トド先生の好意により
事務所へかかってくる電話を
妻の携帯へ転送することにした
パンダであったが
その後は、
相変わらず事務所の電話が
鳴ることは無く
いつもと変わらない
サラリーマン生活を送っていた。
一方、妻のほうは
トド先生の事務所で
社労士補助業務を少しずつ
習得していった。
10月に入り
開業してから7ヶ月が経過したころ
パンダにとある人物から
LINEメッセージが届いた。
前職のP社に在籍していたときに
グループ会社の人事部門で
勤務していたT氏からだった。
以前にも少し触れたことがあるが
(第25話参照)
T氏とは退職後も飲み友達で
同じグループ会社で勤務していたS氏とともに
P社退職後も半年に1回程度は会って
お互いの近況報告をしていた。
LINEの内容は
定期の飲み会の誘いだった。
社労士試験に合格した報告をして以来
会っていなかったので
久しぶりにお互いの近況報告をする目的で
集まることになった。
ちなみにT氏とS氏について
少し紹介しておくと
T氏はパンダが勤めていたP社の
親会社の人事部門で部門のリーダーを
されており、パンダが退職後も
人事部門で勤務していた。
一方、S氏はパンダがP社を退職する
少し前に、会社を退職しており
退職後は従業員4000人超の上場企業に
転職し、人事課の課長代理として活躍していた。
数日後、
仕事終わりにS氏が
予約してくれた居酒屋に
3人は集まった。
乾杯の後、
まずはいつも通りお互いの
近況報告から。
半年以上空くと
お互い色々と変化があり
驚いたのは
T氏は会社を退職しており
大手製薬会社に転職していた。
人事課の課長として
ヘッドハンティングされた
とのことだった。
年収も100万円以上アップしたとのこと。
続いて、S氏の報告を聞くと
S氏は4月から課長に昇格しており、
さらには人事課と総務課の両方の責任者として
毎日7時から22時過ぎまで
勤務しているとのことで
こちらも以前に比べて処遇がよくなっていた。
この2人の後の近況報告は正直辛い。。。
パンダは開業後、
未だ顧問先ゼロ。
お情けでトド先生の助成金申請を1件したくらい。
勤めている会社では資格手当こそ付いたが
それ以外の昇給や昇格はなし。
数年前は同じような立場だった2人が
どんどん先を行って、
1人取り残された気分だった。
とは言え、久しぶりに
人事部門で働く同志たちとの
飲み会は楽しかった。
以前の職場であったことを振り返ったり
それぞれの今の職場での出来事を
語ったり
男性同士ならではの下ネタで
盛り上がったり
3時間があっという間に過ぎて
気が付けば閉店の時間を
迎えていた。
そして店を出て
それぞれが帰路につこうとしたときに
S氏がパンダにこう話しかけた。
「実は、パンダさんに少し
相談したい案件があって
後日、連絡してもいいですか?」
”全然OKですよ。”
と答え、この日は解散した。
そして、数日後
パンダの携帯にS氏から電話が
かかってきた。
「この前、相談したいとお話ししていた件、
一度、会社に来てもらえませんか?
お願いしたい仕事があって。」
この1週間後、
パンダはS氏が勤める会社を
訪問することになった。
⇒ 第47話へ続く