イタリアン料理店のオーナーが帰り

慌てて作った事務所の応接室は

いつもと同じ食卓に変わる。

 

 

 

家族と夕飯を食べながら

パンダは思った。

 

 

 

さっきのオーナーは

パンダの事務所に来て

どう思ったかな?

 

 

相見積もりの相手のトド先生と比べると

 

 

 

事務所は

パンダ→自宅

トド先生→自社ビル

 

経験年数は

パンダ→開業1年目

トド先生→開業10年以上

 

業務ソフト

パンダ→なし

トド先生→あり

 

 

 

と完敗である。

 

 

 

 

トド先生でなかったとしても

パンダと比べると

相手が引き立つのは間違いない。

 

 

 

そう考えると相手が

トド先生で良かった。

 

 

 

契約は取れなかったが

見積もり依頼がきたおかげで

事務所に応接室を

作ることができた。

 

 

一歩前進だ!

 

 

 

パンダは少しでも前向きに

考えるようにした。

 

 

 

そして、、、、、

 

 

 

それから1週間が過ぎた。

 

 

 

 

 

当然のごとく

オーナーからの連絡は無かった。

 

 

 

 

分かってはいたことだったが、

へこむ。

 

 

 

 

 

トド先生にお願いしたんやろな。

 

 

 

 

気になって仕方ないので

とりあえず妻に聞いてみる

 

 

 

「この前のイタリア料理店、

トド先生の事務所に決まった?」

 

 

 

妻は

 

「わからん。けど、決まったら

従業員に教えてくれるはずやから

まだちゃうかな?」

 

と言った。

 

 

 

 

 

それから数日後、

パンダが所属している社労士会で

会員向けの研修会があったので

参加した。

 

 

 

会場で研修が始まるのを待っていると

パンダの隣の席にトド先生が座った。

 

 

 

『お疲れ様です』

 

とパンダが挨拶すると

トド先生はこう言った。

 

 

 

 

「この前のイタリアンのオーナー、連絡きた?」

 

 

 

「いえ、ないです。

 トド先生の事務所に決まったんじゃないんですか?」

 

 

 

「ううん、こっちにもまだ連絡きてへん」

 

 

 

 

(えっ?意外、、、、)

 

パンダは思った。

 

 

 

そして、続けてトド先生はこう言った。

 

 

「多分、まだ決めかねてると思うから

 あのオーナーに1回連絡してみたら?」

 

 

 

 

 

トド先生からの言葉を受け、

翌日、パンダは

先日、来所されたイタリア料理店の

オーナーに電話をかけてみることにした。

 

 

「お世話になっております。

社労士のパンダです。

先日は事務所までお越し頂き

ありがとうございました」

 

 

パンダは最初にこう伝えた後、

 

 

「あの後、他の社労士事務所の

話を聞いて、どうでしたか?」

 

と聞いてみた。

 

 

するとオーナーからは

 

 

「実は、まだ決めてないんです。

ただ、パンダさんの話の中で

気になることがあったので

もう一度、話を聞いてみたいと思っていたのですが

来週、また事務所に行ってもいいですか?」

 

 

と言われた。

 

 

 

(まだ、パンダに興味を持ってくれてる!!!)

 

 

 

パンダは、翌週に再度

このオーナーと会う約束をした。

 

 

 

 

⇒ 第59話へ続く