国内ストアに変なソフトが並んでる…。公式から届いたメールで初めて存在を知ったよ。
メールに書かれていた紹介文では、"TVプレイヤーと協力して遊ぶ"とあるね。こういうゲームは既にたくさんリリースされているんだけど、個人的にはあまり価値を感じていないというのが本音。
なんにせよ、珍しい国内ストアのVRゲームだし、タイトルやイラストに惹かれる部分があったから、一人では遊べないのを覚悟で買ってみた。
んで、最初に書いておくと、一人でも遊べるように作られたゲームだった。
…一応ね(苦笑)
この"一応"が何を意味するかはこれから書いていくんだけど、とにかく、本来はTVプレイヤーと二人で遊ぶゲームだという事を頭に入れてこの日記を読んで欲しい。
あと、今回ネタバレ全開でいくから、これからプレイする予定の人はサヨナラです。自分の目で確かめておくれ。
というわけで、感想をまとめていくよ。いってみよ~
概要
購入先:国内ストア
ジャンル:アクション?
言語:日本語対応
コントローラー:デュアルショック専用
視点:???
移動方式:???
なんじゃこりゃ? 意味不明なゲーム性に混乱
ゲームを起動するとタイトル画面に。背景は「Windlands」を思わせるローポリの世界で、正面にはイメージイラストが表示されている。
(なんかスーパーファミコンのパッケージにありそうなイラストだね)
(ローポリというかトゥーン調というか…。かなり好きな雰囲気だね)
イラストに目線を合わせてボタンを押すと、メニューが現れる。【旅立つ】【エピソード選択】【オプション】【クレジット】【プレイ人数】【難易度】の6つのメニューが用意されているね。
【旅立つ】はゲームスタートで、【エピソード選択】はクリア済みのエピソードの再プレイ、【オプション】は音量調整のみ、【プレイ人数】では協力orソロの選択、【難易度】は3種類から選択可能。
メニュー周りはこんな感じだね。
(全6エピソード。1エピソードが短いからあっという間に全クリ出来てしまう)
んで、早速【旅立つ】を選択してゲームを開始。目の前にフィールドが広がってチュートリアルが始まるんだけど、昨日の「BEAT BLASTER」と一緒で、紗がかかったような映像だね。これのせいで画質が極端に悪く感じるのは残念。
(なんか白っぽいのがスクショでも伝わるはず。見にくいのよね)
ここではチュートリアルと平行してストーリーパートも展開される。この段階で既にイラストに描かれていた2人のキャラが存在しているんだけど…
何が起こっているかわからない(苦笑)
うん、今回はこの件について最初に書いておこう。「メドゥーサと恋人」のソロモードは失敗していると断言していい。
そしてその理由は、複数のキャラに複数の視点を持たせた事による、状況把握の困難さにある。どこで誰が何をしているのかがさっぱりわからない。
(主役の一人のメドゥーサちゃん。デザインは文句なし。ただ…)
前述した通り、このゲームには2人の主人公が存在している。ヘッドエイムで敵を石化させるメドゥーサと、物理攻撃で戦うガイオス。
ソロプレイの場合、この2人を一つのコントローラーで操作する事になる(左スティックでメドゥーサ、右スティックでガイオス)んだけど、動いているキャラに視点が切り替わる仕様になっているから、とにかくこんがらがる。
加えて、左右のスティックに移動が割り当てられているから、方向転換が存在しない。キャラを切り替える前に向きを確認しないと、自分がどの方向を向いて立っているのかすらわからない。
(メドゥーサ視点。右側の白いシルエットはガイオスの居場所を示している)
問題はそれだけじゃない。このゲームは一人称と三人称の二つの視点が存在している。移動時には固定カメラの三人称、停止時には一人称。これが状況の把握をより困難なものにしている。
俺はこの日記の中で繰り返し「一人称と三人称を組み合わせるべき」と主張してきたけど、これは違う。単に視点が混在しているだけで、全く効果的じゃない。
(メドゥーサ視点の時にガイオスを、ガイオス視点の時にメドゥーサを動かすのがいいはず)
さらに言うなら、メドゥーサの視界に表示される長い髪、カメラが動かないのに現れる視界制限の黒枠、石化攻撃を使うたびに溜まっていくカルマを減少させるための瞳を閉じるシステム…
これらの問題のせいで、全くゲームにならない。面白い面白くない以前の問題。
(メドゥーサ視点だと髪の毛が邪魔。映像的にはアリなんだけどね)
(瞳を閉じると世界が青くなる。この間にガイオスを操作する)
うん、上の説明を読んでも意味がわからない人が多いと思うのよ。でもさ、実際にプレイしてみなよ。もっと意味がわからないから(笑) それぐらいに酷い。
エピソード2~4
最初のエピソードはチュートリアルという事もあって、1分で終わってしまう。
クリア後にはスコアが表示されて、そこにはカルマや愛といった珍しいパラメーターが並んでいる。カルマは上で書いたように石化攻撃を使い過ぎると溜まっていくんだけど、愛の方がよくわからなかった。
因みに、このカルマと愛の数値によっていくつかのゲームオーバーパターンが用意されているっぽい? トロフィーがたくさんあるね。
(エンディングは一つなのかな? 今回は一つだけ確認してきた)
エピソード2は薄暗い洞窟の探索だね。ここではネオン調のエフェクティブな映像が映えるステージだった。
ただ、1パターンで単調な動きをするザコ敵や、盛り上がりに欠ける展開にはガッカリしたね。
というか、このゲームは戦闘もめっちゃつまらない。視点の問題が解決されても、単なる低クオリティーゲームにしかならなかったはず。
(メドゥーサの髪の毛はいいね。大人しく三人称のゲームにすればよかったのに)
そして問題なのがエピソード3だね。ここからはボス討伐がクリアの条件になってくるんだけど、これがもう最悪。
カメラが空中にワープするし、ザコ敵が動かないし、ボスが立ち位置の真下から出てくるし、映像もショボいし、無駄に難易度が高いし、ここまでゲームでイライラしたのは久しぶりだね。
(これがボス。スカスカな背景にも注目です)
(キャラを囲む謎の矢印。何を意味するかは不明)
エピソード4は、街の中が舞台。映像的にはここが一番まともかな。ミッションも数段階に分かれていて、一番ゲームらしいエピソードになっている。
まぁ、3分でクリア出来るんだけどね(笑)
んで、ここでは作品のハイライトともいえる巨大トロントが登場する。こいつはデザインもさることながら、逆光がいい感じに効いていて、かなりインパクトがある。素直に素晴らしいと思うね。
(カメラの位置が相変わらず意味不明。全く統一されてない)
(こいつが凄い。白くぼやけ気味な映像がプラスに機能したね)
エピソード5~6
エピソード5は崖の上が舞台になっている。このステージで笑ってしまったのは妙に気合の入ったBGMだね。ここだけ明らかにクオリティーが違う。
ボスのグラフィックも…、なんか異様な感じで嫌いじゃないね。まぁ、倒し方は意味不明なんだけどさ(笑)
(メドゥーサちゃん覚醒の予感。このキャラを使い捨てるのはもったいない)
(テキストウィンドウの位置に注目。このへんがガバガバなのよ)
最終章となるエピソード6は、戦闘中に会話が繰り広げられる演出つき。本来なら熱い展開のはずなんだけど、やっぱ視点や移動の問題があるから、テキストを読んでいる暇がない。
そうそう、このゲームはキャラクターが謎言語で喋るのよ。おそらく現実世界には存在しない人工言語だと思うんだけど、これのせいでセリフは全てテキストを読まないといけない。
(これがラスボス。ストーリーはざっくりとしかわからなかった)
うん、そんなこんなであっさりとラスボスを倒したものの、エンディングも流れなければトロフィーも貰えない。そのままタイトル画面に戻されるだけ。
これはおかしいと思って【エピソード選択】を確認すると、エピソード5以降がクリア判定になっていない。
というわけで、泣く泣く2周目を開始。どうやら1周目ではバグが発生していたらしく、今度は普通にエンディングに到達出来ました。
まぁ、大した内容じゃなかったんだけどね(笑)
(二人の結末ぐらいは映像で見せて欲しかったかな。あっさりし過ぎ)
個人的な満足度:星1★
さすがにこれは駄目です!!
いくつかのいい点もあった。メドゥーサちゃんは面白い映像に仕上がっていたし、三人称の時にカメラがローアングルになるのも珍しい。エピソード4のボスも素晴らしかった。
ただ、それ以外はマジで酷い。特に視点の切り替えは明らかにおかしい。もっと仕様を練るべきだった。
ん~、ソロプレイが目当ての人には全くオススメ出来ない一本だね。ゲームにならない。
というわけで、辛辣ではありますが星1です。チャレンジ精神は評価したい。