したら、少しは想像しやすいではないでしょうか。

 

 

統合失調症は人との境界線が分からなくなるので、いきなり知らない相手にちょっかいを出したり、パーソナルスペースに踏み込んだり、身体接触することもある。しかもそれが攻撃的な時もある。急に罵られたり、押されたり、睨まれたり。怖いよね

 

そして事情を聞けば、そういう攻撃的な統合失調症の人たちはこう言います。

――その人はさっきからずっと私のことを罵ってて怖かったら

――その人は私を殺すってずっと言ってきてるから

だそうです。

 

要は、自分が先に脅かされたから、だから相手に攻撃したと。

もちろん相手は知らない人で、そんなことをしたこともないが。幻聴と妄想とかだね。

 

 

 

ところが、統合失調症のこの攻撃された気持ち、悪口を言われた気持ちは、本心ではない。

その本心は真っ逆な可能性は高い。

 

統合失調症の人たちは一番怖がってるのは、医者、看護師、家族です。

よく医者、看護師、家族から悪口言われたり、笑われたりする気持ちになる。

なぜなら、心の中でそれだけ医者、看護師、家族のことを頼りにしてて、そういう相手を失うのがとてもとても怖いからです。

言い換えれば、医者、看護師、家族のことが好き好き大好きで、失うのが怖くて怖くて、だから嫌われたような気持ちになってしまうんです。

 

だから、統合失調症の人に攻撃されたら、たぶん、あなたの身に彼/彼女の依存心を引き起こした何か魅力的なものを感じられたと思います。

 

 

 

 

 

最後に、何度も繰り返すが、統合失調症に薬は必須です。

何らかの対応方法を勉強して、家の中でも統合失調症の家族をよくしたいと思うなら、大変な目に会うでしょう。

会話や世話、接し方で統合失調症の人の心を癒やすことはできるが、薬なしでは病気を治すことは不可能なので。

統合失調症の人を、あの苦しい怖い体験から救うのに薬は必須、なんとか根気よく、非強引の方法で精神科医のところまで連れて行くのを目標にしましょう。

 

 

 

 

 

 

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