こんばんは。プラススタディの福嶋です。
子どもと一緒に授業をやっていると、どちらの側からも「言い間違い」が多数出てくるものです。
単純に言いにくい言葉を言い間違えたり、自分でもすぐわかる言い間違いというのはまだ良いのですが、たまに言い間違いというよりは勘違いで本来そこで出るはずのない言葉が出てくると、「???」となってしまってそのまま謎解きモードに入ってしまうこともあります。
こないだの授業のときにもそういうことがありました。
算数で、ちょっと多めに練習問題を解き、終盤少し疲れが出たRくん。
こうなると普通にやればできるはずのことがきっちりやりきれず、計算ミスなどがポロポロ出てくるようになります。こちらの指示も聞き落とし、というか聞いていない。
「ちょっと疲れたか?ここで頑張りきれたらもう一段階上に行けそうなんやけど、めんどくささに勝てなくなるポイントがまだ少し早いよなあ」「めんどくさいな~、って思ってからが勝負なんやけど、今はそうなっちゃうと先生の指示も聞けなくなることがあるよなあ。シャキッとして仕切り直そか」
などと少し気合を入れ直すような言葉をかけると、すかさず
「しゃあないねん、俺、青春やから!」
経験上、こういう声かけをしたときは無反応が一番よくないです。たとえいいわけであっても何か言葉で反応が来ればそこからどうとでもなるものです。
ただ、「青春やから」と来たか……。
言い方で、どうも本来言いたかった言葉とは違うようだとは思ったものの、彼が青春に近い時代を過ごしているのはまあ確かにその通りだし、本当は何と言おうとしたんだ?と思わず考えてしまいました。
結論から言うと、ポイントは「音も意味も似ている別の言葉」でした。
読んでいただいている皆様は、Rくんが本来どんな言葉を言おうとしていたのかお分かりになりますでしょうか。
正解は・・・…(ちょっとスクロールしないと出ないようにしときますね)
「しゃあないねん、俺、思春期やから!」
でした。
大人の言うことに何かと理由をつけて反発したくなる時期のことを思春期という、ということを知っていたのはすごいなと思いましたが、青春と取り違えたか。
早速、辞書で思春期と青春をそれぞれ調べて、違いを確認しておきました。
今回はやりとりの中で気づけたので、あえて「思春期」という言葉はこちらから出さずにしばらく考えてもらいましたが、この話は日ごろから考えている「どこでどういう間違いをしたのか」という話と深く関わることだよなあ、とも思います。
言い間違い、ということは言葉そのものは出てきているということなので、「そうじゃない、正しくは○○」と教えてあげるのはもちろん大切なことですが、「なぜこの子はそのような言い間違いをしたんだろう」と考えてみると、なかなか面白いかもしれませんね。
保護者の皆様からのご相談で、「この子はいつも的外れなことを言うんで困ってます」ということをよく言われるのですが、「またズレたこと言ってる」と思われた時には、「何と勘違いしているのか」をちょっと考えてみてはいかがでしょうか。そして何と勘違いしているかが分かったときには、「あなたが本当に言いたいのはこういうこと?」とこちらから歩み寄ればいい。場合によっては正しい表現が分かっていてもあえて自分で考えさせる、というのもよい手です。案外、子どもは子どもなりにきちんと筋道立てて話をしているものです。
ミスのメカニズムがせっかく目の前に出てきているのだから、それをチャンスととらえられるように、常に意識を持っておきたいものですね。
それではまた。