人と関わっていると、
「この人は、こういう人」
と、いつの間にか決めてしまうことがあります。
あの人は冷たい。
あの人は話を聞かない。
あの人は何を考えているのか分からない。
あの人は、やる気がない。
でも、本当にそうなのでしょうか。
たとえば、
話しかけても返事が短い人がいたとします。
「この人は、そっけない人なんだ」
と思うかもしれません。
でも、
疲れているだけかもしれない。
人前で話すのが苦手なのかもしれない。
考えてから答えるタイプなのかもしれない。
そもそも、
その場では何と答えたらいいのか
分からなかったのかもしれません。
私たちは、
相手のことを知らないまま、
自分の経験や価値観を使って
相手の「取扱説明書」を作ってしまうことがあります。
そして一度そう思うと、
「やっぱりこの人はこういう人だ」
と、都合のいい情報ばかりを
集めるようになります。
すると、
相手そのものではなく、
「自分が作った相手のイメージ」
と接することになります。
ここに、
人と人の間の石ができることがあります。
だからといって、
「相手を理解しなければいけない」
という話でもありません。
人は、
完全には分かりません。
自分自身のことだって、
全部分かっているわけではないのですから。
大切なのは、
「自分が思っている相手」と
「実際の相手」は、
同じとは限らない。
そう知っておくこと。
「もしかしたら、違うかもしれない」
という余白を残しておくことです。
自分の取扱説明書を知る。
相手にも、
自分とは違う取扱説明書があると知る。
そして、
分からない部分を勝手に埋めない。
それだけでも、
人との間にある石は、
少し小さくなるのかもしれません。
人間関係を楽にするのは、
相手を完璧に理解することではなく、
「まだ分からない」
ということを、
受け入れられることなのかもしれません。
心の備蓄実装プロジェクト
Psychological Stock Implementation Project(PSI-Project)