北米ストアに「Manifest 99」「Bloody Zombies」「VR Karts」という3本の新作が並んだね。

 

そして「100ft Robot Golf」が何故か無料配信に(笑)

 

うん、とりあえず「Manifest 99」「Bloody Zombies」は買ってプレイした。「VR Karts」は買うべきかどうかちょっと迷っている。ローポリ系のかわいい映像でレースをするゲームなんだけど、値段が40$でちょっと高めだからね。将来的に買う可能性はあるけど、北米のPSNコードが貴重な今はステイ。

 

 

うん、そんな感じで、今日は「マニフェスト99」の感想を書いていくんけど…

 

素晴らしい作品だね~(しみじみ)

 

もう、溜息ものですよ。位置付けとしては「Allumette」のポジションになるのかな~? こういった作品が積極的に作られるのはVR業界にとって実に重要な事。

 

んで、本当はネタバレ全開で語りたいんだけど、将来的に国内ストアに並ぶ可能性もあるからネタバレはしない。是非体験して欲しい。

 

 

 

概要

 

購入先:北米ストア

ジャンル:何とも言えない

言語:日本語非対応

コントローラー:コントローラー操作無し

視点:一人称視点(?)

移動方式:ポイントワープ移動

 

 

 

--イントロダクション--------------------------

 

ゲームにメインメニューのようなものは無くて、メーカーロゴを経てすぐに物語が始まる。

 

グラフィックはローポリというか、トゥーン調? 陰影がクッキリしていて絵画のような世界は「イーグルフライト」を連想するね。画質は普通なんだけど、綺麗な世界観で好印象。

 

(プレイヤーの目の前に線路とトンネル。美しい世界だね)

 

美しい世界に心奪われていると、プレイヤーの前にカラスがやってくるんだけど、ここで「マニフェスト99」のキーとなる特殊な要素が明らかに。

 

プレイヤーが目の前に現れる生物に視線を合わせる事で、その生物の視点にポイントワープ移動が出来る

 

うん、昨日「ランボスオブルイン」をプレイしていて良かった。あれも同じように様々な生物の視点を借りてワープ移動をするソフトだからね。この手法は今後も使われていくかもしれない。

 

(光る眼を持つ生物に視線を合わせるとその生物の視点に移動)

 

しばらくこの視線によるワープを使って数羽のカラスの視点を行き来していると、線路の向こうからこちらに向かって列車(蒸気機関車?)がやってくる。

 

危ない!! ぶつかる!! と思っているところで列車が脱線、横転。そこで舞台は変わり、死後の世界を思わせる不思議な駅のような空間へ。

 

うん、かなり掴みの強い作品だね。物語へグングン引き込まれていく。

 

(暴走列車がこちらへ突っ込んでくるところで横転。この列車に何があったのか?)

 

 

 

--世界の車窓から…?------------------------

 

ベンチだけが用意された駅でしばらく待っていると、さっき横転したと思われる列車がやって来るんだけど中々インパクトのある映像だね。

 

列車が停まったところで再びカラスの視点を使いその車内へ足を踏み入れる。

 

(幻想的でどこか儚げで美しい。『銀河鉄道の夜』みたいな話か?)

 

機関車の中に入ると、電気が消えてこちらを睨むカラスの眼と謎の人影(?)のようなものが現れ、ゲームは一気にホラーな雰囲気に。この辺は「ヒアゼイライ」の冒頭を思わせるね。

 

(謎の人影が…。彼は一体何者なのか?)

 

その後、視点移動を使い前の車両へと進んでいくんだけど、背景は瓦礫の溢れる荒野のようでやっぱり世界観はバッチリだと思う。この車内からの風景だけでもかなりのクオリテイー。

 

途中、アイテムとして時計やヘルメットやライターを見つけたりもするね。基本的に移動を繰り返しながら物語を追うゲームなんだけど、このアイテムを探す要素はストーリーに直接関わってくる重要なものだね。

 

(絶えず映像に動きがあるのが面白い)

 

(アイテムに視線を合わせて獲得する。これが後に…)

 

うん、そんなこんなでゲームを進めていくんだけど、何やら後方にが騒がしい。何事かと思い振り向いてみると…

 

 

超巨大な砂の波が襲ってくるぞ!!

 

うん、ここまで穏やかだった「マニフェスト99」だったんだけど、突然『マッドマックス』張りの乗り物パニックに。

 

ただ、これはあくまでも演出であってチンタラプレイしていたら砂の津波に飲まれてゲームオーバーなんて事はないのでご安心を。

 

とにかく、この砂の津波がきっかけで物語に強力な推進力が生まれる事に。

 

 

 

--銀河鉄道の夜…?-------------------------

 

そんなこんなで次から次へと視点移動を繰り返して前へと進んでいくんだけど、ここで今までになかった展開が。

 

 

巨大なクマさんが登場!!

 

最近PSVRではクマを出演させるのが流行っているのかな?(笑)  というか、こんな状況にも関わらずクマさんはこの場を離れようとしない。

 

ここで、プレイヤーはクマさんに視線を合わせて彼の意識に潜入。彼がここに来た経緯を知る事になるんだけど…

 

これが想定外の内容。

 

このクマさんは愛する人を残し戦争に向かい、そこで友を失い、

傷心の中この列車に乗っていたのよ。

 

なるほどね、どんなゲームなのかどんなお話なのか全くわからずにスタートしたこの「マニフェスト99」だったんだけど、こういうメッセージ性の強い作品だったのね。

 

(妻か?恋人か?愛する人から渡された時計を胸に戦地へ向かう)

 

(戦地で仲間を失い傷心の中この"99"に乗り合わせていたのか)

 

うん、繋がったね。「マニフェスト99」は"とある"列車事故とそれに乗り合わせた乗客の人生を辿っていくゲームなんだね。そして車内に落ちているアイテムは彼らの形見の品で、プレイヤーはそれを回収しながら進む。

 

因みに、この回想シーンの映像やBGMの導入の仕方は完璧と言ってもいい。涙腺崩壊必死。

 

 

 

--最後までプレイしてみて----------------------

 

本当はクマさん以外の乗客についても語りたいんだけど、それは是非自分の目で確かめて欲しいからストーリーに関してはここまで。この後は作品全体を通して俺が感じた事をまとめていくよ。

 

ゲームとしての尺は15~20分程度。さっきも書いた通り「Allumette」に近い教育的とも言える悲しくて綺麗なお話を体験するソフトだね。

 

人によってはあざと過ぎるお話だと感じるかもしれないし、いかにも賞を狙っているような作風に"雰囲気ゲー"だと嫌悪感を抱くかもしれない。

 

だけど、視線を使った操作や、ワープ移動である意味、後ろから迫ってくる砂の津波の迫力とかの、VRの特性をふんだんに活かした作りになっている。単に感動するお話を取ってつけただけの作品では無いと体験すればわかるはず。

 

グラフィックをトゥーン調にしたのも正解だね。物語のトーンによく合っているし、今のPSVRの性能にも合っている。

 

(回想シーンは色に変化が付いて素敵よ。このスクショは回想では無いけど)

 

あと、BGMの使い方も全体を通していい感じ。わかりやすくてこれまた全体のトーンに合っている。

 

あとはそうね…、後半とあるキャラクターがプレイヤーの目の前に降り立つシーンがあるんだけど、このシーンの"そこにいる感"は素晴らしかったね。本当に目の前にそのキャラクターが現れたみたいだった。

 

あ、そうだ!! これはネタバレになるから直接的には書けないんだけど、エピローグに当たるラストシーンは個人的には蛇足に感じたかな…。好みの問題もあるかもしれないけど、ちょっとくどい気もした。

 

 


--個人的な満足度:星5★★★★★----------------

 

最近星5のバーゲンセールだと自分でも感じるけど、こんなもんを用意されたら星5を付けずにはいられないって!! そのぐらいに素晴らしい作品。

 

正直ね、今回の日記は書いていてキツかった。だって、ネタバレの概念があるし、とにかく「やってくれ!!」としか言いようがないもん。

 

というか、ネタバレありで語りてぇ~(切実)

 

たしか値段も5$ぐらいだったっけ? 一応英語でアイテムの説明がされるからローカライズされるに越した事はないんだけど、映像だけでもその素晴らしさは伝わるとも思うから、どうにかして国内ストアに並べて欲しいし、多くの人に体験して欲しいね。

 

もちろん最高にお薦め…

 

…なんだけど、これより「カイジVR」の方が多くの人に遊ばれるという現実があるのよね(泣)

 

なんかもうね。