仕事の帰りに通る道に予備校がある。
歩きながら、ふとその2階を見上げると、全面ガラス張りになっており、予備校生たちが揃いも揃ってカリカリと勉学に励んでいる。
夜だというのに。
未知なる広い世界へ飛び出さんとしている彼らの背中は明るく見えた。
その背に無限の可能性を感じ、いいよなぁ、と思ったが
では自分がそうだった時を考えてみると
常に宙ぶらりんな気がして、どこにいてもしっくりせず
不安定だったように思う。そしてやはり、カリカリようもわからんともがいていた。
今はそれがない。
居場所は相変わらず転々としている。だがそれが楽しい。
つまるところ“今”を一番気に入っているのだ。
はい!ということで、でうくでーす。
岐阜に戻ってきております。写真、今回は大垣城だよ!
JR大垣駅から大通りに沿って歩くと突如街中にお城が顔を出します。このように!
岐阜城に岐阜公園があるのと同じように、大垣城にも大垣公園があり、
大垣公園から大垣城を見るとこんな感じ!
岐阜城のすぐ近くに岐阜護國神社があるのと同じように、大垣城のすぐ近くには濃飛(のうひ)護國神社があります。こりゃ、飛騨の護國神社も行くべきだね!
濃飛護國神社は、“濃”と“飛”の字面の通り、美濃(主に西濃、岐阜県南西部のこと)と飛騨地方出身の英霊を祀っています。
そして滝もある。
大垣藩初代藩主・戸田 氏鉄(とだ・うじかね)。戸田家は明治に至るまで移封・改易等されることなく大垣藩を守り続けますが、戸田家の家紋もまた九曜紋です。戸田はどこから九曜紋をかっぱらってきたんでしょうね?←
岐阜といえば戦国時代一色のイメージが強いですが、幕末においてもなかなか魅力的な人を輩出していまして、ことに大垣からは我らが新選組の隊士である島田 魁、市村 辰之助・鉄之助兄弟、野村 利三郎の他、尊皇攘夷の先駆者梁川 星巌、遭難した井上 馨の治療にあたった志士所 郁太郎など佐幕倒幕関係なく様々な人が出ています。ひっくり返していえば、大垣藩は学問に優れた藩ゆえ思想や意見も割れたということでしょうか。郷愁薄れつつあるのと戦国時代も幕末も濃いのに、つい岐阜に浮気してしまいそうです(爆)
さて、しかししかし何気に新選組尾形さん(史実)の方もじわじわ進展しておるので、肥後人についても目を離せずにこまめにネット検索しておったところ、興味をそそる本を見つけました。まずはこれ。
『明治剣狼伝 西郷暗殺指令』新美健 (ハルキ文庫)
主人公は村田銃の製作者・村田 経芳と藤田 五郎。ええ、藤田 五郎は元新選組隊士・斎藤 一のことで、舞台は明治10年西南戦争の頃、反乱軍の長である西郷 隆盛を救出せよという指令を受け、この二人がバディを組んで薩摩へ乗り出す、という話のようです。「ようです」というのも、私も殆ど未読でして、さる人物登場のために数日前に衝動買いしたばかりなのです。
その、さる人物とは・・・・・・
「よう、犬の警部補殿」 (本文より)
古 閑 膽 次 で す ・・・・・・!
古閑 膽次(こが・たんじ)といえば、赤間倭子さんが『新選組・斎藤一の謎』で取り上げたことにより俄かに注目された藤田の警視庁時代の相棒クンですが、新美さんの小説でそうと明記していなくても参考文献に赤間さんの本書があることからも、古閑=尾形 俊太郎を意識して書かれていることに間違いありません。つまり、この小説には尾形さんが登場しているのです・・・・・・!(←論理的飛躍
この小説での尾形さん(←もはや古閑表記でない)は、小柄で、「陽のあたる表通りより、薄暗い裏道を好む」根っからの密偵でありながら、「おや、撃たれたのかい?」と、負傷した斎藤さん(←こちらも藤田表記でない)を見て愉快そうに笑い軽口を叩くキャラです。斎藤さんはニヒルで少々神経質な印象ですが、古閑との掛け合いは軽やかでした。
斎藤さんの動きについてはこれから読み進めていく上で追っていくとして(←村田は!?)、これだけ粘着質な私が現段階で古閑の出番を2ヶ所しか見つけきれてない・・・・・・!しかも、うち1ヶ所は出番3行ですよ!3行!まだこれからねちねち読み込みますが、それ以上出番がなかったら乱心して血の涙を流しますよ!名前があるだけで購買対象ですけどね!←
少しまともな紹介をすると、明治政府の基盤がまだ不安定な時期が舞台であり、明治政府樹立してすぐの頃の描写もあることから、河井 継之助が出てきたり、陸奥 宗光が出てきたりと登場人物が豊富です。着眼点や発想がまずこの時点で面白いので、どんなストーリー展開でも楽しめると思います。
そして、もう一つ。
『懇篤・剛毅の人 宮部鼎蔵』森光宏 (東京図書出版)
こちらは私も未入手で、一字たりとも読んでません!一字たりとも!!(爆
2月22日発売ということでかなり最近に出た小説でして、道理で私のストーカーフィルターに今まで引っかからなかったなと思いました。それにしても、装丁に郷土本くささがあるな・・・・・・
でもでも、宮部さんについての記事や小説を書いている時の孤独感ったら半端なかったので、最近また宮部さんを取り上げた本が出たことは非常に嬉しいです!近く私も購入する予定ですが、お金に余裕のあるかたは上のアマゾンを押して(購入、読書後)でうくと感想を共有しよう!←
と、いうことで、今回の記事はこれでオシマイです。最後に、滋賀の琵琶湖と飛騨の雪山のツーショット写真をば。この日はすごく寒かった。岐阜に春はまだまだ来ない感じだよ。
反対側を見ると陽が傾き始めていました。果てが見えませんなあ。
あと、1日だけやたら飛行機雲の多い日がありましたとさ。