「あの人がもう少し変わってくれたら」

人間関係で悩んでいるとき、そう思うことがあります。

もっと話を聞いてほしい。

もっと優しくしてほしい。

もっと分かってほしい。

でも、相手を変えることは簡単ではありません。

そこで、少しだけ視点を変えてみます。

「自分は、どういうときに相手の言葉に強く反応するのだろう」

「相手は、どういう前提でその言葉を言ったのだろう」

「自分と相手では、同じ出来事をどう受け取っているのだろう」

そうやって、自分と相手の「取扱説明書」の違いを見る。

すると、

「相手が間違っている」

だけでは説明できなかったことが見えてくることがあります。

もちろん、何でも相手を理解すれば解決するわけではありません。

我慢し続ければいいわけでもありません。

でも、

「人によって反応の仕方が違う」

と知っているだけで、必要以上に相手を敵にしなくて済む場面はあります。

人間関係の問題を、性格の良し悪しだけで考えない。

「この人は、どういう条件でこう反応するのだろう」

と考えてみる。

それは、相手を許すためだけの考え方ではありません。

自分自身を守るためにも役立ちます。

人間を知る。

自分を知る。

相手との違いを知る。

その積み重ねが、人と人の間にある「石」を少しずつ取り除いていくのかもしれません。

そして、その先にあるのが、

人と人が自然につながれる関係

なのだと思います。

 

 

心の備蓄実装プロジェクト

Psychological Stock Implementation Project(PSI-Project)

家電を買うと、取扱説明書が付いてきます。

「こうすると動きます」

「これはやってはいけません」

「この状態になったら確認してください」

と、いろいろ書いてあります。

では、人間にはどうでしょう。

残念ながら、生まれたときに自分専用の取扱説明書が付いてくるわけではありません。

だから私たちは、人生を送りながら、

「自分はこういうときに弱いんだ」

「こう言われると、なぜか反応してしまう」

「こういう環境なら、意外と力を発揮できる」

と、少しずつ自分の特徴を覚えていきます。

でも、その多くは失敗した後に気づきます。

もっと早く分かっていたら、避けられたこともあるかもしれません。

もっと早く気づいていたら、誰かとの無用な衝突を減らせたかもしれません。

だから私は、

「自分の取扱説明書を持つ」

という考え方があってもいいと思っています。

これは、自分を細かく分類するためのものではありません。

「あなたはこういう人です」と決めつけるものでもありません。

自分の反応を知る。

自分の特徴を知る。

自分が調子を崩しやすい条件を知る。

そして、

「じゃあ、どうすれば自分をうまく扱えるだろう」

と考える。

それだけでも、自分との付き合い方は変わってきます。

そして面白いのは、

自分の取扱説明書が分かってくると、

「じゃあ、あの人にはどんな取扱説明書があるんだろう」

と、他人にも興味が湧いてくることです。

自分を知ることは、
他人を理解する入口にもなる。

だから私は、「私の取扱説明書」という考え方を、もっと多くの人に知ってもらいたいと思っています。

 

実際に、自分自身の「取扱説明書」を考えてみたい方はこちらから。

torisetu | paradisebird

 

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「自分のことは、自分が一番よく分かっている」

そう思っている人は多いと思います。

でも、本当にそうでしょうか。

例えば、同じようなことを言われると、いつも腹が立つ。

ある場面になると、急に不安になる。

忙しくなると、人に頼れなくなる。

逆に、追い込まれるほど頑張ってしまう。

そして、後になってから、

「なんであんなに反応したんだろう」

と思う。

こういうことは、誰にでもあります。

自分の性格を知っていることと、

自分がどんなときに、どう反応する人間なのかを知っていること

は、少し違います。

私は、ここに「自分を知る」ということの面白さがあると思っています。

自分の反応には、ある程度のパターンがあります。

そのパターンが分かれば、

「また自分はダメだった」

ではなく、

「ああ、自分はこういう状況になると、こう反応するんだ」

と見ることができます。

これは、自分を責めるための知識ではありません。

むしろ、自分を少し扱いやすくするための知識です。

自分という人間には、どんな特徴があるのか。

何が得意で、何が苦手なのか。

どんなときに余裕を失い、どんな条件なら落ち着いて考えられるのか。

そんなことが分かっていたら、人生は少し生きやすくなるのではないでしょうか。

「自分を知る」ということは、

自分を評価することではなく、

自分を理解すること。

私は、そこから人間理解が始まると思っています。

 

 

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「心理学」と聞くと、どんなイメージが浮かぶでしょうか。

悩んでいる人が学ぶもの。

心が疲れている人が相談するもの。

カウンセリングを受けるためのもの。

そんなイメージを持っている人も少なくないと思います。

でも、本来、自分の心や人間の反応を知ることは、もっと身近で、もっと面白いものではないでしょうか。

「あの人、どうしてあんな反応をしたんだろう」

「自分は、どうしてここでイライラするんだろう」

「同じ出来事なのに、どうして人によって感じ方が違うんだろう」

こうした疑問は、病気や悩みがなくても持つものです。

むしろ、人と関わって生きている限り、誰にでも関係があります。

自分を知る。

相手を知る。

人間の反応の違いを知る。

それが分かってくると、日常の見え方そのものが変わってきます。

「だから、あの人はああ言ったのか」

「だから、自分はここで反応するのか」

そんな発見が増えていく。

心理を「問題が起きたときに使うもの」から、

「もっと自分や人間を知るためのもの」へ。

この入り口を変えることができれば、心理という言葉そのものに対するイメージも変わっていくのではないでしょうか。

人間を知ることは、本来もっと面白い。

私は、そこから「心の備蓄」の新しい入口をつくっていきたいと思っています。

 

 

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人と人との間にある壁を取り除こうとするとき、相手を理解することばかり考えてしまうことがあります。

「あの人は、なぜあんなことを言うんだろう」

「どうしてあんな反応をするんだろう」

「もっと分かりやすく話してくれればいいのに」

でも、その前に一つ知っておきたいことがあります。

それは、

自分自身も、思っているほど自分のことを分かっていない

ということです。

何かを言われると、なぜか腹が立つ。

同じ出来事なのに、今日は不安になる。

ある人の言葉だけ、妙に気になる。

冷静になってから考えると、

「どうしてあんなに反応したんだろう」

と思うことがあります。

そこには、自分でも気づいていない反応のパターンがあるのかもしれません。

だから私は、人間理解の最初の一歩は、

「相手を理解すること」

ではなく、

「自分はどういう人間なのかを知ること」

なのではないかと思っています。

自分の反応が分かるようになると、

「あの人が悪い」

だけではなく、

「自分は、この状況になるとこう反応するんだ」

と考えられるようになる。

すると、相手を見る目も少し変わります。

自分を知ることは、自分だけのためではありません。

人とつながるための準備にもなる。

だからこそ、私は「自分の取扱説明書」を知ることを、とても大切な入口だと考えています。

 

 

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「最近、人とのつながりが薄くなった」

そんな話を聞くことがあります。

地域のつながりが弱くなった。

職場のコミュニケーションが減った。

家族でも、それぞれがスマートフォンを見ている。

確かに、そう感じる場面はあります。

でも、本当に人はつながりたくなくなったのでしょうか。

私は、少し違うのではないかと思っています。

人は誰かと話したい。

誰かの役に立ちたい。

自分のことを分かってほしい。

そういう気持ちは、今もなくなっていないはずです。

それなのに、つながらない。

だとしたら、考えるべきなのは、

「どうすれば人をつなげられるか」

だけではありません。

「なぜ、つながりたい気持ちがあるのに、つながれないのか」

ということです。

話しかけたら迷惑かもしれない。

断られたら恥ずかしい。

何を話していいか分からない。

相手にどう思われるか不安。

そんな小さな壁がいくつも重なることで、本来なら生まれるはずだった関係が生まれなくなっているのかもしれません。

つながりを増やすために、イベントを増やす。

交流の機会を増やす。

それも一つの方法です。

でも、その前に、

人が自然につながれる条件は整っているだろうか。

そこを見ることが必要なのだと思います。

人を集めることと、人がつながることは、同じではありません。

 

 

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「もっと地域でつながりましょう」

「もっと社員同士で交流しましょう」

「家族でしっかり話し合いましょう」

どれも正しいことです。

でも、正しいことを言えば、人はつながるのでしょうか。

私は、そう簡単ではないと思っています。

人にはそれぞれ、

「今は話したくない」

「この人には言いにくい」

「何を話せばいいか分からない」

という事情があります。

そこを無視して、

「もっとつながりましょう」

と押してしまうと、かえって心理的な負担になることもあります。

大切なのは、つながりそのものを強制することではなく、

つながっても大丈夫だと思える条件をつくること。

話しても否定されない。

助けを求めても責められない。

断っても関係が壊れない。

自分のことを少し話しても安全だと思える。

そうした条件が整えば、人は自分から話し始めるかもしれません。

「つながりを作る」のではなく、

「つながりが自然に生まれる環境をつくる」。

この違いは、とても大きいと思います。

人を変えるのではなく、条件を整える。

そこから、人と社会の新しい循環が始まるのかもしれません。

 

 

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何かを変えようとするとき、私たちはすぐに「どうやって人を動かすか」を考えます。

どう説得するか。

どう指示するか。

どうやる気を出してもらうか。

でも、少し違う見方もできます。

川の水は、誰かに「流れてください」と命令されているわけではありません。

高いところから低いところへ、水が自然に流れる条件があるから流れています。

途中に大きな石があれば、流れは止まります。

水が悪いわけではありません。

水をもっと頑張らせる必要もありません。

石を取り除けばいい。

人と人とのつながりも、少し似ているのではないでしょうか。

「もっと協力してください」

「もっとコミュニケーションを取りましょう」

と言う前に、

「何がこの人たちの間にある流れを止めているのだろう」

と考えてみる。

情報が足りないのかもしれない。

お互いに誤解しているのかもしれない。

失敗したときに責められる環境なのかもしれない。

「助けて」と言えない空気があるのかもしれない。

人が動かない理由を、人の意欲だけで説明しない。

流れを止めているものを見る。

それを取り除けば、人はもっと自然に動き出せるのかもしれません。

 

 

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誰かが仕事に来られなくなった。

誰かが急に怒るようになった。

誰かが家族の中でずっと我慢している。

そんな出来事が起きると、私たちはつい「その人」に原因を探します。

本人に問題があるのではないか。

もっと頑張ればいいのではないか。

もっとコミュニケーションを取ればいいのではないか。

でも、本当にそうでしょうか。

人は、一人だけで存在しているわけではありません。

会社なら、上司、同僚、部下との関係があります。

家庭なら、家族との関係があります。

地域なら、近所の人や社会との関係があります。

同じ人でも、置かれている関係が変われば、反応も変わります。

そう考えると、問題の原因を「その人の中」だけに探すのではなく、

「人と人の間で何が起きているのか」

を見る必要があるのではないでしょうか。

誰かを責める前に、

「この人は、どんな関係の中でこの反応をしているのだろう」

と考えてみる。

それだけでも、見えてくるものは変わります。

人を変えようとする前に、関係を見る。

私は、そこに人間を理解するための大切な視点があると思っています。

 

 

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組織の中で、誰かが頑張っている。

それは、本来とても良いことです。

でも、少しだけ注意が必要な場合があります。

一人の人が頑張ることで、本来なら見直さなければならない問題が、そのままになってしまうことがあるからです。

仕事が集中している。

でも、その人が頑張ってくれている。

人手が足りない。

でも、誰かが残業してくれている。

情報共有がうまくいっていない。

でも、経験のある人が何とか調整してくれている。

こうして、問題は表面化しません。

「何とか回っている」からです。

でも、それは本当に「回っている」のでしょうか。

もしかすると、

誰かの頑張りによって、問題が見えなくなっているだけ

かもしれません。

頑張ることを否定したいわけではありません。

むしろ、頑張っている人がいるからこそ、社会は支えられています。

だからこそ、その頑張りを「問題を放置できる理由」にしてはいけない。

「誰かが頑張れば何とかなる」ではなく、

「誰かが頑張らなくても自然に回る」

そんな状態をつくる。

それも、人と社会の循環を考える上で、大切な視点だと思っています。

 

 

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