長い長い
合宿が終わった


今回は海外からシェリーを招いての特別合宿
スタッフとして初めてのことばかり

40人弱という熱狂のエネルギー
目の回るスケジュール
誰も全体を把握出来ていないという混沌
次から次へとやってくる仕事

息をするのを思い出すのが精一杯
自分の中が溢れだしているのに
気づくのが精一杯
それをどうすることも出来ない

肉体も精神も限界を超えて
必死で自分を支えた
必死で皆を見ていた

ゆったり構える余裕なんてない
遊ぶ余裕もジョークをかます余裕もない
そんな自分にうんざりしながら
ひたすら全力でそこにいた

コントロールしたい
ちゃんと整理したい
全部を把握したい

これが私の癖だから
それが出来なくてものすごくキツかった

見えない流れを信頼するって何?
目に見えるものがこんなにヤバそうなのに
私にとってはそれが真実になってしまう

グループのプロセスを信頼する
「その手を離せ」
「ハンドルを離せ」って言われてるみたいで
すごく怖くなる

暴れだすんじゃないの?
収拾つかなくなるんじゃないの?

どうなっちゃうか分からないなんて
恐ろしすぎる

私はどう関わったらいいの?
これは、人生にも家族にも言えること

でも、結局、そんな私には把握しきれない
大きな渦のような日々が続いていた

その中で、グループは互いに
いたわりあい 楽しみあい
それぞれが 必要なものを得て
気がついたら みんな笑っていて
合宿は終わっていた



最後の夜にみんなでつくった作品
「感謝」捧げたいものを集めて
満月の夜 踊って 歌って
私もその一部になっていた

「全部を把握」なんて
はじめから出来ないのかもしれない
できていたように思っていただけで
本当は、出来ていたことなんて
なかったのかもしれない

いつもその一部でいることしか
出来ないのかもしれない

「分からなくても何とかなった」
そんな経験を思い出すこと

震災のときも
お母さんの病気のときも
公演のときも
ひとり旅のときも

わたしはその「一部」でいることしか
出来なかった

あまりにも大きな「分かりたい」私にとって、
居心地の悪い「分からない」感覚

自分の形がなくなっていく感じがする
何者かに流されていく
圧倒されていく感覚
外側からの圧力で私の形が崩されていく

でも、本当は
境界線なんて無いのだとしたら?



私も、その流れの一部なのだとしたら?

むしろ、その大きな流れも
私なのだとしたら?

「崩されたくない私」と
「大きな流れとしての私」

その両方があるのだとしたら?

その両方の席を
探求してみようかな…!

あぁ
また思い出すことが出来た
これを探求できるんだった



スタッフとして
今回の表現アートセラピー合宿は、
アメリカの師シェリーと会えて

極限状態でも変わらない
目の前の人を大切にし続ける在り方をみれて
何度も泣きそうになった



あなたのようでありたい

あなたの可愛らしい笑顔と声
どっしりとした軸 
深い眼差し 忍耐
笑い飛ばす力

逢えて良かった 
繋がれて良かった

大きく未来に広がった
空間  スペース

これからどんなことが起きるのかな
大きな流れ
その中の私

探求し続ける


盛りだくさんな3月に
頑張った私にあなたに

ありがとう


うねるような喧騒を離れ

ひとり林の中に身を置く

樹にもたれかかると

初めて遠くの音が耳に入ってくる

誰もいない林が
こんなに安心するものだったのか

人間とは
かくも大きなエネルギーを秘めた存在である

背中の幹の感触
ざらざらと
がっしり

下に深く深く
上に高く高く

ただ真っ直ぐに
ただそこにいる
あなたを感じている

体はガチゴチ
首も肩もお腹も
もううんざりだよと
ため息をついている

狂ったような熱狂と騒がしさを離れ

体の重さ 固さを
ようやく感じられるようになってきた

わたし


ここ

にいる


幹を触る
愛おしい感触



あなた


ここ

にいる








ピチュ ピチュ
チチチ

さらさら

カサカサ


ゴーーーーン…


さわさわさわさわ

ほら、葉っぱが風にのって
走り抜けてった


ピィピィ
チッチッチ


ブルルルルン
バタン

遠くでだれかが出かけてく


ピィピィ

さらさらさらさら


ズビビビ

鼻水止まらない


ピョーーー
ピョーーー

あなたはだぁれ


ざぁぁぁあ…

ざぁぁぁあ…


風が抜けてゆくよ

あっちの林
こっちの林

葉っぱがたなびいて

大きく大きく
揺れる


ひらひら

音もなく蝶々が
絡み合って飛ぶ


カンカン

トンカチだ


ピョーーー
ピョーーー

ジジジ

ざわざわざわ

ブーーーン


風が生まれて
消えて


わたしは
いつまでも
ここで

聴いていたい